HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

NNTTバレエ『コッペリア』第三日目鑑賞


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【主催者言】

ユーモアと洒落た雰囲気、そして深い余韻を残す名作。
ローラン・プティが画期的な演出と振付で創作した『コッペリア』は、1975年にマルセイユ・バレエで誕生しました。それまで世界中で上演されていた『コッペリア』が19世紀の時代精神を体現するバレエだとすると、本作品は現代に生きる人々が主人公で、時代を超越した人生と愛がテーマとしてはっきり浮き上がります。プティ独特のユーモアやフランス流の洒落た仕掛けの妙味はもちろん、ラストに待ち受ける奥深いメッセージが心に残る作品です。
2021年5月に上演予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により公演中止となり、全キャストを4日間無観客公演にてライブ配信いたしました。16.7万人を超える視聴者にご覧いただき、大きな話題を呼んだ作品を、改めてお客様にお届けいたします。

【演目】バレエ・コッペリア

【公演会期】2023.2.23.~2023.2.26.

【鑑賞日時】第3日目2023.2.25.(土)13:00~
【会場】NNTTオペラパレス 

【上演】NNTTバレエ団

【上演時間】約2時間(第1幕45分 休憩25分 第2幕50分)

【芸術監督】吉田 都

【管弦楽】東京交響楽団

【指揮】マルク・ルロワ=カラタユード

【演出】ローラン・プティ

【振付】ローラン・プティ
【芸術アドヴァイザー/ステージング】ルイジ・ボニーノ
【音楽】レオ・ドリーブ
【美術・衣裳】エツィオ・フリジェーリオ
【照明】ジャン=ミッシェル・デジレ
【芸術アドヴァイザー/ステージング】ルイジ・ボニーノ
【美術・衣裳】エツィオ・フリジェーリオ
【照明】ジャン=ミッシェル・デジレ

 

【概要】
 初演での主役スワニルダは当時16歳のジュゼッピーナ・ボツァッキ、フランツは美人バレリーナとして有名だったウジェニー・フィオクルが男装して演じた。

パリ・オペラ座で1870年5月25日に初演された。E.T.A.ホフマンの物語『砂男』にヒントを得たもので、台本はサン=レオン自身とシャルル・ニュイッテルによる。『砂男』は人形に恋した男の狂気性を前面に押し出した物語であるが、『コッペリア』はその狂気性を抑え、陽気で明るい喜劇として再構成されている。

タイトルはコッペリアであり、バレエ作品では人形のコッペリアやコッペリウス博士は重要な役ではあるが、あくまで主役はスワニルダとフランツである。

 ロマンティック・バレエとはロマン主義思想に基づくバレエのことで、女性が舞台の中心を占めます。『コッペリア』は人形を主題とし、非現実世界に憧れるというこの作品はまさにロマンティック・バレエの典型といえます。相当な力をかけ作られたこの作品は大成功を収め、その後、各国で有名になりました。『コッペリア』は人形をテーマにしたバレエ作品の中でも最大の影響力を持ち、プティパの作品「くるみ割り人形」や、フォーキンの「ペトルーシュカ」といった、人形がテーマの作品に大きな影響を与えました。

『コッペリア』のストーリーは、ドイツの小説家E.T.A.ホフマンの『砂男(hukkats注)』が基となっていて、陽気で明るい喜劇として描かれています

(hukkats注)

 ホフマンの原作は、眠らない子供の目玉を取っていくとされる「砂男」の存在におびえた学生ナタナエルが理性をむしばまれていくという不気味な作品ですが、『コッペリア』ではそんなことは微塵も感じさせない愛くるしい舞台に仕上げられている。

尚、上記「砂男」はオッフェンバックのオペラ『ホフマン物語』に変貌している。『ホフマン物語』は、来月の新国立劇場のオペラ上演の演目に上がっています。

 

【登場人物】
スワニルダ:村の娘、フランツの恋人
フランツ:村の青年、人形と知らずにコッペリアに恋をする
コッペリウス:コッペリアを造った博士
コッペリア:コッペリウス博士が造った自動人形
友人たち:スワニルダの友人たち、スワニルダとともにコッペリウス邸に忍び込んだり、さまざまなシーンでスワニルダと行動を共にする

 

【配役】三日目の一回目(13:00~)上演

〇スワニルダ

柴山紗帆

<Profile>

東京都出身。田中洋子、スヴェトラーナ·オシエヴァ、デニス·マーシャル、マジョリー·グルントヴィに師事。バレエスタジオDUO、ハリッド·コンサーヴァトリー、ピッツバーグ·バレエシアター·スクールで学ぶ。2014年にソリストとして新国立劇場バレエ団に入団し、『くるみ割り人形』『シンデレラ』『白鳥の湖』『ラ·バヤデール』『ライモンダ』「こどものためのバレエ劇場『竜宮 りゅうぐう』」などで主役を踊り、好評を博した。21年ファースト·ソリストに昇格

〇フランツ

福岡雄大

<Profile>

大阪府出身。ケイ·バレエスタジオで矢上香織、久留美、恵子に師事。2003年文化庁在外研修員としてチューリッヒ·ジュニアバレエ団に入団、ソリストとして活躍。05年チューリッヒ·バレエ団にドゥミソリストとして入団し、07年まで所属。2000年NBA全国バレエコンクール·コンテンポラリー部門第1位、03年こうべ全国洋舞コンクール·バレエ男性シニアの部第1位、08年ヴァルナ国際バレエコンクールシニア男性部門第3位、09年ソウル国際舞踊コンクール· クラシック部門シニア男性の部優勝などがある。09年新国立劇場バレエ団にソリストとして入団。『ドン·キホーテ』『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『火の鳥』、バランシン『アポロ』、ビントレー『パゴダの王子』、ウィールドン『不思議の国のアリス』ほか数々の作品で主役を踊っている。12年プリンシパルに昇格。11年中川鋭之助賞、13年舞踊批評家協会新人賞、18年芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

〇コッペリウス

中島駿野

<Profile>

東京都出身。祖父母である中島久・卯埜賀寿江の元でバレエを始める。その後、安藤雅孝・尾寺敏晴・八木ひとみ・中島綾子にも師事。2014年新国立劇場バレエ団にファースト・アーティストとして入団。20年R.プティ『コッペリア』にてコッペリウスに抜擢され、好評を得る。その他にも、F.アシュトン『シンデレラ』王子の友人、W.イーグリング『眠れる森の美女』4人の王子、狼、『くるみ割り人形』ドロッセルマイヤー、D.ビントレー『アラジン』ゴールド、森山開次『竜宮 りゅうぐう』時の案内人、『ドン・キホーテ』ロレンツォ、P.ライト『白鳥の湖』ロットバルト男爵、C.ウィールドン『不思議の国のアリス』手品師/マッドハッターなど様々な役柄や作品を踊っている。22年ソリストに昇格

 

【粗筋】

第1幕》
場所はポーランドの農村。

人形作り職人のコッペリウスは陰気で気難しく、村人から変人扱いされていた。彼の家の二階のベランダでは、コッペリウスが作ったからくり人形の少女、コッペリアが座って本を読んでいる。しかし、村人はコッペリアが人形であることを知らない。

 コッペリウスの向かいに住むスワニルダは明るく無邪気な人気者の少女。村の青年フランツとは恋人同士である。しかし最近フランツは、かわいらしいコッペリアが気になる様子。それに気づいたスワニルダはやきもちを焼き、これがきっかけで二人は喧嘩してしまう。ある時コッペリウスは町に出かけようとするが、家の前に鍵を落としていく。それに気づいたスワニルダと友人たちは、好奇心からコッペリウスの家に侵入する。

 

《第2幕》
コッペリウスの家。

薄暗い室内にはさまざまな人形たちが所狭しと並べられている。スワニルダと友人たちは室内を探索し、コッペリアもまた人形だったと気づく。折悪しく戻ってきたコッペリウスに怒鳴られて友人たちは逃げ去ってゆくが、スワニルダのみコッペリウスに気がつかれることなく室内に身を隠す。そこへ知らずにフランツも、コッペリア会いたさのために梯子伝いに窓から忍び込んできて、フランツもコッペリウスに見つかる。

コッペリウスは当然怒るが、一計を案じてフランツに眠り薬を混ぜたワインを飲ませ、酔っ払った彼から命を抜いて自信作の人形、コッペリアに吹き込もうとする。その一部始終を見ていたスワニルダは、コッペリアになりすまして、コッペリウスを散々からかい悪戯の限りをつくす。この大騒ぎにフランツも目を覚まし、コッペリアの正体を悟ってスワニルダと仲直りする。

 

《第3幕》
村の祭りの日。

仲直りしたフランツとスワニルダは、めでたく結婚の日を迎え、賑やかな祝宴が始まる。そこへ人形を壊されてカンカンに怒ったコッペリウスが怒鳴り込んでくるが、二人の謝罪と村長のとりなしによって彼も機嫌を直して、二人を祝福する。

 祝宴も本番となり「時」「曙」「祈り」「仕事」「結婚」「戦い」「平和」と踊りが続き、最後は登場人物全員によるギャロップによるフィナーレを迎える。

 なお、演出によっては、バーミンガム・ロイヤル・バレエ団が上演するピーター・ライト版のように最後にコッペリアが本当に人間になるものや、ローラン・プティ演出版のように祝宴の賑わいをよそに一人呆然と立ちつくすコッペリウスの足許にばらばらに壊れたコッペリアだけが残されて、そのまま幕が下りるものなどもある。

 

【楽曲について】

このバレエ音楽は、クレマン・フィリベール・レオ・ドリーブ(Clément Philibert Léo Delibes,1836-1891)の作曲、 彼はバレエ音楽や歌劇で知られるフランス・ロマン派の作曲家です。「フランス・バレエ音楽の父」と呼ばれる。迫力や壮大などといった言葉とは無縁の、優美で繊細な舞台音楽を残しました。パリ国立高等音楽・舞踊学校(パリ音楽院)でアドルフ・」アダンに師事し作曲を学ぶ。1853年には聖ピエール・ド・シャイヨ教会オルガン奏者を務め、1891年、パリで没しました。『コッペリア』は1867年に作曲されオペラ座で1870年5月251日に初演されています。各幕の舞曲には単独で演奏される有名曲もあり、親しみやすいバレエです。

《第1幕》
前奏曲とマズルカ
ワルツ
情景~
マズルカ
情景
麦の穂のバラード
スラブの主題による変奏
チャールダーシュ(ハンガリー舞曲)
bis 退場
終曲


《第2幕》
間奏曲~情景
情景~
情景~
機械仕掛けの人形の音楽
bis 情景
情景
酒の歌と情景
情景
bis 人形のワルツ
情景
ボレロ
ジーグ
終曲


《第3幕》
鐘の行進曲
鐘の祝祭―ディヴェルティスマン(余興)時のワルツ
あけぼの
祈り
仕事(糸を紡ぐ娘)
結婚(婚約者たち)
戦い(戦士たちの行進)
平和(パ・ド・ドゥ)
祭りの踊り(スワニルダのパ・スル)【挿入曲】フランツのパ・スル[2]
終曲のギャロップ
※ 曲名は訳によって多少異なる

 

【上演の模様】

 この演目のバレエは、NNTTが2021 年に上演予定だったものが、コロナ禍の緊急事態宣言ため上演は中止となり、代わりに配信公演となったものです。

公演は2月23日(木・祝)が初日で、2月26日(日)まで都合6回行われるのですが、各回の配役を見るとポスターの写真にもあった、木村優里さんのスワニルダが何となく人間離れした人形の雰囲気の表情をしていたので、彼女主演の2月25日(土)第一回目の上演を見ることにしてチケットを手配していました。ところがその後メールが主催者から入って、主役変更になったそうなのです。上演当日、係員に訊いたら、どうも骨折した模様なのでした。そういう訳ならじっくり治療して完治して欲しいですね。従ってその代役には、柴山紗帆(ファースト・ソリスト)が選ばれ踊ることに。近年急速に伸びて来ている躍り手の様です。

結果的には、柴山さんは見事立派に代役を勤め上げ、会場の大きな拍手を最後まで浴びていました。相手役の福岡さんはこれまで何回か観ていますが、落ち着いた冷静な演技でこれまた満員の会場から喝采を浴びていました。

コッペリウス役の中島さんに一番感心したのは、第二幕だったでしょうか、コッペリアを抱きかかえてパ・ド・ドゥを踊るのですが、人形がまるで生きているかの様な腕や足に動きを加えて一緒に踊ったのには舌を巻きました。まるで人形浄瑠璃の人形使いの如し、いやスピードのある動きはそれ以上かな?踊り終わって人形コッペリアに戻るのですが、ひょっとしてあれは生きた人間が人形の振りをして踊ったのかも知れない?などと疑問に思った程。帰り際、係員に訊いたら、矢張り人形と一緒に踊ったとのことでした。

 踊りもさることながら、第一幕冒頭から、よく耳にする聴き慣れた曲が、カラタユード東響の繰り出すアンサンブルの深々とした音で演奏され、つい体で拍子を取りながら踊りを観ていました。前奏曲とマズルカ、続くワルツなど、ドリーブは何ていい曲を、人口に膾炙する曲を、作曲したのでしょう。この出し物はお踊りを見る楽しみと音楽を聴く楽しみが同時に満たされ、将に「両手に花」でした。

カーテンコール

 一方、今回の上演は配信時のものとほとんど変わらない内容なので、勿論観た配役は異なっていますが、文末に引用した配信の時の上演の模様を参考に出来ると思います。

 

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////(抜粋・再掲) 

バレー『コッペリア』無料ライブ配信鑑賞

 今日ニ、三日分のメールを纏めて見ていたのですが、その中にバレーの無料ライヴ配信をするというものが目に入りました。新国立劇場からのメールで『コッペリア」とのことでした。緊急事態宣言のあおりを受け、観客公演が出来なくなった代わりに5/2~5/8まで4回の無観客公演を配信するとのこと。初日は今日14:00からになっていました。その他の用事を急いで済ませ、2時ちょっと前にパソコンの前に座りました。 公演の概要は次の通りです。    

【公演】新国立劇場バレエ団

【芸術監督】吉田都

【会場】NNTTオペラパレス    

【振付】ローラン・プティ

【音楽】レオ・ドリーブ

【芸術アドヴァイザー/ステージング】ルイジ・ボニーノ

【美術・衣裳】エツィオ・フリジェーリオ

【照明】ジャン=ミッシェル・デジレ

【配役】<スワニルダ>米沢 唯 <フランツ>井澤 駿 <コッペリウス>中島駿野 他

【指揮】冨田実里

【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【制 作】新国立劇場  https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/nbj/

 

【配役表】各公演配信直前の発表になります

5/2  https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cop...

5/4  https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cop...

5/5  https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cop...

5/8  https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cop...

 

『コッペリア』無観客ライブ配信スケジュール

 5月4日(火・祝)14:00ライブ配信https://youtu.be/n2nOvlZiUqw

5月5日(水・祝)14:00ライブ配信https://youtu.be/NINBF3WM0lM

5月8日(土)  14:00ライブ配信https://youtu.be/Ga0XAxKqoP4

 

【概要】

『コッペリア』は、ロマンティック・バレエ最後の作品として注目される作品です。フランス・ロマン派の作曲家レオ・ドリーブにより作曲され、1870年にパリのオペラ座で初演されました。この初演時にスワニルダを演じたのは、イタリアのバレリーナ、ジュゼッピーナ・ボツァッキでした。

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ジュゼッピーナ・ボツァッキ

彼女は17歳の若さで、即ち初演を踊ったその年に感染症にかかり夭折したそうです。   

このバレエの主な登場人物は、コッペリウスが作ったからくり人形の可愛い少女コッペリア、明るい村娘スワニルダ、そしてその婚約者フランツ。青年フランツは、そのあまりの可愛さに人形コッペリアに恋をしてしまいます。彼と婚約しているスワニルダは、不安になり、友達とともにコッペリアに意地悪を仕掛けます。全3幕で各粗筋は次の通りです。

【粗筋】
【第1幕】
舞台はポーランドのある農村。明るい村娘のスワニルダの向かいの家にはコッぺリウスという陰気で気難しい変わり者の人形職人が住んでいました。その家には、コッペリアという可愛い少女が住んでいて、ベランダで読書をしていました。そんなコッペリアに、村娘スワニルダと婚約している青年フランツが恋をしてしまいます。そんな彼の様子を見てスワニルダは不安になり、コッペリアに嫉妬してフランツと喧嘩してしまいます。恋占いをしても、愛の証は見つからなかった二人は、婚約を解消してしまいます。
この時点ではまだ誰もコッペリアがコッぺリウスが作った人形だということを知りません。コッペリウスはある日街へ出かけ、家の鍵を落としてしまいます。その鍵を拾った少女スワニルダと友人たちは、コッぺリウスの家に忍び込み、コッペリアに会いに行こうと企みます。

【第2幕】
コッぺリウスの家に忍び込んでみると、様々な人形があり少女たちは物珍しそうに人形たちを眺めまわします。そしてとうとう、コッペリアも人形だったことに気が付くのです。そこへコッぺリウスが帰ってきてカンカンに怒り、少女たちを追い払います。彼女たちは家の外へ逃げていきましたがその中でスワニルダだけ家の中に残り、カーテンの奥へ身を隠したのです。そこへ事情を知らないフランツがやってきて、コッペリアを一目見ようと窓から忍び込みます。コッペリウスはフランツを見つけまたもやカンカンに怒ります。しかし、コッぺリウスはそこであることを思いつきます。かねてから人形コッペリアに命を吹き込みたいと考えていたコッぺリウスは、酒でフランツを酔わせ、彼が寝ている間に彼の命をコッペリアに吹き込ませようとしたのです。コッペリアを取り出すコッぺリウス。しかしこの時にコッぺリウスが取り出した人形は、コッペリアに変装したスワニルダだったのです。スワニルダはすべてを目撃していたので、コッぺリウスの思惑通りにさせまいと、コッぺリウスをからかいます。その騒ぎで目が覚めたフランツは、自分が好きだったコッペリアがからくり人形であったことに気が付きます。そしてスワニルダに謝罪し、二人は和解します。


【第3幕】
二人は結婚の日を迎えました。そんなお祭りの日は、村全体が祝福モードに包まれました。
コッペリウスは、大切に作った人形をスワニルダに壊され怒っていましたが、スワニルダとフランツは謝り、村長の仲介もあって機嫌を取り戻しました。村人みんな一緒になって二人をお祝いし、「時の踊り」、「曙の踊り」、「祈りの踊り」、「仕事の踊り」、「結婚の踊り」、「戦いの踊り」、「平和の踊り」と祝福が続きます。そんな歓喜が高まる中で舞台の幕が閉じます。


【感想】

 現在、コロナ対策を必死に推進する政府や自粛要請を毎日の様に呼びかける都道府県に協力して、連休中は“どうしても”という用件以外は自宅待機状態にしているので、今回のライヴ配信は、渡りに船、干天に慈雨とばかりに、配信画面を食い入る様に観ました。

 そして気が付いたことは、会話が無いだけあって、バレーはオペラよりも見て分かる、見て理解しやすいこと、踊り、動作、表情、振る舞いなどまるで無声映画に近い存在かな?ということでした。しかも無声映画よりも踊りが躍動的、美しい、衣装も綺麗、などなどの優れた特徴を有していて、イマジネーション(又は事前情報)が必要な点ではオペラとも軌を一つにしていると思いました。

 『コッペリア』は、良く知られたなじみの曲も多く、新国のダンサー(バレリーナ)の踊りも優雅さやダイナミックさや素早さなど、鍛錬された形が素晴らしい踊りとなって結晶していて、子供だけでなく大人も大いに楽しめる内容でした。何と5万件ものアクセスがあったとのことでした。

 注目すべき有名な踊りの場面としては

・スコットランド人形の踊り
・コッペリウスへ悪戯をするスワニルダ
・曙の踊りワルツ、特に第一幕で踊られるワルツは有名。テンポの良い3拍子の曲に合わせ淡々と優雅に踊られます。
・マズルカはポーランドの民族舞踊の一つで、足を踏み鳴らし、男女ペアで踊るのが特徴的です。
・チャルダッシュは、ハンガリーの民族衣装。かかとを打ち鳴らすのが特徴的な踊り。テンポがだんだん速くなり観客の気持ちを盛り上げてくれます。
・スコットランド人形の踊り、コッぺリウスの家の中で人形たちがそれぞれの民族舞踊を踊りだす、特徴的な場面です(この場面は明瞭な踊りには見えませんでした)。
・「コッペリア」に扮した スワニルダのヴァリエーションの踊り
・「曙(あけぼの)の踊り」はバレエ曲の中で特に人気の高い曲で、発表会などでもよく踊られています。
・フィナーレの全員登場しての踊りの場面

などです。

 

 色々書いても、‛百聞は(百文)は一見に如かず’です。動画はアップ出来ないので、写真を掲載して記録に留めておきます。

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ここで25分の休憩です。

次の幕の開演時間も表示されていました。

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場面はコッペリウスの家の中です。

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指揮者

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東フィル

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