このコンサートには次の副題が付けられていました。
~いろいろな鍵盤楽器で聴くJ.S.バッハの魅力~
東京藝大でチェンバロ等の教鞭を執っている大塚さんが、三種の古楽鍵盤楽器を使って、バッハの代表的な曲を演奏し、講義(トーク)もするということなので、数少ない勉学の場だと思い聴きに行きました。
【日時】2022.5.24.12:10~13:00
【会場】ミューザ川崎大ホール
【出演】大塚直哉(東京藝術大学教授)
【演奏曲目】
《ポジティフ・オルガン演奏》
①プレリュードとフーガト長調BWV860(平均律クラヴィール曲集第1巻より)
②コラール『ただ愛する神に委ねる者は』BWV691
《チェンバロ演奏》
③プレリュードとフーガハ長調BWV846(平均律クラヴィール曲集第1巻より)
④シャコンヌBWV1004/5
《パイプオルガン演奏》
⑤コラール『われら悩みの極みにありて』BWV641(オルガン小曲集より)
⑥プレリュードとフーガ変ホ長調BWV552(クラヴィール練習曲集第3部より)
【演奏の模様】
上記三種の楽器により二曲づつ演奏し、演奏後の休憩後大塚さんの話がありました。
講義では、ミューザ川崎のオルガンやチェンバロに関する以下の情報や、鍵盤の様子、音の特徴、組合せなどに関して(時間の関係で)ざっと説明、大バッハのプレリュードとフーガの特徴などが説明されました。
《ポジティフオルガン》
フランス・ガルニエ社製。手だけで演奏する移動可能な小型のオルガン。自由に持ち運ぶことができるため、オーケストラ内での演奏や他楽器との共演の際に活躍する。ミューザのポジティフオルガンは4つのストップを持っている。
《パイプオルガン》
スイスの名門オルガンビルダー・クーン社によるこのオルガンは、柔らかで繊細なピアニッシモから堂々としたトゥッティまで、多彩な音色変化と幅広いダイナミックレンジを持ち合わせており、バロックから現代に至るまで、あらゆるジャンルの作品演奏に対応。オルガニストの意思を的確に反映するキーアクションや、繊細なレジストレーションの切り替えが可能な5500通りのコンビネーション数など、現代のコンサートホールオルガンにふさわしい高い機能と操作性を兼ね備えている。
《チェンバロ》
ジャーマンタイプのチェンバロで、かってのハンブルグのチェンバロと同構造。二段鍵盤でバッハがケーテン宮廷楽長をしていた時にもこのタイプ使用したことがある。調律は難しい、形状に特徴があり、鍵盤の反対側の端が細長になっている。
これ等を使ってバッハの曲のみをいろいろ弾いていましたが、一昨日のギターコンサートの時と同じく、奏でる曲は結構大きい音でしたが、姦しさは全然なく心地良くて(特にポジティフオルガンがまたうたたねしてしまいました。夢心地に聴いていた。音が静まり大塚さんの説明が聞こえるとはっと目が覚め良くその話が理解出来ました。