HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『原子燃料臨界事故』

 東日本大震災から今日で9年、ご遺族の方々、未だ避難生活を余儀なくされている方々、帰還出来ても元の生活を取り戻すには程遠い住民の方々、直接的のみならず間接的な影響を受けたすべての人々のお気持ちを推し量る時、その辛苦は如何ばかりのものかと察するに余りあります。ご苦労様で御座います。あれ程日本の広域に大災害が及んで、我が国の存立を揺るがした例は戦災を除いて、古今に類がないと言って良いかと思われます。少なくとも誰でも出来ること、やらねばならぬことは、この災害を教訓として記憶にしっかりと留め忘れないことです。将来又いつ襲うかもわからない大災害に対しての備えの糧とするために。日本の海岸は津波の来襲に対して備えは出来たのか?原発は運転停止がほとんどですが、核燃料はまだ多く原発に残されています。地震に対してこれらは大丈夫なのか?津波で再び危機に及ぶことは無いのか?コロナの危機も大きいですが、それ以外のこうした危機も常に忘れてはなりません。

 人間は全知全能の神ではないのですから当然失敗もします。『愚か』とは、失敗することではありません。同じ失敗を再びすることです。歴史的に見ると過去には全世界的に『愚か』が蔓延したこともありました。でも少しずつ『愚か』から脱却して、一歩でも神に近づこうとする人類の努力の足跡も確実に認知出来ます。

 昨晩(2020.3.10.21:00~)NHKのBS3チャンネル番組「アナザーストーリー」で、1999年9月に東海村で起きた「原子燃料臨界事故」に関するドキュメンタリを放送していました。ウラン燃料はあんなにも簡単に臨海点(即ち核分裂反応を起こす状態、核爆発の一歩手前)に達するのかと、背筋が寒くなる思いで見ていました。たった1mg(ミリグラム)のウラン燃料の臨界反応で、あれ程多くの被ばく者、避難民が発生したということは、大震災の際の原子炉が若しメルトダウンのみならず臨界点に達していたら、若し何トンもの燃料が入っている原子炉が核爆発していたら、東京のみならず東日本の広い範囲は壊滅的(それこそ津波被害の何十倍も何百倍もの)ダメッジを受け、日本はこの戦災より大きい災害により、二度と立ち直れなかったかも知れません。亡国の危機に瀕したかもしれない。メルトダウンに留まってくれたことは、不幸中の幸いとも言えるでしょう。こうしたことから一刻も早く、核燃料を原発から引き揚げ移送し、もっと安全性の高い場所に分散保管する(或いは、外国に処理して貰う)必要があるのではないでしょうか。東海村の事故の映像を見てそれを痛感しました。