HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

東京バレエ団『くるみ割り人形』初日を観る

表記のバレエ公演の12/16(金)から12/18(日)の三日間の東京公演の内、初日を見ました。

【会場】東京文化会館大ホール

【上演】東京バレエ団

【音楽】ピョートル・チャイコフスキー

【管弦楽】東京シティフィルハーモニック管弦楽団

【指揮】フィリップ・エリス

【台本】マリウス・プティパ(E.T.A.ホフマンの童話に基づく)
【改訂演出/振付】斎藤友佳理(レフ・イワーノフ及びワシーリー・ワイノーネンに基づく)
【舞台美術】アンドレイ・ボイテンコ
【装置・衣裳コンセプト】ニコライ・フョードロフ

【出演】マーシャ:秋山瑛 くるみ割り王子:宮川新大 他 東京バレエ団員 多数。

【主催者言】

チャイコフスキーの珠玉の音楽にのせたバレエのワンダーランド「くるみ割り人形」が今年も戻ってきます!
クリスマス・イヴの夜、人形たちのふしぎな世界に迷い込んだ少女マーシャは、くるみ割りの王子に誘われて雪の国やお菓子の国を訪れます。雪の国で二人が雪片とたわむれるように舞う幻想的なダンス。お菓子の国の宴でくり広げられる個性的な踊り。そしてマーシャと王子の華麗なグラン・パ・ド・ドゥまで、見どころは尽きません。

東京バレエ団では芸術監督の斎藤友佳理の総指揮のもと、2019年に新制作版を上演して大好評を得ました。バレエの本場ロシアの劇場スタッフによって製作された美術は、〈クリスマスツリーの中に入り込んでしまった、マーシャの驚き〉というコンセプトをみごとに実現。夢と幻想の世界で、東京バレエ団の粒ぞろいのダンサーたちが舞うステージをどうぞお楽しみください。

 

【上演の模様】

   クリスマスが近づいています。又『くるみ割り人形』の季節となりました。このチャイコフスキーの名曲に乗ったバレエは何回見ても飽きない。今年も初日を観ました。主役キャストは昨年と同じ秋山さんと宮川さんです。

 舞台も踊り細部を除けば、昨年とそれ程変わらなく大体同じだと言って良いと思います。参考まで文末に昨年見た上演の記録を再掲しておきました。

今回印象深かったのは、次の点でした。

①二人の主役、マーシャの秋山さんと、くるみ割り王子役の宮川さんは、昨年より、さらにその踊りに磨きがかかってきた感じです。第一幕のパ・ド・ドウ のみならず、第二幕のグラン・パ・ド・ドウは特に印象的、テクニック云々よりも、バレエのもう一つの重要な要素である美しい踊り、これが二人の各処各処の型や動き、所作に見て取れました。

 

②第二幕のお菓子の精他の踊りもさることながら、オーケストラの人口に膾炙した旋律、アンサンブルの見事な響きは、本格的なもので、いつもながら、チャイコフスキーは、よくもこの様な素晴らしい曲をつくれたものだと感心してしまいます。

 

③オケは、昨年のシアターオーケストラトーキョーでなく、日本の常設都市型オーケストラである、東京シティフィルハーモニー管弦楽団、指揮は英国人で、欧州各地の管弦楽団や、バレエ劇場の経験もある、フィリップ・エリスで、本格的な、アンサンブルの響きて、バレエ音楽を堪能しました。

 

④花のワルツも聴いていて、つい音楽に引き込まれてしまいますし、コールド・バレエの群舞も心が洗われる様な美しさ。

 

⑤ドロッセルマイヤー役の柄本さんは、主役で見ることが多いのですが、こうした重要な癖ある役もうまくこなせるのですね。感心しました。表情とか動作とか踊りにプラスアルファが加わって来ている感じです。

 

⑥いつものことですが、アルルカン達の道化役は、バレエ全体を和ませ、大きなクッションの役割を、今回も十分発揮していました。

以上。

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(再掲)2021.12.12.HUKKATS Roc.東京バレエ団公演『くるみ割り人形』鑑賞

表記のバレエ公演は12/10(金)から12/12(日)の三日間、東京で行われたものの内、中日を見ました。プログラムの概要は次の通りです。

【日時】2021.12.11.(土)14:00~

【会場】東京文化会館大ホール

【音楽】ピョートル・チャイコフスキー

【管弦楽】シアターオーケストラトーキョー

【指揮】磯部省吾

【児童合唱】NHK東京児童合唱団

【台本】マリウス・プティパ(E.T.A.ホフマンの童話に基づく)
【改訂演出/振付】

 藝術監督・斎藤友佳理(レフ・イワーノフ及びワシーリー・ワイノーネンに基づく)
【舞台美術】アンドレイ・ボイテンコ
【装置・衣裳コンセプト】ニコライ・フョードロフ
【照明デザイン】アレクサンドル・ナウーモア
【衣裳デザイン画制作】オリガ・コロステリョーワ
【衣裳技術】ユリヤ・ベルリャーエワ

【出演】

マーシャ:秋山瑛

くるみ割り王子:宮川新大

他 東京バレエ団員 多数。

【楽曲】

第1幕

第1曲 情景 (Scène) 【クリスマスツリー】
第2曲 行進曲 (Marche)
第3曲 子供たちの小ギャロップと両親の登場 (Petit galop des enfants et entrée des parents)
第4曲 踊りの情景 (Scène dansante) 【ドロッセルマイヤーの贈り物】(Distribution des cadeaux)
第5曲 情景と祖父の踊り (Scène et danse du grand-père)
第6曲 情景 (Scène) 【招待客の帰宅、そして夜】(Départ des invités - Nuit)
第7曲 情景 (Scène) 【くるみ割り人形とねずみの王様の戦い】(La Bataille)
第8曲 情景 (Scène) 【松林の踊り】(Une forêt de sapins en hiver)
第9曲 雪片のワルツ (Valse des flocons de neige)

 

第2幕

第10曲 情景 (Scène) 【お菓子の国の魔法の城】(Le Palais enchanté du Royaume des Délices)
第11曲 情景 (Scène) 【クララと王子の登場】(L'Arrivée de Casse-noisette et de Clara)
第12曲 ディヴェルティスマン (Divertissement) [登場人物たちの踊り]チョコレート (Le Chocolat - Danse espagnole) 【スペインの踊り】 [ボレロ]
コーヒー (Le Café - Danse arabe) 【アラビアの踊り】
お茶 (Le Thé - Danse chinoise) 【中国の踊り】
トレパック (Trépak - Danse russe) 【ロシアの踊り】
葦笛 (Les Mirlitons) 【フランスの踊り】
ジゴーニュ小母さんと道化たち (La Mère Gigogne et les Polichinelles)
第13曲 花のワルツ (Valse des fleurs)
第14曲 パ・ド・ドゥ (Pas de deux) 【金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ】【アダージュ】
ヴァリアシオン I (Var. I)[タランテラ]
ヴァリアシオン II 金平糖の精の踊り (Var.II Danse de la Fée-Dragée)
コーダ (Coda)
第15曲 終幕のワルツとアポテオーズ (Valse finale et apothéose)

【あら筋】

 クリスマス・イブの夜のことです。

<第一幕>

第1場:クララの家へ雪道を急ぐお客たち

 クララの家のクリスマス・パーティーに招かれた親子連れが、楽しそうにおしゃべりしながら雪景色の中を、次々とクララの家へ向かっています。少女たちは雪を投げたり、押し合ったりしています。少年たちは、陽気に飛び跳ねています。きちんとした身なりの男の人と着飾った女の人、おしゃべりなおばさんやこっけいな男たち、太ったおじさんなど、さまざまな人がにぎやかに通り過ぎてゆきます。そのあとから少し遅れて、奇妙なステップを踏みながら慌てて走ってゆくおじさんがいます。脇にかかえているのは、おかしな顔をした“くるみ割り人形”です。

第2場:クララの家の広間

 クリスマス・ツリーを飾ったクララの家の広間に招かれた人たちが集まっています。パーティーが始まり、大人たちが踊っていると、雪道を慌てて走っていたおじさんが仮面をつけて現われ、踊りが中断されます。集まってきた子どもたちの前でおじさんはまず人形劇をみせ、次に機械仕掛けの人形を取り出します。ピエロに続いてコロンビーヌ、そしてムーア人の人形が踊り、子どもたちは大喜びです。子どもたちにせがまれて仮面を取ると、おじさんの正体はクララのお父さんの友達の人形師、ドロッセルマイヤーでした。
 ほかの子どもが退場した後、クララと兄フリッツの願いをきいて、ドロッセルマイヤーはおかしな顔をした“くるみ割り人形”を取り出します。クララはこの人形になぜか心を惹かれますが、フリッツはからかうばかりで、そのうちに人形を壊してしまいます。怒ったドロッセルマイヤーはフリッツを追い払い、直そうとしますがうまくいきません。フリッツは懲りずに友達とねずみのお面をつけて、悲しんでいるクララをからかいに来ますが、また追い出されてしまいます。
 少々お酒を飲んで上機嫌の大人たちが、ふたたび部屋へ入ってきて踊りはじめ、やがてパーティーも終わりになります。

             (他の公演例)

第3場:帰り道

 雪のちらつく道を、パーティーを終えて疲れたお客たちが何人かずつ帰ってゆきます。ドロッセルマイヤーは来たときと同じシルクハットにマントという姿で一人満足そうに先頭を足早に去ってゆきます。

第4場:真夜中の広間──おもちゃとねずみの戦い

 誰もいない真っ暗な広間にローソクを手にしたクララが入ってきます。大好きな“くるみ割り人形”を優しくなでているうちに眠りにつき、夢を見ます。
 時計が12時を告げると、さっきの機械仕掛けの人形が出てきます。人形師の合図でクリスマス・ツリーがどんどん大きくなり、クララは魔法の世界に引き込まれます。
 突然、ねずみたちが現われ、“くるみ割り人形”とおもちゃの兵隊との戦いが始まりますが、クララがねずみの王様にスリッパを投げつけ、ねずみたちは退散します。すると“くるみ割り人形”は美しく立派な王子に、クララは少女から娘へと成長します。王子はクララに救ってくれたことを感謝し、クララを雪の世界へと導きます。

            (他の公演例) 

第5場:雪の国

 あたりは見渡す限り一面の雪景色です。こんもりした雪の丘や雪に覆われて小山のように見えるモミの木が神秘的に輝いています。その光はだんだん輝きを増し、まばゆいくらいの明るさになります。
 雪の精のワルツが始まり、クララと王子も一緒に踊ります。そして、キラキラとした雪の降る中、雪の精たちに見守られながら、二人は遠い未知の世界へと旅立ってゆきます。

             (他の公演例)

<第二幕>

第1場:ふしぎの国への舟の旅

 喜びと幸せに満ちあふれたクララと王子を乗せて、虹色の背景の中、舟が静かに水面を渡ってゆきます。クララはわくわくする思いを抑え切れません。
 その後ろにはピエロ、コロンビーヌ、ムーア人を乗せた船が続きます。さらに、しぶとく生き延びたねずみたちが二人を狙って追いかけてきています。

第2場:ふしぎの国の城の庭

 クララと王子がふしぎの国に到着します。いろいろな国の民族衣裳を身にまとった人々や花の精たちが二人を迎え、あいさつをしています。そこへねずみの王様がねずみたちを引き連れて現われ、決戦を挑みます。しかし王子たちは勇敢に戦い、ねずみの王様を倒します。王子は奪った冠を剣で掲げながらみんなに勝利を知らせ、クララにその王冠を捧げます。
 そして、クララと王子を歓迎する、ふしぎの国の華やかな踊りの宴が始まります。

     (他の公演引用)

第3場:エピローグ

 クララが一人椅子にもたれて眠っています。目を覚まして、元の醜い“くるみ割り人形”を見つけ、楽しかった夢を思い浮かべて大切そうに胸にしっかり抱きしめます。朝の日差しが辺りを柔らかく包み、クララは憧れが、いつの日にか自分のものになることをはっきりと思い描きます。

 

【上演の模様】

 本作は、クリスマス・イヴにくるみ割り人形を贈られた少女が、人形と共に夢の世界を旅するという物語です。原作は、ドイツのE.T.A.ホフマンによる童話『くるみ割り人形とねずみの王様』を、アレクサンドル・デュマ・ペールがフランス語に翻案した『はしばみ割り物語』です。

 クリスマスにちなんだ作品であることから毎年クリスマス・シーズンには世界中で盛んに上演されているのです。クラシック・バレエを代表する作品の一つであり、同じくチャイコフスキーが作曲した『白鳥の湖』『眠れる森の美女』と共に「3大バレエ」とも呼ばれています。

 バレエの素人の自分が観劇しても、綺麗だし音楽も良く知られたチャイコフスキーの旋律が多く流れて、まさにクリスマスの夢の様なひと時でした。会場には多くの親子連れや若い女性の姿が見られました。一足早いクリスマスプレゼントとなったことでしょう。

 公演模様の詳細は、来たる12/25、クリスマスの日に新国立バレエ団の『くるみ割り人形』公演も観に行くことにしているので、そちらを見てからまとめて記すつもりです。