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綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『横浜ジルベスタコンサート2020大晦日』ライヴ配信を聴く

    今年(2020年)も最後の日となってしまいました。今年は、新型コロナに始まって年途中の起伏はあったものの、一貫してコロナ感染拡大の方向に進み、最大の感染状況下で年を終えようとしています。生演奏を聴きに行くのは感染リスクが高いので、表記のコンサートをライヴ配信で観賞することにしました。見ながらこの記録を書けることが大変稀有で有難いですね。

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横浜ジベルスタコンサート

 司会はこの道では名の通った朝岡聡さん、コンサートマスターは今夜は6人そろえたと説明していました。

【日 時】2020/12/31 19:00~

【配信先】CURTAIN CALL OFFICIAL

【有料配信】1,650円(税込み)

【演奏会場】横浜みなとみらいホール

【出演】

音楽監督:池辺晋一郎

指 揮:飯森範親

エグゼクティブ・ディレクター:徳永二男

司 会:朝岡聡

ピアノ:仲道郁代

ソプラノ:梅津碧    歌・バンドゥーラ:ナターシャ・グジー

フルート:高木綾子 高野

ヴァイオリン:徳永二男、藤原浜雄  水野佐知香

チェロ:堀了介

 

【演奏曲目】                                 以下は事前に発表された曲目、曲順です。(当日演奏順に変更有)

①池辺晋一郎:ヨコハマ・ファンファーレ

②オッフェンバック:『天国と地獄』序曲

③ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』第1楽章

④ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 第3楽章

⑤J.S.バッハ:2台のヴァイオリンの為の協奏曲 第1楽章

⑥ラヴェル:ツィガーヌ

⑦メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番 第1楽章

⑧さだまさし:防人の詩

⑨木村弓作曲・覚和歌子作詞:いつも何度でも

⑩ グルック:オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』より「精霊の踊り」

⑪ ヘンデル:オペラ『セルセ』より「オンブラ・マイ・フ」

⑫ 山本正美作曲・美智子上皇后陛下作詞:ねむの木の子守唄

⑬池辺晋一朗:影武者のテーマ

⑭サン=サーンス:交響曲第3番より第2楽章(後半のみ)

⑮ レハール:ヴィリアの歌

 

【演奏会の模様】

①池辺晋一郎:横浜ファンファーレ                       コンサートの開始を告げるブラスの音の響きが心地良い。

②オッフェンバック:『天国と地獄』序曲                    この曲を聴くと幼い頃の運動会の駆けっこ競技を思い出します。またパリで見たカンカン踊りも。

 

③ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』                    穏やかな1楽章を聴いていると、うらうらと晴れ渡った緑が残る運河沿いの道を、スタンダールはミラノからパヴィアに向かって進んだ時に見た田園風景はきっとこの様なものなのだろうな等と勝手に想像したりして。又今回、行くのを諦めた東京文化会館では、丁度今頃6番の田園を演奏しているのかも知れないなど考えながら聴いていました。

 

④ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 第3楽章                 ここ最近はベートーヴェンのピアノコンチェルトの中では4番が一番気にいているのですが、出来れば、1楽章が聴きたかったですね。あのお洒落なスタート時の響きを。3楽章の軽快なリズムを聴いて、ウィーン王宮広場での白馬にまたがる騎士が、跳んだり跳ねたり小回りをしたり自由自在に馬をコントロールしている幻想が頭に浮かびました。                      先日も仲道さんのリサイタルを聴いたばかりですが、いつも後ろ姿か後ろ斜めから見ているので気が付かなっ方のですが、映像だと正面からの表情がはっきり映され、こんなにもまじめで懸命な様子で弾いておられるのだと分かりました。  またトークで仲道さんは、3楽章に来てベートーヴェンの喜びが大きく広がる様子がよくでていること。

  また、桐朋の学生の頃、小澤さんの指揮で学生オケバックに石巻で演奏会をすることになって新幹線に乗ったけれど、大きな地震があり大宮で電車がストップ、1時間以上も遅れて満員の会場に辿り着いた思い出の曲がこの4番だと言った旨の事を語っていました。 

⑤グルック:オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』より「精霊の踊り」    演奏順が⑩から⑤に変更になった様です。フルート高木綾子、コンサートマスター扇谷泰朋、フルート2高野茂さん、トークで高野さんのフルートは世界にまたとない長さが長い楽器であること等説明。

⑥ (1)ヘンデル:オペラ『セルセ』より「オンブラ・マイ・フ」           ソプラノ梅津碧  見事な大きく広がる素敵な配色のドレスを纏い登場。硬めの声質から甲高い声で気持ち良さそうに歌っていました。              (2) 山本正美作曲・美智子上皇后陛下作詞:「ねむの木の子守唄」      この歌は秋篠宮誕生の折、美智子さまが作詞されたのを、山本直純氏の奥様である正美さんが作曲したとの説明がありました。この日本歌曲もしっとりと歌い上げていました。

 ここで壇上に池辺さんが登壇、司会者のこれまでの演奏で一番記憶に残っているのは?という質問に、 パーヴォヤルビー指揮ヒラリーハーン25歳の演奏で自分の作曲したカデンツアが素晴らしかったといっていました。

⑦バッハ:2台のヴァイオリンの為の協奏曲 第1楽章  演奏水野佐知香 藤原浜雄 この曲は昔からオイストラフ親子の録音を持っていて聴いていましたが、掛け合いの妙が面白い曲です。水野さんと藤原さんは良く息の合った演奏をしていました。

 ここで30分の休憩です。

〈後半、第二部〉

⑧メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番 第1楽章              ピアノ:仲道郁代、ヴァイオリン:徳永二男 チェロ:堀了介           この曲は初めて聴きました。情念の籠った曲です。                堀さんと徳永さんは50年以上の演奏仲間だそうです。仲道さんも徳永さんとべ^トーヴェンのヴァイオリンソナタ全曲を演奏したそうです。

 

⑨(1)さだまさし:防人の詩  ヴァンドゥーラ=ナターシャ・グジー        どちらの国の方なのでしょう、弾き語りを歌っていました。随分日本語がお上手ですね

1867年チェルノブエリで被ばく後キエフに移り、その後来日し21年になるそうです。この楽器はチターと箏がまじった様なもの。日本の歌は美しく気にいているとのこと。

  (2)日本人の歌曲歌手が歌うのとは一味違った響きを持ち清廉さが一杯に広がりました。色白で花が高く彫が濃い顔立ちで、女優の様に綺麗な方ですね。

⑩ラヴェル:ツィガーヌ                            徳永さんの演奏前の話では、教える面でも大変、パソコンでリモートでやっていたが、リモートは音色、音量の変化が不明瞭、苦労したが、いい面もあった。 この曲は最初低い弦のみで弾きその後超絶技巧も凝らす難しい曲。         

 この曲は時々リサイタル等で聴きますが、ラヴェルの曲はその他の曲も考え合わせると、エネルギーが中に籠った曲が多いですね。この曲も若い人が弾くと力任せに元気一杯に弾き、弦が切れるのではと思われる程の場面も過去にはありましたが、徳永さんは抑制のきいた技術的には確かな演奏をしていた。やや年配者の演奏の感じはありましたが。 

⑫池辺晋一朗:(映画)影武者のテーマ(オケ演奏)               大河ドラマ的響きを持つ堂々とした中に、オーボエやトロンボーン、トランペットによる主題のソロなどのブラスの響きが交わった仲々いい曲でした。

⑬サン=サーンス:交響曲第3番より第2楽章(後半のみ)            オーケストラ、パイプオルガン(三浦はつみ)                  この曲も初めて聴きます。パイプオルガンもオーケストラ楽器の一つに使うとはサンサーンスはやはり天才ですね。そうした響きがありました。

 この曲の演奏の前に朝岡さんは「カウントダウンが近づいています」と言っていたので、あれ?まだ十時前なのにと思っていたら、どうも演奏会の進行の都合上、時間を早めた速いカウントダウンとなった模様です。この曲が終わって新年御目出とうございますということで、演奏会終了となり筈でした。でもその後、徳永さんや池辺さんや指揮者の飯森さんのトークがあり、また引き続き「メリーウィドウよりヴィリアの歌」が歌われ、本当に終了したのは、朝岡さんの時間で零時半頃(日本時間10時20分)でした。最終はラディツキー行進曲で新年の雰囲気を盛り上げたのでした。

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全演奏終了

 尚、休憩中と終了後に少しだけ紅白を見ました。今年の紅白は無観客なのですね。休憩時すぐには、さだまさしが『奇跡2021~紅白バージョン』を歌っていました。ジルベスタ後半⑨で歌われた歌に同じ作曲者の息吹を感じます。それから、乃木坂46は赤いお揃いのドレスで相変わらず斉唱で歌いますが、数年前、特にデヴュー時よりも初々しさが感じられなくなりましたね。メンバーも多くなったのかな?それから五木ひろし、やはり老いを感じました。外見は昔とそれ程変わらないのですが、歌の艶や、輝きが昔ほどでなくなってきています。仕方ないですね、誰でもどんな分野でも年は争えないですから。    これ等を聴いて夕食を取っていたら、すぐに後半が始まってしまったので慌ててパソコンに戻りました。それにしても今回の配信は映像はクリアだし音声もいいし、聴くに堪えるものでした。コンサートが終わってから見た紅白は、Super Fly 昨年、埼玉アリーナのライヴに行って以来久し振りに歌声を聴きました。以前より元気になった様に見えました。相変わらず高音は昔ロックで歌っていたそうですから、その片鱗を感じさせるものです。次の白組はMr.Children、12年振りの出場だそうです。名前は知っていましたが、一度も聞いたことがありませんでした。なかなかいい感じの歌詞と歌い振りで、こうした歌は好きですね。又放送の機会があれば聴きたいと思いました。続いては石川さゆりの「天城越え」、この曲はテレビ等で何回も聴いたことがあるのですが、やはり歌の端々に衰えを感じましたね。でも誰がカヴァーしても、この歌の感じ、雰囲気は彼女しか出せないでしょう。紅白はこれ位にして、コンサートの纏めに戻りました。