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ベルリンフィル『フィンランド音楽』ライヴ配信

《ベルリンフィル・ライヴ配信》

フランク指揮『フィンランド音楽の夕べ 』

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【日時】2023.5.21.(日)02:00~

【会場】デジタル・コンサートホール 

【管弦楽】ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

【指揮】ミッコ・フランク

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〈Profile〉

5歳でヴァイオリンを弾き始め、7歳の頃には他の書物よりもオーケストラのスコアを読むのを好んだといわれる。彼の最初のお気に入りのスコアはチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」で、イヤホンで録音を聴きながらよく指揮をしていたという。1992年から、ヘルシンキにあるシベリウス音楽院で幼い頃から続けていたヴァイオリンの勉強を始める。1995年にはヨルマ・パヌラの個人教授を受けるほどにもなり、1996年の秋からシベリウス音楽院でパヌラ教授の指揮の授業に参加するようになった。1998年、卒業資格を得ないまま音楽院での勉強を終える。これは当時、彼の音楽活動が既に国際的なものであったからとされている。

23歳になるまでには、フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン交響楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン国立歌劇場、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団のほか、北欧の主要なオーケストラにおいて指揮デビューを果たしている。シベリウスの楽曲を収録した最初の録音は、グラミー賞の最優秀オーケストラ演奏部門にノミネートされた。また、フィンランドの作曲家エイノユハニ・ラウタヴァーラの友人でもあり、彼の作品を数多く指揮している。2002年から2007年まで、ベルギー国立管弦楽団の音楽監督・首席指揮者を務めた。

2000年10月にバンベルク交響楽団と共演した初来日ツアーに始まり、2005年10月には日本国内のオーケストラとして初共演となった東京交響楽団との演奏会など、日本にもたびたび訪れている。

2004年、フィンランド国立歌劇場の音楽総監督に指名され、2006年8月に公式に就任した。だが、その後は歌劇場の総監督エルッキ・コルホーネンやマネージャーのペッカ・カウラネンとの信頼関係が悪化したため、2007年2月に突然辞任を表明した。しかし2007年11月には、歌劇場側が彼を芸術監督兼音楽総監督に再び推薦したため、2007年12月に正式にその2つのポストに就任した。契約任期は2008年1月1日から2011年7月31日までで、さらに2年間の任期延長権も与えられた。

2015年からフランス放送フィルハーモニー管弦楽団音楽監督を務める

 

【曲目】

①エイノユハニ・ラウタヴァーラ『金管楽器と打楽器のための《われらの時代のレクイエム》』

 

②エサ・ペッカ・サロネン『合唱と管弦楽のための《カラワネ》』

 

③ジャン・シベリウス『交響曲第5番変ホ長調Op.82』                                                      

 

【感想】

 今回のお目当ては、③のシベリウスだったので先ずそれを先に。曲は3楽章構成です。                    

第1楽章

Tempo molto moderato - Allegro moderato (ma poco a poco stretto) - Vivace molto - Presto - Più Presto 

第2楽章

Andante mosso, quasi allegretto - Poco a poco stretto - Tranquillo - Poco a poco stretto - Ritenuto al tempo I   

第3楽章

Allegro molto - Misterioso - Un pochettino largamente - Largamente assai - Un pochettino stretto     

 最初から最後まで小さく縮こまらない福よかな調べが滔々と流れ、これはやはり相当自然と一体となってその呼吸からいい空気、雰囲気を沢山吸い込んだ人でないとそのニュアンスは出てこないといった感じがしました。 二楽章のpizzicato   による旋律進行も仲々なものです。 三楽章の小刻みな弦楽メロディが休みなく続いてから元の重厚な弦楽アンサンブルに戻るところも良し。期待に違わぬベルリン・フィルの演奏でした。

 この曲は10月にマケラが来日して演奏する曲なので、又楽しみです。その時は2番もやる様です。2番もいい曲です。マケラでそれを確かめてみたい。1番はこのベルリンフィル・デジタル・コンサートホールのライブラリーの中にヤンソンスが指揮した演奏がありましたので聴きましたが、とても良かった。3番は聴いたことが有りません。4番はこの4月にヤルヴィ指揮のN響が演奏したのを聴きに行きましたが、何故か感動しなかった。聴き終わった時いい曲だと思わなかったのです。その時は❛天下のN響をシベリウスが得意なヤルヴィさん指揮なのだから演奏が悪い訳がない❜と自分の耳を疑ったのです。或いは曲自体が問題があるか?等とも考えました。でもその後いろいろ聴いてみると例えば、 パーヴォ・ベルグルンド指揮ヘルシンキフィルやカラヤン指揮ベルリンフィル演奏等とても耳に馴染むいい響きとアンサンブルの流れが体に届きました。とするとやはりN響の演奏自体に何か問題があったのか?と勘ぐってしまいたくなりました。勿論その前に自分の耳を疑わなければなりませんが。もう一度同じN響の演奏を聴いてみたいくらいです(アーカイヴス放送はラジルラジルか何かで聴けるんでしたっけ?)。                                                                                                                                                                                                                                                    順番が前後しますが、最初の① 『金管楽器と打楽器のための《われらの時代のレクイエム》』は、弦楽奏者が一人もいなくて、管楽器と幾つかの打楽器だけで演奏された曲でした。リズム感の強い短い曲でした。不思議な音の交歓が乱れ飛ぶ場面も。弦の音が無いと何か物足りに気がする曲でした。

 

 ②のサロネン『合唱と管弦楽のための《カラワネ》』は、合唱と管・打・弦全部の合奏です。①の時に空席だった席に、弦楽奏者が入りました。コンマスは樫本大進。この曲は合唱が如何にも不思議な響きの音を出して歌っていました。オケも含めて静かな場面と雄叫びを上げる場面とのコントラストが大きく、東洋的響きとも西欧的な響きとも違うまことに不可思議な雰囲気を醸し出していました。激しさはあたかもカルミナブラーナの系譜と見間違う程。不思議な口調で合唱団は森のざわめき風な音も出していた。今回の指揮者はシベリウス音楽院出の将にシベリウス他故国の作曲家を知り尽くしている人ですから、通常では考えられない音や響きや雰囲気をベルリンフィルからも見事に弾き出していました。