今日(7/23日曜)は、二十四節気の大暑です。歴書によれば、「大暑は旧暦六月末(ひつじ)の月の中気で、新暦七月二十三日ごろになります。この頃は暑さもますます加わり、酷暑にさいなまれます。夏の土用はこの節季に入ります。」。将に夏真っ盛りですね。
兎も 片耳垂るる 大暑かな (龍之介)
兎の耳は危険察知のため常に両方共ピンと立ているのでしょうが、余りの暑さに、片方がダランと垂れている様子を句に詠んだのす。でもこの句は、実際見ながら詠んだとは思えない。何故なら日本で多いウサギの耳は比較的短い耳の種が多く、よく漫画や絵に書かれている長い耳のウサギは別種です。想像力豊かな龍之介ですから、大暑とウサギの耳を結びつけた創造の産物なのでしょう。
むしろイングランドの牧場などで良く見られる、体躯の毛を刈り取った風景或いは日本であれば、矢張り毛(アンゴラ毛は、高級な衣料原料として買い取られます)を綺麗に床屋さんされたアンゴラ兎の涼し気な様子を大暑に結びつけて詠んでも面白い実感が出るかなと思います。