HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『アンサンブル自由が丘定期演奏会』

 

第12回定期演奏会

 表記の演奏会を聴いて来ました。

 

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《プログラム》

 【日時】2021.02.27(土曜日)18:00(開場17:30)

 【会場】旧東京音楽学校奏楽堂

 【指揮】田渕彰

    (略歴)東京芸術大学付属高校を経て東京芸術大学音楽学部を卒業。ヴァイオリンを東儀祐二、鷲見三郎、兎束龍夫、W・ハンケの各氏に師事、指揮を遠藤雅古氏に師事。卒業と同時に、NHK交響楽団に入団し2007年に定年退職するまで1000回に及ぶ定期公演をはじめ、数多くのステージに出演する。また同時に、N響室内合奏団、東京合奏団、田中千香士合奏団などでも活動を行う。N響ライブラリアンの仕事も長年にわたって勤め、主としてオーケストラの弦楽器の楽譜の整備に携わる。      「アンサンブル自由が丘」を立ち上げ、主宰者、指揮者としてこれまで11回の定期演奏会を開催。                      現在、NHK交響楽団団友、洗足学園音楽大学名誉教授、日本弦楽指導者会会員。

  

【オーケストラ】アンサンブル自由が丘

 

【出演】フルート:小池郁江

   (略歴)東京芸術大学を首席で卒業し、アカンサス音楽賞を受賞。同大学院音楽研究科修了。アフィニス文化財団の海外研修生としてミュンヘンに留学。
日本フルートコンヴェンションコンクール第1位。日本管打楽器コンクール第1位、特別大賞、文部科学大臣奨励賞、東京都知事賞受賞。神戸国際フルートコンクール第5位。星島明郎、峰岸壮一、浅生典子、金昌国、パウル・マイゼン、ヘンリック・ヴィーゼの各氏に師事。宮崎国際音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバルなどに出演。

    ハープ:山宮るり子

   (略歴)新潟県出身。2007年渡独、ハンブルク音楽演劇大学卒業、同大学院で、ドイツ国家演奏家資格を最優秀で取得。2015年帰国。第58回ミュンヘン国際音楽コンクールのハープ部門で第2位(2009)。リリー・ラスキーヌ国際ハープコンクールで優勝(2011)。N響、日フィル、東フィル他多くのオーケストラと共演。NHKBS や「題名のない音楽会」などのテレビ番組に出演。2016年、2020年にはCD録音もしている。

 

【曲目】

   ①ブリテン『シンプル・シンフォニー作品4』

 

   ②エルガー『弦楽セレナーデ ホ短調作品20』

 

   ③モーツァルト『フルートとハープのための協奏曲ハ長調 K.299』

 

【演奏の模様】

  藝大構内の新奏楽堂には時々音楽を聴きに行きますが、旧奏楽堂には何年振りで入ったでしょうか?十年以上経っていると思います。

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旧奏楽堂

 取り壊されるかなと思っているうちに保存されるということを聞き、資料館にでもなるのかな?と思っていたら、音楽の演奏会も行われるということを知りました。何回も建物の前を通って、掲示板に音楽会の予定がいつも貼ってあったのですが、仲々都合が付かず聴けませんでした。今日は珍しく管楽器とハープの演奏なので、聴きに行くことにしました。

 演奏会場は建物の二階にあり、全310席の半数位が埋まっていました(遅れてきて途中から聴く人も結構いて、演奏会終了時には、6~7割方入っていた様です)。

  「自由が丘アンサンブル」は、恐らく登録メンバーは結構いて、その内の一部が都合のいい演奏会であれば、練習もして参加するという、緩い義務のオーケストラではないかと思います。従って、大規模編成の演奏会でなく、アンサンブル規模の編成で演奏するので、昨今のコロナ禍のもとでは、大規模なものよりも、時代の要請にかなっている形態かもしれません。
   最初の①のエルガーの曲は、管楽器なしの弦楽五部のみで、総勢16人 程度、その内高中音弦が13人なのに対し低音はVc 2人、B 1人でした(指揮者のトークでは、出演者は20人までとの制限が、申し渡されたそうです)。
 エルガーには、勇壮な曲のイメージが付きものですが、この様な軽妙な曲もあるのですね。一楽章では低音弦がやはり劣勢で、Vnのアンサンブルのみが目立ちました。でも演奏が進むと特に三楽章では、Bなど劣勢を挽回するが如く奮闘していました。

 ②のブリテンの曲は初めて聴きました。ブリテンの名前からバロック的な曲を連想しますが、実は現代の作曲家なのです。亡くなったのは1976年、つい最近と言っても50年位前なのです。全体的に面白い曲で、冒頭から勢いよくスタート、力強いメロディーを、低音弦も大奮闘してVn達に対していた。   二楽章のほとんどがピッツィカートで演奏、大変変わっていて面白いと思いました。

 三楽章は哀愁を帯びたメロディが滔々と流れ、Vcが主旋律を奏でるとVnが伴奏を弾いた箇所が面白いし、いいVnの音でした。

 最終楽章は、タッタッタッタタララッタッタというリズムで高音から中音弦から低音弦へとフーガの様に移っていくのも面白かったです。

 

 ③のフルートとハープの曲は、余りにも有名で多くの名手が録音を残しているので、何回となく聴いている人が多いと思います。弦楽五部の後ろに二名の金管奏者が加わりました。それにフルートとハープも加わっての演奏です。                     Ftの小池さんは立ち上がりこそ、若干不安を感じさせる音でしたがすぐに立ち直り、その後は一度もブレずに最後まで吹き切りました。それと合わせて演奏したHpの山宮さんの演奏も立派でした。自分の古い記憶では、ニコレの来日の時に聴いたのかCDだったか定かでないですが、何れにせよ音の素晴らしさのみならず音楽性と言い、技術の高さと言いモーツアルトを表現する力が並々ならぬ演奏を聴いた記憶があります。それだけカッコいい曲なのです。独奏のお二方の演奏姿もカッコ良かったですよ。

 兎に角聴いていて楽しくなる曲ですね。今日の演奏は、Ft  、Hpのみならず弦のアンサンブルも若干の音の雑味を除けば、大変良い演奏だったと思います。

 指揮者の田渕さんはユーモラスな方で、奏楽堂が以前あった大学の思い出話を、面白おかしくトークして聴衆を沸かせていました。指揮の方もそうしたユーモラスな性格が後ろ姿に出ている様な演奏でした。

 ③のモーツアルトの演奏終了後に、フルートとハープのみでアンコール曲イベール作曲『間奏曲』の演奏があり、その演奏終了後に指揮者のトークがあったのです。トーク後アンサンブルのアンコール曲が二曲演奏されました。

   アンコール一曲目、マスカーニ作曲『カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲』

   アンコール二曲目、モーツアルト作曲『ディヴェルティメントK334の第2楽章』

 結構若い人達や親子連れの姿も見られました。久し振りの弦楽アンサンブルの響きなどを楽しめた演奏会でした。 

 尚、旧奏楽堂のホームページでは、毎年「文化の杜の音めぐり」という企画を行ている様ですが、今年はWeb上での開催するということで、動画をUtube配信しているのですね。見て見たら

【旧東京音楽学校奏楽堂での演奏曲目】
ハイドン:弦楽四重奏曲第77番「皇帝」より第一楽章

が演奏されていて、演奏者は、.次の方々でした。

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弦楽四重奏もなかなかいいですね。

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今度機会があったらコンサートに行ってみたいです。

 ところで今日は風は強かったのですが、いい天気であちこち花が咲いていました。梅はもう盛りを過ぎているかもしれませんが、近くを通るといい香りがしました。通りすがりの路地の奥のお稲荷さんに、奇麗な花が咲く木がありました。小粒の瀟洒なピンク

色した花が沢山ついていました。

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よく見たら小さな碑が立ててあって、「仙台しだれ」と書いてありました。エドヒガン桜の系統の種の様です。学名にも❝Sendai-shidare ❞が使われています。