HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

NHK放送『韓流ドラマでの疫病流行』を見ました

 今日(2020.4.5.)は21時からNHKBS3チャンテレビで、韓国歴史ドラマ『ヘチ王座への道』を見ていました。韓流ドラマの現代物はほとんど見ないのですが(最近は先日のアカデミー賞映画「パラサイト」のみ)、歴史もの、例えば新羅・百済・高句麗や高麗王国、李氏朝鮮などの古い歴史ドラマは、時々テレビで見るのです。この題名の「ヘチ」とは、“善と悪を判断する伝説上の生き物で、司憲府の門番として置かれている裁判獣”だそうです。
 ドラマの主人公の王子「延礽君(ヨニングン)イ・グム」が様々な困難・困苦を乗り越えて王座に就いたのです。ヨニングンはあの別な韓流ドラマ「トンイ」で有名なトンイと粛宗の子でして、神童と言われた人です。ヨニングンは21代王英祖となるも、またしても様々な問題が生じて頭を悩ませたのです。今回の放送は、将に今日本のみならず世界的大問題の、「コロナ禍」に非常に似たストーリだという事を新聞記事で呼んだので、テレビを見てみたのでした。それは、英祖就任間もなくのこと、都のみならず地方各地で疫病がはやり、死者が次から次へと出たのでした。これは ‘ 英祖が先王を毒殺したので、そのたたりだ ’ という根も葉もない噂さが国中に広がり、王宮の門前は、中に隔離されている民(たみ)の解放・帰宅を求める群衆が押し寄せ、暴発寸前になっている処でした。‘王は自分の身の安全だけを考え、王宮を離れて避難しようとしている ’ とこれまた根も葉もない噂も流れていました(実は密かに、これらの流言を故意的に流した謀反勢力がいたのです)。為政者の権威も信用も、地に落ちる寸前だったのです。この時英祖は自ら民の前に現れ、“自分は民を見捨てること等絶対にしない。この疫病は必ず直して収束してみせる。言ったことは必ず実行する。自ら逃げるなどあり得ない。信じて欲しい”と誠意をもって民に語り掛け、また心からの慈愛の姿勢で頭を垂れて民に接したのでした。この言葉を民は信じた訳ですから、余程説得力があったに違いない。このことで民の王を見る目(今風に言えば「世論の風向き」でしょうか)はガラッと変わり、役人たち(王に反対する勢力も含め)の王を見る目も変わって来たのでした。 なんだかコロナ禍に国民が戦々恐々とするこんにちの状況に酷似していますね。ドラマでは実は疫病でなく、それを装った謀反勢力の井戸水を毒薬で汚染させるテロ行為だったのですが、現在の状況は本当の疫病である点が異なっています。如何に為政者の信用と民を真に守る決意が重要か、言葉の重みが重要かを示すタイムリーな逸話だと思って見ていました。今回の最終場面では、これらの謀略を見破った英祖側が、謀反勢力をとらえようとして、王宮での反乱鎮圧には成功したのですが、地方戦線で敗れ、地方の城の一つが反乱軍の手に落ちてしまう処で終わったのでした。次回も見ます。
 放送が終わってBSから地上波放送に切り替えた処、2チャンネルEテレで、何とマーラーの『復活』をN響の演奏で放送しているではないですか。9時からの放送なのでかなり進んでいて、もう少しで終わりの場面、合唱とソロ辺りからしか見られませんでした。放送番組を把握していなかった。録画もしていませんでした。一昨日の記事にも書きましたが、10月のラトル指揮「ロンドン交響楽団」の『復活』演奏会の前に何回か聴いておきたいという考えを持っているのです。アルトを歌っている藤村美穂子さんは、一度も聴きに行ったことが無いのですが、なかなか渋いいい声をしていますね。今度機会があったら聴きたい。ソプラノの外人もいい声でした。指揮者のエッシェンバッハは、80歳になっているのでしょうか?昔ピアノ演奏を聴きにいった様な記憶があるのですが、最近指揮者として時々耳にするので、バレンボイム的なのかなと思っていました。演奏後のエッシェンバッハに関した特集を放映していましたが、もともと指揮希望だったのですね。最初からその指揮ぶりを見られなくて残念。その内機会があるといいのですが(『復活』を再び来日演奏する確率は低いでしょうね、きっと)。