【日時】2024.8.1.(木)19:00~
【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール
【管弦楽】東京都交響楽団
【指揮】小泉和裕(東京都交響楽団 終身名誉指揮者)
【曲目】
①モーツァルト『交響曲第40番 ト短調 K. 550
(曲について)
ウィーン古典派の天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756~1791) の三大交響曲の1つ、作曲者の交響曲創作の最後を勝る三大交録曲は、1788年6月26 日に第39番、7月25日に第40番、8月10日に第41番が完成している。しかしながら、 性格の異なる3曲が僅か2ヶ月ほどの間に完成された経緯は明らかになっていない。以前は「演奏のあてもなく、自己の芸術的な要請に基づいて作曲された」といわれてい たが、現在では出版もしくはウィーンや旅行先での演奏など何らかの目的のために書 かれたとの見方が一般的。また「生前には演奏されなかった」との説も、作曲直後 の写譜や作曲者の書き込みのある演奏譜の存在等から、今ではほとんど否定されて いる。
第40番は、第25番と合わせてモーツァルトに2つしかない短調交響曲。彼の宿命 のト短調を基調とするだけでなく、円熟期の深みを加えた哀切な曲想が聴く者を 惹 き付けてきた。この曲は、クラリネット2本を加えた第2版の存在から、生前に演奏 されたことはほぼ確実。編成も特徴的で、ウィーン移住後に書かれた第三巻以降の交 山の中で唯一、トランペットとティンパニを含んでおらず、明らかに内省的な響き が企図されている。また、大胆な転調や半音階的な書法が生み出すダイオミックな緊張感はデモーニッシュと形容され、時代を先取りしたロマンティシズムも指摘され ている。
②ブラームス『交響曲第1番 ハ短調 op. 68』
(曲について)
重厚で雄大な、ドイツ・ロマン派交響曲の代表格と言えます。ドイツ・ロマン派の巨匠ヨハネス・ブラームス (1833~1897)が、20余年に及 ぶ紆余曲折の末、1876年、43歳にして世に出した苦心作。破格に遅い年齢での第1 番となった要因は、彼が生来もつ慎重さや自己批判の強さに加えて、ドイツの大先輩の存在にあった。「巨人 (ベートーヴェン)が背後から行進してくるのをきくと、とても交響曲を書く気にはならない」。プラームスはこう言って、ベートーヴェンの後に交響曲を作る必然性を問い続けた。そして、ひとつの解答として生み出したのが、古典的形式美とロマン的感性が見事に溶け合った本作である。
最初の構想は1855年頃といわれているが、20年もの間作曲を続けていたわけではない。まずは断続的に作曲し、1862年に第1楽章の原型を完成後また中断。1874年になって本腰を入れ、約2年かけて完成した。そして1876年11月カールスルーエにて初演され、当時を代表する指揮者でピアニストのハンス・フォン・ビューロー
から「ベートーヴェンの9曲に次ぐ“第10交響曲”」と賞賛された。
曲は、“苦悩から歓喜へ”というベートーヴェンが重んじた精神を受け継ぐ構成がなされており、ハ短調からハ長調に至る点も「運命」 交響曲と同じだ。しかし、重厚さと歌謡性を併せ持った曲想や雄大な響きは、プラームスならではの魅力に溢れており、聴く者にずっしりした手応えを与えてくれる。
第1楽章は、重く分厚い序奏から主部に移り、2つの主題を中心に緊張感を保ちながら進む。第2楽章は歌謡的 で寂しさが漂う緩徐楽章。後半にはヴァイオリン独奏が美しさを醸し出す。第3楽章はプラームス特有の優雅な 間奏曲風の音楽。第4楽章は劇的な遅い序奏で始まり、ホルンのフレーズで暗雲が晴れた後、テンポを速めた主 部へ。流麗な主要主題に様々な動きを交えて突き進み、壮麗な盛り上がりをみせる
【演奏の模様】
本演奏の前に18:20からプレコンサートが有りました。
〇プレコンサート
[曲目]モーツァルト:フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285
[出演]
フルート:小池郁江
ヴァイオリン:伊東翔太
ヴィオラ:石田紗樹
チェロ:伊東 裕
普通他のプレオケですと、本番前に、短い曲をちょこっと演奏するケースが多いですが、今回はモツFl.カルテット1番全曲を吹くという本格的なもの。この曲を含めプログラムのモツ30番、ブラ1番、いずれも大好きな曲なので、酷暑の中涼みがてら川崎に聴きに行きました。三つとも、とても良かったです。大満足でした。
◯本演奏
①モーツァルト『交響曲第40番 』
楽器編成:二管編成弦楽五部
全四楽章構成
第1楽章Molto Allegro
第2楽章Andante
第3楽章Menuetto Allegrreto
第4楽章Finale Allegro asai
(参考)
1.「ため息音型」による有名な第1主題と伸びやかな第2主題を軸に進行する
2.は半音階的な旋律が中心をなす、慰めに満ちた緩徐楽章。
3.厳しさが漂う主部になめらかな中間部が挟まれる。
4.転調を重ねながら展開される激情的な音楽。
②ブラームス『交響曲第1番 』
楽器編成:二管編成弦楽五部16型(16-14-12-10- 8)
全四楽章構成
第1楽章 Un poco sostenuto - Allegro
第2楽章 Andante sostenuto
第3楽章 Un poco allegretto e grazioso
第4楽章 Adagio - Più andante - Allegro non troppo, ma con brio - Più allegro
(参考)
1.重く分厚い序奏から主部に移り、2つの主題を中心に緊張感を保ちながら進む。
2.歌謡的 で寂しさが漂う緩徐楽章。後半にはヴァイオリン独奏が美しさを醸し出す。
3.プラームス特有の優雅な 間奏曲風の音楽。
4劇的な遅い序奏で始まり、ホルンのフレーズで暗雲が晴れた後、テンポを速めた主 部へ。流麗な主要主題に様々な動きを交えて突き進み、壮麗な盛り上がりをみせる。
演奏会は、結構行っているのですが、やはり
寝不足、疲れ気味で、筆が重く能率が上がりません。記録滞留が多い。
やはり一番の原因は酷暑、それに最近オリンピック放映を深夜見ることが多くて、執筆時間帯はスポーツ観戦帯になってしまっています。
昨夜(8/4 零時過ぎ)は、柔道の混合団体戦の準決勝、決勝をみていました。フランスとの決勝戦で一 二 三 選手が随分攻撃したのですが、決定打は出ず、結局最後は一瞬の隙を突かれて、ひっくり返されてしまいました。体重差10kgでかなり草臥れてしまっていた様ですが、敗因は、タフネス、スタミナの差異と見ました。フランス勢は野人の様な迫力を持った選手が多いですね。それに対し日本人は、柔道の優等生・エリートといった感じ。最終決戦の代表戦は抽選で代表が決まる仕組みなのですね。抽選は、何とスロットの回転が止まった処。結果、90キロ越えの対戦となってしまった。日本代表は斎藤、フランスは、無敗の王者リンネールです。日本は、勝利の女神にも見放された感じ。リンネール対斎藤は、その前の対戦の敗戦からも予想されたのですが、やはり奇跡は起こらず、斎藤が負けました。リンネールの体は、筋肉だけで出来ているかの様。対する斎藤は巨漢ですが、脂肪が多い体付きに見えました。例えれば往年の横綱、故曙太郎に、大昔の巨漢力士、故大起男右エ門が立ち向かうが如し。ここで感じるのは、日本人選手の今後の強化には、これまでの鍛錬の上に、肉体改造、精神改造が必要ではないかなー?等と思いながらあくびをし、目を擦りこすり、ベッドに向かう誰かさんでした。
今日(8/4日曜)もミューザ夏祭りを聴きに行きます。この記録の最後は、ミューザに早めに着いて書き上げました。