HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『大学オーケストラⅤ』小さな巨人?

 今日、川崎で横浜国立大学の113回定期演奏会を聴いて来ました。11月末から12月中旬にかけて、音楽大学オーケストラや私立大学オーケストラの演奏を聴きましたが、今日は、国立の普通大学のいオケでした(2019.12/28(土)13:30~)。会場は「カルッツかわさき」。駅から東に1.5km位離れた市役所や裁判所が建ち並ぶ一画に建つ2000人収容規模のホールで、ミューザ川崎と比べるとアクセスが悪いですが、駅から歩いて15分程度です。ミューザ川崎が修復工事中で代替ホールとしていた時に行って以来二度目です。シューボックス型ホールで、自由席なので2階の中央付近の前寄りに座りました。
 演奏曲目は①モーツァルト作曲『魔笛序曲』、②シベリウス作曲『カレリア組曲Op.11』休憩をはさんで③マーラー作曲『交響曲第1番ニ長調、巨人』。
 入口で渡されたプログラムを見て先ず気が付いたことは、巻頭の挨拶が大学から1名、学生から2名となっていること。その学生責任者の挨拶の中で“運営の全てを学生自ら行います”と書いていることから考えると、最終頁を見て分かる様に、各種企業広告を取り、複数の後援機関の援助も取り、資金的な面から演目決定まで学生が決めている(このことは指揮者も言っていました)ことが、音大オーケストラや私大オーケストラのプログラムには見られない大きな特徴だと思いました。要するに音楽専門大学でないので、趣味の領域(或いはそれを超える学生もいるかも知れませんが、)の音楽演奏会を実施しながら、同時にマネジメントの実演も試みている訳ですね。この様な多様な能力を磨くことは、きっと将来役立つことでしょう。
さて演奏の方はどうだったでしょうか。やはり音大、私大のオケと比べて、弦対管・打の力量比率が少し弦に片寄っているかなー?と思いました。①はモーツアルト最晩年の作品でほとんどミスは無かったと思いました。纏まりある演奏でした。でもやや小じんまりしていたかな。
 ②はシベリウスの良さを感じる曲でした。Hrnの音から始まりTpが続き弦の哀愁を帯びた流れの中に移行、弦楽アンサンブルの中でのコントラバスの重みが心地良く効いている。(通常の再録音再生装置では味わえない響き)こうした音楽会での喜びの一つが、思いがけずいい曲に邂逅する瞬間です。シベリウスはあまり聴かない作曲家ですがいい曲を随分書いているのですね。
休憩後の③マーラーはまさに録音ソフトでは味わえない「オケを見る楽しみ」が多く味わえる曲です。マーラーは他作曲家の場合よりも管・打の出番が多い曲が少なくないですが、1番もまさにその手合いです。曲のスタート、管弦の合間、何処でもアッ、ホルンだ!、今度はオーボエだ!、ティンパニーもトライアングルも鳴らしている!といった具合に。第1楽章最後にTimpが、ダンダンダダダンダンと大きな響きで終わりを告げるのも、マーラーらしいですね。潔い。
でも今日感じたというか初めて発見したことは、トライアングルが結構活躍する曲だと。いう事です。弦の流れう様な調べに合わせて伴奏的にチリンリンとなっている時も、各パートが全力演奏をし大合奏で大音量を鳴らしている時でさえも負けていません。はっきりとチリリンリンリンと通る音で聴こえてくる。まさに‘小さな巨人’の感がありました。アンコールのシベリウスの『アンダンテフェスティーボ』は最高に良い出来でした。