HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『Superfly』on NHK SONGS 521回

 一昨日の月曜日(22:50~23:20)、NHK総合テレビ「SONGS」という番組で、「Superfly×今迎える変化の時」と題した放送を観ました。 この番組は2007年から続く番組で、様々な歌手をスタジオに呼んで歌ってもらい、曲誕生のエピソードやその歌手のフィロソフィーも語ってもらう趣向です。

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 Superfly(越智志帆)はここ数年連続で紅白にも出場しているヴォーカリストで、もともとは自曲を作詞作曲もするロック歌手出身でした。2006年の上京・活動開始以来音楽ソフトやライヴ活動も活発に行い、2011年から2016年までは全国を回るアリーナツアーで歌ったのですが、体調不良により活動休止し、2年程休養したとのことです。さもありなん、私は俄かファンなので、休止以前の歌声はライブで聴きに行ったことはないのですが、録音で聴くと、本格的なロックの曲を力一杯、大声を張り上げて歌い大観衆の歓声を浴びている。あの小さい体のどこからその様なエネルギーが出るのかと不思議に思っていました。相当体をなかんずく喉を、酷使していたのでしょう。余談ですが、大リーグの大谷投手もあれだけのスピード投手、ホームランバッターを続けていたということは、やはり体を酷使していたのでしょうね、きっと。人間の筋肉、関節、骨、皮膚、臓器には個人差は若干あっても、やはりある一定度以上の力学的負荷が続くと、ダメッジを受けるのでしょう。金属疲労の様に。スーパーマンではないのですから。オペラ歌手でも如何に声を長続きさせて、いつまでも使えるように保つかに腐心している様です。

 Superflyに関心を持ったのは、一昨年、NHK全国合唱コンクール中学校の部の課題曲を作った歌手として、全国大会の審査員審査の時間中に、その曲「Gifts」を歌いそれを聴いたのが始まりでした。その後3年半ぶりにアリーナツアーを再開したと聞き、昨年10月、埼玉アリーナでのコンサートを聴きに行ったのでした。(チケットを取るのに大変でした)その時の模様は以前まとめて記録しているので、文末に再掲します。今回の番組でも放映された「愛をこめて花束を」を観客が手を振りながら一緒に歌うシーンでは、当日現場に居合わせた自分も、何千何万という人垣の揺れが肌で感じられ、クラシックコンサートでは仲々体験出来ない(東京ドームでの清塚ピアノコンサートがややそれに近かったかな?)ものでした。

 さて放送の中では質問コーナーがあって、今放送中の朝ドラ「スカーレット」の主題歌『フレア』の歌詞をどのようにして作ったかと、このドラマのヒロイン戸田恵梨香から訊かれて、“(ドラマの主人公は)女性の強さと優しさと色々兼ね備えた人だろうなと思い”、“いろんな試練が巻き起こってくるが、きっとこの人は負けるもんかという人だと思った”、“せりふっぽい言葉で曲を締めたいと思って「負けるもんか」という言葉を歌詞に入れた”と答えている。決して雄弁ではないが、説得力のある心からの言葉をかみしめて話す人だなと思いました。きっとその人柄が歌の歌詞にも反映されていて、聴衆を魅了するのでしょう。番組が「Superfly×今迎える変化の時」と題したのは、活動休止の前後で、Superflyとしての気負い力みが取れて、価値観が変わったと本人が語ります。確かに若い時のような力で押せ押せの絶唱ではないですが、しみじみとした心静かな歌いぶりはかえって歌のうまさと相まって人を以前に増して感動させるものとなったと感じました。

 ところで横浜に新しく設立された「ビルボードライブ横浜」という世界的なライブハウスの国内3店舗目において、Superflyが4月にオープン記念公演をするというのでチケット抽選を申し込みましたが、幸か不幸か当たりませんでした。コロナで中止にならなければいいのですが、当日の模様はライブ放送されるらしいので聴きたいと思っています。

 

 

≪再掲≫

2019-10-31

Superfly 埼玉アリーナコンサート

先週の土曜日、埼玉スーパーアリーナで行われた『Superfly アリーナツアーコンサート』を聴いて来ました。今回のツアーは、3年半振りで行われたそうで、9月下旬から12月上旬にかけて、『全国アリーナツアー』として南は九州から北は北海道まで行われるというスケジュールです。埼玉はその一環として10月26日(土)と25日(日)の二日間実施され、最初の日の公演を聴きに行きました(2019.10.26.16h~@埼玉スーパーアリーナ。)

埼玉アリーナ公演は、最終の公演から二番目の、最後に近い公演場所でした(どういう訳か今回は東京、横浜ではやりません)。住まいの横浜から遠く大宮まで何故聴きに行ったかと言いますと、一昨年度のNコン(NHK学校音楽コンクール)中学校の部の課題曲をSuperflyが作詞・作曲したらしくて、そのコンクールの全国大会(2018年10月)をテレビで見ていたら、最後にゲスト出演してその自分の歌『ギフト』を歌ったのです。それを聴いて、リズム、フレーズ、歌いまわしなど結構難しい曲にもかかわらず、見事に歌い切り、中学生に良いお手本を示したのでした(合唱の歌い方とは全然違いますけれど)。その時、何と上手な歌手がいるのだろうと思ったものです。一体どういう歌手なのだろうと思って調べてみると、もともとはRock'N'Roll歌手で、若い人の人気を博していたのですが(2009年に武道館公演をした模様)、四、五年前から活動を休止していることが分かりました。休養していたみたい。そしてその年(2018年)の紅白歌合戦に出場(3回目)して、同じ『ギフト』を歌ったのですが、前に聴いた時とは何か違う、歌が少し下手に聞こえたのです。それで、コンサートがあれば、是非行って直接聴いて歌をどのように歌うのか直かに確かめたいと思っていたのでした。そしたら、今年に入って数年ぶり(3年半振り)に全国ツアーをやるということが分ったので、キチケットを取り易いと思い会員登録もしてスケジュール発表を待ったのです。ところが発表をみて少しがっかり、横浜公演も東京公演もなかったのです。関東では、埼玉スーパーアリーナのみ。でも休日公演だし、開演が夕方だから、マー遠いけど帰宅も午前様にはならないだろう(横浜からは随分遠いのです)と思って、会員抽選申し込みに応募してみたのでした。そしたら10月26日(土)のチケットに当たーり!

 公演当日は早めに家を出て、久しぶりの埼玉アリーナへ、ここに来たのは、あれは確か2009年10月だったかな?ビヨンセ来日公演を聴きに来た時以来でした。10年振り、あの時も「俄かファン」だったナーといろいろ思い出しながら改札口を出ると、駅前は国の各種機関のビルが立ち並ぶ、大都市になっていました。ゲットした席はアリーナ席で、前後の真ん中より少し後ろで、左右真ん中より少し左側の通路沿いの席。舞台は少し小さ目だけれど良く見えますよ。いつも大会場はスタンド席だけれど、アリーナ席は初めてです。正面に歌手の顔が見える。観客席はほぼ満員かな?若い人が多いし、年配者、学生らしい人、子供など幅広い年齢層が集まっています。リーピーターが多い様です。歌が始まると皆総立ちになり、歌に合わせて踊りだす人、体を揺すっている人、手を振っている人、皆すぐに興奮状態に。お目当ての「ギフト」は4番目に歌われました。直かに聴くとやはり歌がうまい、テレビで見るのとは迫力が全然違います。

紅白の時は緊張していたみたいだし、(歌う直前に桑田佳祐が‘とても歌がうまい人だ’という様なコメントを、司会者に話していたから気になったのかな?)調子が出なかったのかな?直に歌を聴いて、この歌手の真価が分かったような気がしました。 

全体的に見て二十歳代の時の様な力に任せてすべてエネルギッシュに歌うスタイルから、力をスート抜いても力強さを発揮出来る歌い方に脱皮しつつあるような気がしました。静かに歌うメロディにうまさが乗ってきている。特にアカペラで一曲(確か I rememberだったかな)歌ったのは圧巻でした。メロディの変化、音の強弱の変化を腹の底から頭の先まで楽器となって、オーロラの如き移ろう調べを会場に響き渡らせたのは、実に見事な歌い振りだと思った。他の分野(演歌、民謡、オペラ、ポップス他)の最高に歌のうまい歌手にも負けない位だとほめ過ぎてもいい程でした。聴きに来て良かった。