HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

映画『ホイットニー・ヒューストン』鑑賞

【日時】2023.1.3.16:50~(約140分上映)

【鑑賞映画館】TOHO シネマズららぽーと・横浜(横浜市都筑区)

【監督】ケイシー・シモンズ

【製作国】米国(2022年)

【原題】I WANNA DANCE WITH SOMEBODY

【配給】ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメント

【公開】20 年 月 日

【製作国】米国

【言語】英語

【字幕】日本語

〇ホイットニー・エリザベス・ヒューストン

【Profile】

11歳の時にジュニア・ゴスペル・クワイアに入り、ニュージャージー教会で歌い始めた。ニュージャージーのニュー・ホープ・バプティスト教会の聖歌隊に加わり、ゴスペルを学ぶ。11歳の時には聖歌隊のソリストとして活躍。教会での最初の単独パフォーマンスは「ガイド・ミー、オー・ゾウ・グレイト・ジェホヴァ」(Guide Me, O Thou Great Jehovah)という曲であった。これより少し前にピアノも習い始めた。ホイットニーが10代の時に両親が離婚、母シシーが養育権を得た。ホイットニーはカトリック系の女子校に通った。そこで、親友となるロビン・クロフォード英語版)と出会う。クロフォードはその後、個人秘書となり、バイセクシャルであったホイットニーはクロフォードとレズビアン同性愛)関係になったとされる。高校に通う間も母シシーがホイットニーに歌を教えた。

ニューヨーク市地域のナイトクラブで、母親とパフォーマンスをしていたところをアリスタ・レコードの社長クライヴ・デイヴィスにスカウトされた。

1985年、デビュー・アルバム『そよ風の贈りもの』は大ヒットとなった。1987年に発表した2枚目のスタジオ・アルバム『ホイットニーII〜すてきなsomebody』(Whitney_(album))は、ビルボード200チャートに初登場1位を記録する(女性歌手では初)1992年には、初主演映画『ボディガード』が公開される。映画のサウンドトラックは1994年のグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞するなど、高い評価を受け、アルバムからのリカット・シング「オールウェイズ・ラヴ・ ユー」は自身最大のヒットとなった。

ホイットニーは世界で最も売れている歌手の1人である。累計セールスはアルバムが1億4,000万枚以上、シングルは5,000万枚以上で、アメリカ合衆国のRIAAより「アメリカ合衆国で(女性アーティスト史上)4番目に売れている歌手」と評価されている。また、音楽雑誌「ローリング・ストーン」によりその声を「強力で鋭いポップ・ゴスペル」といわれ、オール・タイムの素晴らしい歌手100人の内の1人であると評価された.

【キャスト】

 

【概要】

粗筋は大筋で、上記【Profile】記載の経歴に沿って進行。幼い頃から音楽一家の家で育った、特に母親が成人してからも事実上の歌の先生であったという恵まれた環境にあったことが、この大歌手を育くむ大きな要素となっています。勿論遺伝的な素質もあったのでしょうけれど。以下に最後の世界ツアーを行った時の日本公演(2010年)についてのニュースを引用して置きます。

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2010-02-12 06. オリコン ニュース

『ホイットニー・ヒューストン、13年ぶり来日公演で「疲れた~」』

米歌手、ホイットニー・ヒューストンが11日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで13年ぶりの来日公演を行った。同会場と大阪・大阪城ホールで全5公演、4万6000人を動員予定のジャパンツアーの初日。ブランクを感じさせない存在感でオープニングから約1万人の観客を釘付けにした。映画『ボディガード』の主題歌として世界中で大ヒットした「オールウェイズ・ラブ・ユー」では、息継ぎの途中で「I’m tired.(疲れた)」とつぶやき、笑いを誘う余裕も見せながら、「すべてをあなたに」「アイム・エブリ・ウーマン」といった代表曲から、最新アルバム『アイ・ルック・トゥ・ユー』の収録曲まで、バランスよく選曲されたメドレーを含む15曲を披露した。

 貫禄のステージだった。ほぼ定刻どおりの午後5時10分過ぎ、バンドの演奏が始まると、観客は立ち上がり手拍子でホイットニーを出迎えた。黒のミニワンピースにロングブーツ、コートを羽織ったステージ衣装で現れたホイットニーは、両手を合わせ「ドウモアリガトウ、トウキョー」と日本語であいさつ。13年ぶりの来日公演の喜びを感慨深げに語る場面もあった。

 映画『笑う警官』(2009年、角川春樹監督)の主題歌に起用された「夢をとりもどすまで」などのバラードを歌い上げるたびに、観客はグッと息を呑む。その情感豊かで迫力のある歌声は健在だ。そうかと思えば、4人の男性ダンサーとともに腰を振り、ステップを踏みながらアッパーな曲で盛り上げる。曲間のちょっとした間にもチャーミングな仕草を見せて観客をひきつける。すべてが堂々としていて、隙がない。

 私生活でのトラブルから2002年以降、音楽活動の休止状態が続いていたホイットニーだが、昨年8月31日(日本発売は9月16日)に、7年ぶりに新曲をつめこんだアルバムを発表。全米では『ボディガード』以来、17年ぶりとなる全米チャート1位を記録し、完全復活をアピールした。今月6日・7日の韓国公演からワールドツアーをスタートさせ、日本は2ヶ国目。ジャパンツアーの残り日程は、2月13日(土)・14日(日)にさいたまスーパーアリーナ、17日(水)・18日(木)に大阪城ホール

 

【映画鑑賞後の感想】

 何という圧倒的な、爆発的な歌唱力なのでしょう。何も隠し立てしない魂からの張り裂けんばかりの叫びです。最初から最後まで(マイクを通してですが)会場に集まった聴衆の魂を呼び起し、奮い立たせ、感動させるパワーはいったい何処から来ているのでしょう。

 恐らく48歳という短い人生を、濃密にコンデンスして得たエネルギーを集積し、演奏する度に連射砲の様に人々目掛けて撃ち放し、その心を射止めていたのでしょう。換言すれば自分の命と引替えに感動を呼び起こしていた、何かその様な気がしてなりません。

 しかし、何とかならなかったものかという思いは残りますね。歴史的に見ても、何と多くの素晴らしい歌手達が、ドラグの犠牲で亡くなってきたことでしょう。この映画でも、アリスタ・レコード社長のデイヴィスがヒューストンに ❝たばこは止めなさい、歌う喉に良くない。(麻薬を)続けていると命を落とすことになる❞と再三忠告する場面がありますが、忠告位では駄目なのですね。❝病院で本格的な治療を受ける必要がある❞と説いても効果がない。映画の終盤では、麻薬容疑でヒューストンが逮捕され、強制的に更生・治療生活を送らせる場面もありますが、あれはデイヴィスを含めた周りの人々の一大作戦だったのではなかろうかと、個人的には思いました。何せ国家的な損失に関わる事ですから。その後再起し、ニューアルバムも出し、復活公演の世界ツアーも行う等いい方向に歯車は回転し始めたかと思う矢先、世界ツアーの韓国公演に次ぐ二国目としての来日公演から二年後に急死する、それもドラッグが大きな原因だろうとされたのは残念でなりません。

 映画でも出てきますが、1991年の米国スーパーボウルの国歌独唱でヒューストンが歌った様子は、7万人以上の観客と、1億を超える生中継視聴者の前に披露! 未だ「歴代1位」「伝説の中の伝説」と語り継がれる、素晴らしい歌唱でした。米国国歌は多くの人が知っている歌(旋律)ですが、ヒューストンはこの様な歌い方があるのか!!と

思う程の素晴らしい歌い方で、例えればソプラノ歌手がコロラテューラを駆使して、ピアノがカデンツアを自由気儘に演奏するが如き技法で、ゆっくりとしかも自然にアドリブが流れ出る様な歌唱を全世界に披露したのでした。確かに歴代のスーパーボウル独唱者の誰もが成し得なかった歌い振り、例えは飛びますが、あの三大テノールの歌声をも凌駕する様な歌い振りを見せた時点がこの歌手のピークだったのかも知れません。あ~もったいなやもったいない!! 第一(映画を見た限りでは、)夫の男性が悪い、何でこのヒモみたいな男が?と顔をそむけたくなりました。大歌手の伴侶として、人格者で通る男性も米国にはいるのに!どうしてまた男運が悪かったのだろう?と思ってしまいました。それにしてもこうした分野の大歌手が、特に米国から多く排出するのには不思議でなりません。

 以前、マライア・キャリーの来日公演を聴きに行った時も同じ感動を受けました。参考までその時の記録を以下に再掲します。

 

Hukkats Roc.2018.11.1.(再掲)/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

 

本当に様々な音楽ホールがあるものですね。4月にピリスの最終公演を聴きに行った川口は「リリア音楽ホール(600席)」でした。ネットで調べると“市の花テッポウユリに由来していて、 英語の「Lily」にラテン語で「~の場所」を意味する「ia」を組み合わせた造語”らしいです。皆さん名称には工夫されているのですね。明日、キーシンを聴きに行くのは「横浜みなとみらい小ホール(440席)」です。ウイーン学友協会ホールは音響効果が良いことで有名ですが、リリア、みなとみらい何れも音響は良い方でしょう(行ったことないですが「ティアラ江東小ホール」「トッパンホール」も音響が良いという噂を聴きます)。

大ホールで収容出来ない程の多くの聴衆を対象としたコンサートの場合は、音響効果がどうなどと言っておられないので、国技館(1万人)埼玉アリーナ(3万7千人)、東京ドーム(5万5千人)など巨大ホールが使われます。実は昨日(10.31.)武道館(1万5千人)にコンサートを聴きに行ってきました。マライアキャリーです。ポップスの分野は、寡聞にしてほとんど存じあげないのですが、ニュースやネットでマラアキャリーの余りの名声ぶりを知り、ギネス登録されたという広い音域とホイッスルヴォイスの高音の歌を一度は聴いてみたいとかねてから思っておりました。また先日のグルベローヴァ最終リサイタルで“もっと聴いておけば良かった”と後悔したこともあり、さらにまだマライアキャリーは50歳前だし今後何回も来日し聴く機会はあるだろうと思いつつ、“これが最終か?”という風評もきこえたりして(多分平成の最後の公演の意味だったのでしょうね。)、お恥ずかしながら急遽当日券をゲットして、駆け付けた次第です。武道館は人人の山でした(九分九厘の入りか?)。演奏を聴いた感想は「とにかくパワー、パワー、エネルギーのシャワーを当てられた」の一言です。“歌、音楽は心です”と9月30日付の投稿に書きましたが、認識不足でした。「歌、音楽は魂の叫び、魂の宿る肉体の躍動です」を付け加えなければならない。そういえば以前、「ビヨンセは筋肉」と評した音楽評論家もおりましたっけ。ステージ横の二階席だったのですが、回りの人は皆総立ち、歌に合わせ踊っていました。マライヤの歌はアルトで歌っているかと思えば、裏声でない高音のソプラノ域に急に変化し、所謂ホイッスルで歌うときは左手を耳の近くに触れて音を確認して歌う様子(想像するに、エアホーンでは拾えないので、手を当てて骨伝導音で確認か?)、2時間弱、衣装替えとスタッフの短い演技以外、歌いっぱなしで、あっという間にコンサートは終了。この圧倒的なパワーと歌唱力は、万を超える聴衆を熱狂させるだけのことは有りました。