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綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

ベルリン・フィルライヴ配信/マーラー4番他を聴く

【主催者言】
ベルリン・ドイツ交響楽団の首席指揮 者、ロビン・ティチアーティがベルリ ン・フィルに初登場します。デビュー 公演のメインに選ばれたのは、マーラ 一にしては珍しく晴れやかな交響曲第 4番。ティチアーティの第4番は、「こ れほど自然な流れで、マンネリ化して おらず、魅惑的な美しいピアニッシモ による演奏は滅多に聴くことができな い」と「ベルリン・モルゲンポスト」 紙に評されています。前半には、ドヴ ォルザーク 《真昼の魔女》とオンドレ イ・アダメク 《シニュアス・ヴォイシズ》というチェコ音楽が演奏されます。

 

【日時】2023.12.10.03:00~

【会場】ベルリンフィル/デジタルコンサートホール

【管弦楽】ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

【指揮】ロビン・ティチアーテ

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  〈Profile〉

 Robin Ticciati
 1983年ロンドン生まれ。 ティチアーティはヴァイオリン、ピアノ、パーカッション等を学びナショナル・ユース・オーケストラ・オブ・グレート・ブリテンに所属していたが、15歳で指揮者に転向しスコットランド室内管弦楽団の首席指揮者として3年目のシーズンに入り、バンベルク交響楽団の首席客演指揮者としても活躍している。

 客演で招かれているオーケストラはクリーヴランド管、ロサンジェルス・フィル、スウェーデン放送響、ロッテルダム・フィル、ミラノ・スカラ座フィル等、ハイライトとしてはロイヤル・コンセルトヘボウ、ウィーン響、ロンドン響、ライプチッヒ・ゲヴァントハウス管、フィラデルフィア管、また上記にもあるクリーヴランド、ロサンジェルス等は再度の招聘も決定している。また、バイエルン放送響、ブダペスト祝祭管やチューリッヒ・トーンハレ管等でもデビューが決まっている。

 また、オペラも多く、グラインドボーン音楽祭で「ドン・ジョヴァンニ」、ザルツブルク音楽祭では「フィガロの結婚」、メトロポリタン歌劇場で「ヘンゼルとグレーテル」、ロイヤル・コヴェントガーデン歌劇場で「エフゲニー・オネーギン」、ミラノ・スカラ座で「ピーター・グライムズ」等世界の主要歌劇場から招かれている。

イギリス・ナショナル・ユース管弦楽団で15歳の時から指揮している。サー・コリン・デイヴィス、サイモン・ラトル等に学び、ハイティンク、デュトワ等にも引き立てられている。

昨年、マリア・ジョアン・ピリスをソリストに迎えたスコティッシュ・チェンバー・オーケストラとのヨーロッパ・ツアーは各地で大好評を博し、同じ組み合わせで2014年にはオーストリアと日本に、2015年には再度ヨーロッパ縦断ツアーが予定されている。

  ティチアーティはオペラ指揮者としても多くの期待を寄せられている。今シーズンではロイヤル・コヴェントガーデン歌劇場で新プロダクションの「エフゲニー・オネーギン」、チューリッヒ歌劇場では「ドン・ジョヴァンニ」を振る。昨シーズンはミラノ・スカラ座で「ピーター・グライムズ」、ザルツブルグ音楽祭の「フィガロの結婚」、またメトロポリタン歌劇場での「ヘンゼルとグレーテル」等は大変高く評価され、ただちに再度招かれることになった。

来年からは 77年の歴史を持つグラインドボーン音楽祭の7代目の音楽監督に就任する。

録音はスコティッシュ・チェンバー・オーケストラとのベルリオーズ「幻想交響曲」、バンベルク交響楽団とはハイドンの主題による変奏曲、セレナード第1番等ブラームス作品のアルバムを出していて高い評価を得ている。

ティチアーティはヴァイオリン、ピアノ、パーカッション等を学びナショナル・ユース・オーケストラ・オブ・グレート・ブリテンに所属していたが、15歳で指揮者に転向し、サー・コリン・デイヴィスとサー・サイモン・ラトルに師事した。

【曲目】

①アントン・ドヴォルザーク『交響詩〈真昼の魔女〉Op.108』

②オンドレイ・アダメク『シニュアス・ヴォイシズ』

③グスタフ・マーラー『交響曲第4番ト長調』

 

【演奏の模様】

今回は、「マーラーの4番」に焦点を当てて見ます。

③グスタフ・マーラー『交響曲第4番ト長調』

 この曲は1900年に完成した交響曲です。4つの楽章から成り、第4楽章で声楽としてソプラノ独唱を導入しているのが大きな特徴です。

 マーラーの全交響曲中もっとも規模が小さく、曲想も軽快で親密さをもっているため、比較的早くから演奏機会が多かった。マーラーの弟子で指揮者のブルーノ・ワルターは、この曲を「天上の愛を夢見る牧歌である」と語っています。

歌詞に『少年の魔法の角笛』を用いていることから、同様の歌詞を持つ交響曲第2番、交響曲第3番とともに、「角笛三部作」として括られます。しかし後述する作曲の経緯を含めて、第3番とは密接に関連しているものの、第2番とは直接の関連は認められず、むしろ音楽的には第5番との関連の方が深いのです。古典的な4楽章構成をとっており、純器楽編成による第5番以降の交響曲群を予見出来るとともに、一見擬古的な書法の随所に古典的形式を外れた要素が持ち込まれており、音楽が多義性を帯びてきている点で、マーラーの音楽上の大きな転換点の曲とも言えるでしょう。

〈楽器構成〉
木管はほぼ3管編成に準じる大編成です。フルート4(第3・第4奏者はピッコロ持ち替え)、オーボエ3(第3奏者はコーラングレ持ち替え)、クラリネット3(第2奏者は小クラリネットに、第3奏者はバスクラリネットに持ち替え)、ファゴット3(第3奏者はコントラファゴット持ち替え)ホルン4、トランペット3
ティンパニ、バスドラム、トライアングル、鈴、グロッケンシュピール、シンバル、銅鑼
ハープ 弦五部

〈楽曲構成〉第2番(5楽章)、第3番(6楽章)と楽章増加の傾向から一転して、古典的な4楽章構成に戻っています。

全四楽章構成

第1楽章 Bedächtig. Nicht eilen

第2楽章 In gemächlicher Bewegung. Ohne Hast

第3楽章 Ruhevoll (poco adagio)

第4楽章 Sehr behaglich

 確かに晴れやかな印象の曲でした。ホルンのシュテハン・ドール、フルートのパユ、女性コンマスのフォルクナー等々、各パートに華やかな奏者が、ずらりと並ぶ陣容からは、例え様がない得も言われぬアンサンブルが迸り出て、今回初登場ロビン・ティチアーテのベルリンフィルデビューを祝するが如き明るさがありました。以下にそれら奏者、及び彼らから精一杯の力を引き出そうと、懸命にタクトを振るティチアーテの様子を、順を追って収めた画像により示します。なお4楽章で独唱するソプラノは、エノサ・ブノワです。


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Das himmlische Leben

-
Wir genießen die himmlischen Freuden,
d'rum tun wir das Irdische meiden.
Kein weltlich' Getümmel
hört man nicht im Himmel!
Lebt alles in sanftester Ruh'!
Wir führen ein englisches Leben!
Sind dennoch ganz lustig daneben,
Wir tanzen und springen,
Wir hüpfen und singen!
Sankt Peter im Himmel sieht zu.

-
Johannes das Lämmlein auslasset,
der Metzger Herodes drauf passet!
Wir führen ein geduldig's,
unschuldig's, geduldig's,
Ein liebliches Lämmlein zu Tod!
Sankt Lukas, den Ochsen tät schlachten
ohn' einig's Bedenken und Achten,
der Wein kost' kein Heller
im himmlischen Keller,
die Englein, die backen das Brot.

-
Gut' Kräuter von allerhand Arten,
Die wachsen im himmlischen Garten!
Gut' Spargel, Fisolen
und was wir nur wollen!
Ganze Schüsseln voll sind uns bereit!
Gut' Äpfel, gut' Birn und gut' Trauben!

-
Die Gärtner, die alles erlauben!
Willst Rehbock, willst Hasen,
auf offenen Straßen
sie laufen herbei!
Sollt ein Festtag etwa kommen
alle Fische gleich mit Freuden angeschwommen!
Dort läuft schon Sankt Peter
mit Netz und mit Köder
zum himmlischen Weiher hinein,
Sankt Martha die Köchin muß sein.

-
Kein Musik ist ja nicht auf Erden,
die uns'rer verglichen kann werden,
Elftausend Jungfrauen
zu tanzen sich trauen!
Sankt Ursula selbst dazu lacht!
Kein Musik ist ja nicht auf Erden,
die uns'rer verglichen kann werden.
Cäcilia mit ihren Verwandten,
sind treffliche Hofmusikanten!
Die englischen Stimmen
ermuntern die Sinnen,
daß alles fur Freuden erwacht.
(aus Des Knaben Wunderhorn)

 

 

第4楽章

天上の生活

私たちは天国の喜びを味わっています。
ですから地上のことにはかかわりません。
いかなる世俗の騒音も
この天上には聞こえてきません!
全てがこのうえなく穏やかで安らかなのです。
我らは天使の生活を送っています!
でもこれは、とても愉快な生活なのです。
踊ったり、飛んだり、
ぴょんぴょん跳ねたり、歌ったり。
天の聖ペテロが見守っておられます。

ヨハネは子羊を放し飼いにし、
肉屋のヘロデが見張っています。
私たちはその中からおとなしい子羊・・・
とてもおとなしくて無邪気で、
かわいい子羊を死なせてしまう!
聖ルカも、物惜しみせずに
自分の雄牛をほふらせます。
天上の酒蔵では
葡萄酒のお金はいりません。
小さな天使達もパンを焼きます。

いろんな種類の香草が
天の庭には育っています。
アスパラガスやインゲン豆、
その他もろもろお好みしだい!
皿いっぱいに盛り合わされて!
すてきなリンゴと梨、そしてブドウ・・・

お庭の番人は全てを取り放題にしてくれます。
鹿やウサギが欲しいのならば、
道に出るだけでいいのです。
向こうのほうから駆けてきます!
もしも祭りの日が来たら、
魚も喜んで泳いで来ます!
そこへ聖ペテロが駆け寄って
網と餌とで釣り上げて、
天国の生け簀に投げ入れます。
料理するのは聖マルタ。

私たちの音楽に比べられるものが
この地上にあるでしょうか。
11000人の乙女たちが
踊り出さずにはいられません!
聖ウルズラも微笑みます!
私たちの音楽に比べられるものが
この地上にあるでしょうか。
チェチーリアとその一族は、
とても素晴らしい宮廷楽師。
天使が歌えば
皆の心はわくわくし、
すべてが喜びに目覚めるのです。
(『子供の不思議な角笛』より)