今日4/5(水)は『清明(せいめい)』です。歴書によれば、”清明は、旧歴三月辰の月の正節です。春分後の十五日目にあたり、新暦では四月五日頃になります。清明とは万物が清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔」という言葉の略語です。この頃になると春風玲瓏として、草木の花が咲き初め、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃なのです。万物に清明の気があふれてくる” という意味です。
〈清明は江戸時代からある言葉〉
江戸時代の暦(こよみ)便覧には、「万物発して清浄明潔なれば、この芽は何の草としれるなり」とあります。
清浄明潔とは、花のつぼみがふくらんで咲きほこる季節への移ろいを意味した言葉です。爽やかな春風とともにだんだん暖かくなり、草木などが生き生きとしていて美しく清らかであると伝えています。
〈中国には清明節の祝日がある〉
二十四節気は、もともと古代中国で作られたものが日本に伝わったとされています。中国には、4月4日前後に「清明節(せいめいせつ)」という祝日があり、ご先祖様のお墓を訪れご加護と平安を祈る日とされています。
清明節には家族でお墓の掃除やお供えをするのが習慣になっており、日本のお盆に似ているといえるでしょう。また、清明節は「掃墓節(そうぼせつ)」とも呼ばれており、お墓を清めるという意味があります。
〈沖縄に伝わるシーミーの習慣〉
日本に中国から伝わったとされるのが、沖縄に残る「清明祭(シーミー)」と呼ばれる習慣です。お盆やお正月と並ぶ大きな行事で、親族一同がご先祖様のお墓に集まり、お酒やお重の料理、切り花などをお供えします。
沖縄ではお墓の前に広いスペースが確保されているのが一般的です。清明祭では、お墓の前にレジャーシートなどを敷いて、親族みんながそろって豪華なお供えをいただきながら宴を楽しむ風習があります。
古代中国でも、「清明」という言葉が漢詩などで見かけます。次の唐代の有名な詩人杜牧の七言律詩≪清明≫は、清明節の頃の雰囲気をよく表現しています。
「清明时节雨纷纷,路上行人欲断魂。借问酒家何处有 牧童遥指杏花村(杜牧)」
時は清明の時節というのに春雨がしとしと降りしきっている。その中を歩いていると、侘びしさに心が折れそうになる。私は尋ねる。
「ちょっと君、居酒屋はどこ?」牛飼いの少年は、はるか先の杏の花咲く村を指差した。
杜牧は、写実派の絵を見ている様な色彩豊かな詩を書いていて、次の
「千里鶯啼いて緑紅くれなゐに映ず 水村山郭酒旗の風 南朝四百八十寺(しひゃくはっしんじ)多少の楼台煙雨(えんう)のうち」は昔は中学校の教科書にも出ていた位有名ですね。
ネットで調べると杏の花は、上の様な花で、やや赤みを帯びた花弁は、梅の花の形です。山梨や長野の方に行けば、杏林が見れるのでしょうか?
このところ関東地方は天気が良く、正に清明の風景です。音楽会に行く途上の路傍の草花も様々に咲き誇っていました。
月桂樹の花が咲いている処もありました。花の後は実に成るのでしょうか。
珍しい花も咲いている木があります。桜や梅に似ていますが、よく見るとちがっています。
さて何の花でしょう?ヒント、花の後実を付けます。「グーグル写真」で検索すれば、出てくるかな?回答は、次回記します。
今日4/5の夜は、「ブリン・ターフェル/Opera Night」を聴きに行きました。とても素晴らしいものでした。それに関しては後日記します。