HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

ミューザ夏祭り/ピアノ(Vol.3)『大野都響/北欧特選曲』演奏会

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【日時】2023.7.28.(金)19:00~

【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール
【管弦楽】東京都管弦楽団
【指揮】大野和士(都響音楽監督)

【独奏】久末 航 (ピアノ)

〈Profile〉

【曲目】
①ニールセン『狂詩曲風序曲《フェロー諸島への幻想旅行》』

(曲について)

 カール・ニールセン(1865〜1931)は、デンマークのノーレ・リュンデルセに
生まれ、12人の子がいる貧しい家庭に育った。父に手ほどきを受け、ヴァイオリン
奏者として活動し、まずは弦楽器の室内楽の作曲を手がけた。
1892年の第1番から1925年に完成した第6番まで大胆な交響曲を書き継いだニー
ルセンが、1927年に作曲した機会音楽が狂詩曲風序曲『フェロー諸島への幻想旅行』。
コペンハーゲンの王立劇場から、フェロー諸島からの一行の訪問を祝すガラ・コンサー
トのための委嘱を受けて書かれた楽曲だ。1月中旬の訪問がインフルエンザの流行で
延期となり、11月の演奏会ぎりぎりになって「職人仕事で仕上げた」が、「個人的に
は作曲していて実にしあわせだったし、とてもよい曲になったと思う。フェロー諸島
の旋律をたくさん採用したが、導入と結びは自由に作曲した」と自ら述べている。
グリーグやシベリウスと異なり、標題音楽をさほど愛さなかったニールセンだが、
自ら指揮した1927年11月27日の初演と30日の再演時のプログラムには、「穏やか
な海-島への着陸-舞踊と歌唱-別れ-海上の穏やかさ」と各部の副題が添えられた。

 

②グリーグ『ピアノ協奏曲 イ短調 Op. 16 』

(曲について)

 エドヴァール・グリーグ(1843〜1907)は港町ベルゲンに生まれたが、スウェー
デン主導の同君連合のもとで生涯を送り、1905年のノルウェー独立をみてから故郷
で亡くなった。ライプツィヒ音楽院に留学し、1861年にスウェーデンでピアニスト
としてデビューし、63年からはコペンハーゲンに移り、ニールセンも師事するニルス・
ゲーゼとともに活動する。
ニーナ・ハーゲルップと婚約した1864年にゲーゼの勧めで交響曲ハ短調を書き上
げると、長女が誕生した68年にピアノ協奏曲 イ短調 Op. 16を作曲、同年冬に完成し、
翌年4月にコペンハーゲンでの初演から大成功を収めた。
シューマンをはじめとするドイツ・ロマン主義の影響のもとに出発し、スカンディ
ナヴィアの民族主義を唱えていったグリーグが、自らの楽器ピアノに託して輝かしい
抒情と躍動を情熱的に謡い上げた名作だ。作者が持参した楽譜をリストが初見で弾き、
「これが真の北欧である」と絶賛したという逸話も伝えられている。

 

③シベリウス『交響曲第2番 ニ長調 Op. 43』

(曲について)

 ジャン・シベリウス(1865〜1957)はニールセンから半年ほど後に、ハメーンリンナに生を受けた。自身はスウェーデン系だが、フィン人の妻アイノの影響も大きく、ロシアに抗したフィンランド国民の意識を支える愛国的な作品で名声を博した。いっぽうで純粋器楽交響曲の創作へと乗り出し、世紀をまたいで2作の交響曲を世に問う。第1番 ホ短調 Op. 39が1899年に初演、改訂版も翌年初演されると、1901年からは第2番 ニ長調
Op. 43に取り組み、早春のイタリア旅行でスケッチした楽想を採り入れ、夏から本格的に作曲の筆を進めていった。
 イタリアと地中海に霊感を得て、陽光、青空、溢れる喜びに充ちた5楽章の大規模交響曲を考えたようだが、最終的には4楽章構成のうちに、光明を描くだけでなく、暗部との葛藤を勝利に結ぶかたちにまとめられた。献呈先の友人に「苦難の子」と明かしたように、シベリウスは初演も延期して修正に力を入れる。1902年3月にヘルシンキで自ら指揮した初演は歴史的な大成功を収めた。
曲は古典的な4楽章構成をとり、「暗闇から光明へ」というドラマの象徴たるベートーヴェンの交響曲第5番と
同じく、後半の2楽章が繋げて演奏される。ソナタ形式を応用したアレグレット楽章で始まり、長大な緩徐楽章が続く。スケルツォ楽章を経て、明暗の主題の対比で劇的に進むアレグロ・モデラートのフィナーレで輝かしく結ばれる。

        

【演奏の模様】

①ニールセン『狂詩曲風序曲《フェロー諸島への幻想旅行》デンマーク語: En Fantasirejse til Færøerne)』

楽器編成二管編成(Fl.2∔Picc.持ち替え、Trmb.3)弦楽五部14型(14-12-10-8-6

 カール・ニールセンが作曲したこの『管弦楽のための狂詩曲風序曲(演奏会用序曲)』は、フェロー諸島から訪れた一行を祝うための曲で、初演は作曲者自身の指揮で1927年11月に行われました。演奏会のプログラムには作品の次のような副題が掲載されました。

穏やかな海
到着地
踊りと歌
分かれ
海での穏やかさ

この標題音楽とも言える曲の特徴については、ニールセン本人が、語っているので、引用しますと、

「私は海を表現するところから始めます。モノトーンの巨大な海 - を渡るときにお感じになるような具合にです。海は静かですが、まさに穏やかな時にこそ、その恐るべき深さ(中略)深さと途方もなさを同時に最

も強く感じると思うのです。航海の途中で突如鳥が鳴くのを聞いた我々は、陸地が近いことを思わされます。もちろん、概して私は標題音楽をさほど好みませんが、今回は旅の筋書きが求められたと思ったのです(中略)乗船中の人の中には陸が見えている人もいるようで、彼らの熱狂の高まりをファンファーレが告げますが、霧が視界をぼやけさせ、再び静まります。すると新たな鳥の声が上がり、陸が前方にぼんやり浮かび上がります。音楽は音量と真剣さを増し、フェロー島の旋律に突入します。岸辺には多くの人々が我々を歓迎すべく待ち構えており、彼らが叫んだり足を踏み鳴らすのが聞こえてきます。説明的な経過をおかず、私は旅行者を歌と踊りの宴会のただ中に置きます。私はバラードのモチーフが役割を果たす力強い音楽によりこの饗宴を描きます - 宴の描写はフェロー島の民謡により遮られます。これによって音楽は一瞬落ち着き、踊りの中に穏やかな雰囲気を生み出します。しかし、再び宴会は踊りと陽気な騒ぎに沿って行き、最後までくると - そこで全てがひとつの長い音、非常に低いクラリネットの音に静まり弱音に消えていくのです~略」

 確かにTimp.が先掛けた後、VaとVcのトレモロから始まり、Fl.⇒Cl.と続く調べは、静かで深い海を暗示しています。中でも特に印象深いのは、この曲の中核をなしている「踊りと歌」の箇所でしょう。如何にも歓迎ムードの中、人々が喜び勇んで踊り狂う様子が目に浮かぶようです。しかも聴き慣れない新鮮な素朴さを湛える民族音楽です。フェロー諸島の民族音楽。どうやってフェロー島の音楽を知ったのか尋ねられたニールセンは次の様に説明しています。

何年も興味を持っていました。私は人々に歌ってもらって同地から多くの曲を収集したHjalmar Thurenを存じており、またGrüner-Nielsen博士の膨大なコレクションを研究しました。その歌には美しいものが多くあり、フェロー諸島の歌の豊かさを有していました。〜中略〜フェロー島の歌は憂鬱であるとは言えません - むしろ、運命の意思に身を任せた心の印象をもたらします。私が素材としたのはこうした旋律群なのです」 

 この曲に関しては、以上の様な事情及び実際に都響の演奏を聴いて良く理解出来たのですが、残った疑問は、数多くのニールセンの曲の中から 何故今回ミューザの夏祭りのために、大野さんはこの曲を選曲したのかまだ理解出来ません。

 

 

②グリーグ『ピアノ協奏曲  』

 ピアノ協奏曲イ短調 作品16は、エドヴァルド・グリーグが完成させた唯一の協奏曲。1868年、作曲者が25歳のときにデンマークのセレレズに訪問している間に作曲されたグリーグの初期の傑作です。 グリーグはその後何十年にもわたってこの曲を改良していったらしく、ピアノコンチェルトはこの曲一本やりで、他には作らなかったというのですから驚きです。

 こうして数あるピアノ協奏曲の中でも、非常に人気の高い曲グリーグの代表曲が出来上がったのです。

楽器編成
ピアノ(ソロ)、フルート 2、オーボエ 2、クラリネット 2、ファゴット 2、ホルン 4、トランペット 2、トロンボーン 2、ティンパニ(一対)、弦五部。
 演奏時間30分程度

 

全三楽章構成

Ⅰ.第1楽章 Allegro molto moderato イ短調 4/4拍子 ソナタ形式

Ⅱ.第2楽章 Adagio 変ニ長調 3/8拍子 複合三部形式

Ⅲ.第3楽章 Allegro moderato molto e marcato イ短調〜イ長調 2/4拍子 ロンドソナタ形式

各楽章とも非常に有名な旋律やカデンツァ等目白押しなので、その詳細は、下記の(参考)に示しました。今回この曲を弾いた久末さんの演奏に関して記すれば、

 全体的に文句の付けようが無い完全に近い演奏、優等生タイプの演奏でした。特にこの曲はカデンツア的ソロ演奏の音が優勢な箇所が多く有るのですが、どの箇所でも久末さんの音はしっかりと聴衆に届いていたと思います。ただはっきり申し上げると、プロのピアニストとしての魅力、個性が余り感じられなかった。この曲は多くのピアニストが弾いてきていますから、これぞ自分のGriegという自己主張がもっと強く出して欲しかった気がします。まだまだ若い春秋に富むピアニストですから、更なる高みを目指して進まれることと思います。大野都響はソリストに良く寄り添ってバックアップしていたと思います。ソリスト指揮者共ちょくちょく目を合わせていました。

 尚演奏後、館内(残念ながら満員状態ではなく、あちこち空席が目立ちましたが)からの大きな拍手に答えてアンコール演奏がありました。

(アンコール曲)リスト『巡礼の年第1年スイス』より第4曲《泉のほとりで》

 ショパンの風情も混じったリストらしいいい曲でした。演奏も良かった。でも何故この曲なのか、演奏会全体の脈絡からは判断出来ませんでした。

 それから話は飛びますが、グリーグの遠い親戚だったというグレン・グールドがこの曲を弾いた録音が無いか機会あるごとに探しても見つからない。演奏しなかった?録音しなかった?のでしょうか。

 

(参考)
1,

印象的なティンパニのクレッシェンドに導かれて登場する冒頭のピアノの流れ落ちるようなフレーズは、「悲劇」をイメージさせるメロディとしてテレビ番組等のBGMや、ポピュラー音楽におけるフレーズ引用などでしばしば使われる。これは、フィヨルドの注ぐ滝の流れを表現したものともいわれる。第1主題は、木管楽器群によって素朴な形で現れる。第2主題はいかにもグリーグらしい「静かに歌うような」旋律である。ごく短い展開部は第1主題が扱われ、半音ずつ上昇させる形。管楽器が主題を演奏する後ろでピアノは分散和音で彩る。型どおりの再現部の後に、非常に長いカデンツァとなる。カデンツァの後に第1主題の一部を弦楽器が仄暗く奏で、Piu allegroのコーダに入る。コーダの最後でピアノが冒頭のフレーズを再現して終わる。
終戦直後にNHKラジオ第1放送で放送された教養番組『ラジオ民衆学校』のテーマ音楽として使われた。

2,
弱音器をつけた弦楽器が、柔らかい充実した和音の旋律を奏でる。第2部でようやく現れるピアノのパートは、この旋律を受け継ぎながら発展されるパッセージであり、印象的である。第3部は、管弦楽に支えられたピアノが主題を強奏し、なごりを惜しむかのように、次第に静かに消えていく。
3,
第2楽章からはアタッカによって繋がっている。前楽章とうってかわって、軽快だがやや大規模な楽章である。中間部では独奏フルートが3連符を含む叙情的な第2主題を歌い上げる。イ長調に転じた終結部は、この第2主題を管弦楽とピアノで合奏し壮大な効果を上げる。

 

《20分の休憩》

 

③シベリウス『交響曲第2番 』

楽器編成
フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ、弦五部

全四楽章構成

第1楽章 Allegretto

第2楽章 Tempo andante, ma rubato - Andante sostenuto

第3楽章 Vivacissimo - Trio. Lento e suave - attacca

第4楽章 Finale. Allegro moderato - Moderato assai - Molto largamente

 今日のお目当てはこの曲です。10月24日、マケラ・オスロフィルがこの曲を弾きます。細部に関しては以下の(参考)に記しました。

  何回聴いてもこの曲の出来具合は上等だと思います。弦楽アンサンブルのややメランコリックな旋律は、決して暗くはなく、むしろお洒落な感じを受ける心地良い、格好いいもの。どの切り口で見てもいい旋律で出来ています。それを都響の優れた弦楽集団は如何無く発揮していたと思います。又弦に合の手を入れる管楽器の使い方もシベリウスの初期の作品では見事なもの、むしろ弦より管を主としているかの様です。二楽章前半の弦楽器のPizzicato 奏に Fg.(2)が随分長い時間、ソロ音で合いの手を鳴らし、続くOb.∔Cl.∔Hrn.の調べが、1Vn.アンサンブルに橋渡しをする箇所、或いは同楽章の最終部で、Timp.が乱打すると、金管楽器がそれに応じて両者の応戦となり、(Vc.∔Va.)アンサンにVn.アンサンが加わり、Ob.とFl.の調べの合いの手が響く辺り、さらに続くVn.アンサンの切ない旋律に金管とFg.が合の手、そして金菅とTimp.と弦楽アンサンへと推移する箇所など、弦の響きをPizzicato奏で押さえ、管楽器の見せ場を作ったとしか思えません。大野都響はこの辺りのやり取りの呼吸は流石だと思いました。ただ願わくば最終楽章の最後の盛り上がりで、あの北欧の緑に囲まれたフィトンチッド溢れる澄んだ空気の渦巻きが、もっと体に滲み込んで来るような感覚を味わいたかった気もします。演奏後しばらくは館内はかなりの興奮状態にありました。

 

 

(参考)
1,

ニ長調 6/4拍子、ソナタ形式。第1主題は弦楽器の葉ずれのようなざわめきを背景に木管楽器で奏でられる印象的な歌にホルンが応答する。また冒頭では、小節線の位置がシベリウスの初稿の自筆譜と異なっている(これは6/4拍子での強拍と弱拍の事情を加味したからである)。拍子が2/2に変わると幻想風のエレジーを弦楽器が奏でる。その後6/4拍子に戻ってピッツィカートに転じたりしながら盛り上がったところで木管楽器が第2主題を提示する。第2主題の提示は短く、直ぐに冒頭の葉ずれのようなざわめきが弦に戻って提示部を閉じる。
展開部は第2主題で開始され第1主題の動機を基盤に発展する。その頂点で第2主題によるクライマックスが築かれる。すると幻想風のエレジーの旋律が金管でファンファーレ風に演奏される。
ホルンに先導されて第1主題が再現される。再現部は型どおりだが、幻想風のエレジーの旋律は再現されない。第2主題は提示部と比べると大きめに膨らむ。コーダは提示部と同じように序奏の動機を奏でながら遠ざかり、穏やかな和音で曲を閉じる。
演奏時間は9-11分程度。

 

2,

シベリウスがよく使用したA-B-A-B-コーダの構成。冒頭のティンパニの連打に促されてコントラバス、ついでチェロにかけてピッツィカート音型が続いてゆくとファゴットにより提示される第1主題はドン・ジョヴァンニ伝説から着想されたと言われる幻想的なもの。経過句を交えながら高揚して頂点に達してから、金管がコラール風に締めくくる。曲はアンダンテ・ソステヌートに転じて、ヴァイオリンで提示される安らかな第2主題は、フィレンツェでインスピレーションを受けたキリストのイメージといわれている。やがて総休止の後、第1主題が再現される。今度はトランペットとフルートによる応答で、やはり金管で高揚する。続く第2主題の再現はヴィオラとクラリネットにより淋しく奏でられて始まるが、こちらも金管を交えて幻想的に発展する。コーダは木管による不気味なトリルや金管の厳しい響きが印象的で、荘厳のうちにこの楽章を2つのピッツィカートで結ぶ。
演奏時間は12-18分程度。


3,

第2楽章同様のA-B-A-B-コーダの構成。弦の急速な動きからなる荒々しいスケルツォに対してレント・エ・ソアーヴェ(ゆっくり、しなやかに)と指定されたトリオ部分はのどかでしみじみとした牧歌的雰囲気でオーボエによって歌われる。この雰囲気はスケルツォが再帰して荒々しく打ち破られるが、その際に一瞬だけ第4楽章の第1主題の動機も顔を出す。その後再びトリオに戻り、1回目同様に主題がオーボエにより再現される。その応答に独奏チェロに始まる弦楽器が加わり、これが徐々に盛り上がった頂点で第4楽章に休みなく突入する。
演奏時間は6分前後。


4 ,
ニ長調 3/2拍子、ソナタ形式。弦楽器の力強いモチーフにトランペットが勇壮に応える第1主題で開始される。これが壮麗に盛り上がった後、木管による経過句が徐々に静かになり、低弦がうごめくような音型で伴奏する中、木管楽器が第2主題を互いに呼び交わして行く。これが発展して、金管による頂点を作ると、ピッツィカートによる短い小結尾をへて、モデラート・アッサイの展開部へ入る。第1主題のモチーフの変形から始まり第2主題も巻き込みながら次第に高揚してゆき、やはり同様に第1主題の再現に入る。第1主題はほぼ型どおりの再現である。第2主題部は提示部に比べて遥かに長大で大きなクライマックスを形成する。終結部ではオーボエ、トランペットやトロンボーンが朗々と第1主題による讃歌を奏で、全曲の幕を閉じる。
演奏時間は12.5-16分程度。

 

東京都交響楽団