HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

CVP第4回公演 /バッハ 『ミサ曲ロ短調』

CVPとは、Collegium Vocale Purafonte の略

【日時】2026.5.3(日) 14:30〜

 【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール
【管弦楽】プロムジカ使節団 

〈Profile〉

    前身名は『プロムジカ・バロック・アカデミー』の様です。そのH.P.に依れば次の様な説明がされていました。

❝オリジナル楽器を使用するアカデミックでプロフェッショナルなオーケストラ。国内外で活躍するオリジナル楽器奏者と声楽家で構成される。J.S.バッハの 【カンタータ全曲演奏プロジェクト】を始動。あくなき探究心で航海を続ける日本古楽界の令和の黒船である。❞

 

【指揮】圓谷俊貴(Tsumuraya Toshiki)

〈Profile〉 

チェンバリスト・指揮者

古楽オーケストラ『プロムジカ使節団』を主宰し芸術監督を務める。東京藝術大学音楽学部器楽科古楽チェンバロ専攻卒業。第88 回日本音楽コンクール木下賞《共演》受賞。2024年4 月に1stアルバムをリリースし、芸術現代社出版「音楽現代」誌《特選盤》に選出。「古殿町ふるさと応援大使」。Promusica Continuo (株)代表取締役。

 

【曲⽬】J.S.Bach『ミサ曲ロ短調 BWV 232』

(曲について)

 ヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲したミサ曲。日本語ではロ短調ミサなどとも称される。早くは1724年に書かれたものを部分的に含むが、最終的に完成したのは、J.S.バッハ(以下、バッハ)の死の前年の1749年である。現代では、マタイ受難曲、ヨハネ受難曲と並び、バッハの作品の中でも最高峰に位置するとされている。そして、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス ニ長調」とともに演奏会用ミサ曲の最高傑作と呼ばれる。

バッハ本人はこの作品に題名を与えておらず、ひとまとめにされた4部に分かれた楽譜には、それぞれにラテン語ミサの各部分のタイトルのみが記されている。すなわち、「キリエ」(Kyrie)、「グロリア」(Gloria)、「ニカイア信条」(Symbolum Nicenum、一般には「クレド」と呼ばれることが多い)、そして「サンクトゥス、ホザンナ、ベネディクトゥス、アニュス・デイ」(Sanctus, Hosanna, Benedictus, Agnus Dei)である。また、奏者の編成は部分によって異なっており、これらのことから、これを一体の作品として演奏するということは一切バッハの念頭になかったとする見解もある。一方で、自筆譜の各部には1から4の数字が順に振られており、また、バッハが宗教曲の清書譜の末尾に常に書きこんでいた "S. D. G. " (Soli Deo gloriaの略) は終曲の Dona Nobis Pacem の後にのみ記されている。いずれにせよ、演奏に2時間近くかかるという長大さから、実際の典礼において全曲が演奏されたことはなかった。

バッハは熱心なルター派の信仰者であったが、その彼がカトリック教会の典礼であるラテン語ミサをこれほどの規模で作曲したことを奇異とするのは必ずしもあたらない。ルター派教会の礼拝はラテン語のミサを継承しており、マルティン・ルター自身が、ルター派版の「キリエ」、「グロリア・イン・エクチェルシス・デオ」、「ニカイア信条」、「サンクトゥス」の使用を認めていた。また、バッハは典礼で使用するための小ミサ曲を4曲作曲している。そして、ロ短調ミサ曲の「サンクトゥス」では、小さいながらも重要な改変を典礼文に行っている。すなわち、カトリック教会の典礼文では「天と地はあなたの光栄にあまねく満ち渡る」(pleni sunt caeli et terra gloria tua) とするところを、ルター派版の「天と地は彼の光栄にあまねく満ち渡る」(pleni sunt caeli et terra gloria ejus) としているのである。

 

【出演】ソリスト


〇ソプラノⅠ:櫻井愛子

〈Profile〉

 東京都出身。東京藝術大学大学院声楽専攻およびウィーン国立音楽大学大学院リート・オラトリオ科修士課程修了。第93回日本音楽コンクール声楽部門第2位及び岩谷賞(聴衆賞)、第24回ヨハン・セバスティアン・バッハ国際コンクール・ライプツィヒ声楽部門第5位​、令和4年度奏楽堂日本歌曲コンクール歌唱部門第​1位​、第26回ブラームス国際コンクール声楽部門第2位​他受賞多数。

公益財団法人明治安田クオリティオブライフ文化財団2020年度海外音楽研修助成者。オーストリアおよび日本でウィーン古典派を中心とした宗教曲のソリストを務める他、現代音楽を含む歌曲の演奏にも積極的に取り組んでいる。声楽を友野玲子、山口道子、佐々木典子、櫻田亮、藤原治道、E. リーンバッハー、ドイツ歌曲をG. フォンターナ、A. キルヒシュラーガー、日本歌曲を塚田佳男の各氏に師事。藝大卒姉妹デュオ AINANAメンバー


〇ソプラノⅡ:鈴木美登里

 

〈Profile〉

神戸市生まれ。京都市立芸術大学声楽科および同大学院修了。在学中より古楽の分野に興味を持ち、研鑚を積む。

1991年、兵庫県芸術文化海外留学助成金を受けオランダに留学。アムステルダム古楽アカデミーにおいてバロック期の声楽曲をマックス・ファン・エグモンド英語版)(Max van Egmond)に、ブラバント音楽院においてグレゴリオ聖歌からバロック期に至る声楽アンサンブルをレベッカ・スチュワートに師事。ディプロマを取得して卒業、2000年に帰国。

ラ・プティット・バンド」、「バッハ・コレギウム・ジャパン」等のソリスト、またアンサンブルのメンバーを務める。

2002年に、ルネサンス~初期バロックのマドリガーレをレパートリーとする声楽アンサンブル「ラ・フォンテヴェルデ」(La Fonteverde)を結成、その主宰を務める。

 

◯アルト:新田壮人

〈Profile〉

国立音学大学大学院修了、イタサアのヒラノクラウディオ・アッバード音楽院、キジャーナ音楽院のバロック声楽科で研鑽をつむ、第28回リッカルド・ザンドナーイ国際オペラコンクール第2位受賞。ミラノ音楽祭にてソリストとして出演し、ヴェルディ交響楽団La  Verdiと共演、アントニオ・ベッローニ歌劇場にてソロサイタルを行い、好評を博す、濱田芳通サントリー音楽賞記念天覧公演歌劇「リナルド」にエウスタッツィオ役で出演。その他、アントネッロ主催「メサイア」、エクスノーヴィ主催「魂と肉体の劇」、フランスのフレネ音楽祭にてアルトソリストとして出演するなと、日欧で多数のバロック・現代の舞台を経験。


◯テノール:小堀勇介

〈Profile〉

 国立音楽大学声楽専攻ならびに同大学院声楽専修オペラ・ コースを首席で修了。新国立劇場オペラ研修所第15期修了。 文化庁海外研修員としてイタリア・ボローニャで研鑽を積み、アカデミア・ロッシニアーナ(イタリア・ペーザロ)修了。チロル祝祭歌劇場の〈アルジェのイタリア女》 リンドーロ役でヨーロッパ・デビュー、帰国後はベル・カント・オベラを主なレパートリーとして日本国内のさまざまなブロダクションに出演、日越国交樹立50周年記念の新作オペラ(アニオー姫》 にて荒木宗太郎役を創唱。バッハのカンタータやベートーヴェンの交響曲「第九」のソリストも務める。第88回日本音楽コンクールオペラ部門第1位。


◯バス:黒田祐貴

〈Profile〉

 東京藝術大学声科卒業、同大学院音楽研究科修士課程オペラ専攻修了、学部在籍中に安宅貴、卒業時に大賀典雄賞・松田トシ賞・同声会賞・アカンサス音楽賞受賞、武藤舞奨学会を受け渡伊、シエナのキジアーナ音楽院で声楽のディプロマを取得、第 87回日本音楽コンクール声楽部門第2位、岩谷賞受賞。第20回東京音楽コンクール第3位、日本コロンビアよりレコードリリース。兵庫縣立芸術文化センターのオペレッタ「メリーウィドウ」や日生劇場のオペラ 「セヴィリアの理髪師」等に出演する傍ら、ブクフステフーデ「最後の審判」から一柳慧「ベルタン連詩)まで、幅広い年代のオラトリオ作品でもソリストを務める。二期会会員。

 

 

【演奏の模様】

    先日『東京春音楽祭』で合唱関係はハイドンのオラトリオ「四季」とヤノフスキ・N響の『グレの歌』を聴きましたが、『ミサ曲』は一昨年のヤノフスキー・N響のベートーヴェン『荘厳ミサ曲』を聴いて以来の実演奏を聴いていません。(ミサ曲には例えばモーツァルトの曲も聴き応えがありますが、演奏機会が少ない。合唱とオケとソリストと通常の曲の何倍もの力仕事が求められるからでしょうか?

    実はこの日5月3日(日)からは、毎年恒例の有楽町での『ラ・フォル・ジュルネJapon』が始まったのですが、今回のミューザでのこの演奏会は、全く耳にした事の無い演奏集団ではあるものの、調べるとこの集団は、古楽、就中バッハやヘンデル等を専門として演奏し、楽器奏者及びソリストは我が国の名立たる音大出身者(殊に古楽部門も多い)及び合唱団はアマチュアとは言えその道のかなりの経験者を集めて、訓練もかなり行き届いている様なので、ロ短調ミサ曲の実演を聴けるという滅多にない今回の機会を逃さない様に、有楽町のお祭りのチケットは翌4日からにして、こちらのチケットを優先して取って置いたのです。(一日に二か所の演奏会の梯子は、体力的にも精神的にもきつくなって来たので、最近はいたしません)。

◯楽器編成:1 Vn(4) 2Vn(4) Va.(3)

Vc.(2) Cb.(1) Org.(1) Fl.(2) Ob.(2) Fg.(2)Hrn.(1) Trmp.(3) Timp.二管編成弦楽五部4型(4-4-3-2-1)Org.(1)

◯旧分類では以下の全四部構成

 I. キリエ (Kyrie)

II. グロリア (Gloria)

III. ニカイア信条 (Symbolum Nicenum)  Credo

IV. サンクトゥス、ホザンナ、ベネディクトゥス、アニュス・デイ (Sanctus, Hosanna, Benedictus, and Agnus Dei)

 

しかしベーレンライター版等の新分類では、次の四分類に整理し直された。

Ⅰ.Missa

Ⅱ.Symbolum NIcenum

Ⅲ.Sancts

Ⅳ.Osanna,Benedictus,Agnus Dei

et Dona nobis pacem

 

更に各部は、以下の通りの曲から成る。

ⅠMissa

I. キリエ (Kyrie)
①Kyrie eleison (1). 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ロ短調、アダージョ、ラルゴ、 4/4拍子 (C) 。
②Christe eleison. 二重唱(ソプラノ1、2)、バイオリンオブリガート。ニ長調、アンダンテ、4/4拍子。
③Kyrie eleison (2). 四部合唱(ソプラノ、アルト、テナー、バス)。嬰ヘ短調、アレグロ・モデラート、2/2拍子(分割C)。


4a,グロリア (Gloria)
④-a三位一体に基づき、緩やかに左右対称的な構造をとる9曲から構成され、中心に「ドミネ・デウス」(主なる神)がくる。Gloria in excelsis. 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ニ長調、ヴィヴァーチェ、3/8拍子。カンタータBWV 191の冒頭曲に再利用されている。
④-bEt in terra pax. 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ニ長調、アンダンテ、4/4拍子。この曲もカンタータBWV 191の冒頭に再利用されている。
⑤Laudamus te. アリア(ソプラノ2)、ヴァイオリンオブリガート。イ長調、アンダンテ、4/4拍子。
⑥Gratias agimus tibi. 四部合唱(ソプラノ、アルト、テナー、バス)。ニ長調、アレグロ・モデラート、2/2拍子。カンタータBWV 29「感謝します、神よ、感謝します」 (Wir danken dir, Gott, wir danken dir) の2曲目の転用。
⑦-aDomine Deus. 二重唱(ソプラノ1、テナー)。ト長調、アンダンテ、4/4拍子。カンタータBWV 191の二重唱に転用。
⑦-bQui tollis peccata mundi. 四部合唱(ソプラノ、アルト、テナー、バス)。ロ短調、レント、3/4拍子。カンタータBWV 46の前半部分の転用。
⑧Qui sedes ad dexteram Patris. アリア(アルト)、オーボエダモーレオブリガート。ロ短調、アンダンテ・コモード、6/8拍子。
⑨-a.Quoniam tu solus sanctus. アリア(バス)、コルノ・ダ・カッチャオブリガート。ニ長調、アンダンテ・レント、3/4拍子。
⑨-bCum Sancto Spiritu. 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ニ長調、ヴィヴァーチェ、3/4拍子。カンタータBWV 191の終曲に転用。

 

 (SymbolumNicenum)Credo
左右対称的な構造をとる9曲から構成され、中心にCrucifixus「十字架につけられたまいし者」がくる。   

Ⅱ.SymbolumNicenum  ニカイア信条

 ⑩Credo in unum Deum「われは信ず」 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ミクソリディアン、モデラート、2/2拍子。
通奏低音に支えられてフーガが展開される。後半は2部のヴァイオリンも加わって7声のフーガとなる。
⑪Patrem omnipotentem「全能の父」 四部合唱(ソプラノ、アルト、テナー、バス)。ニ長調、アレグロ、2/2拍子。カンタータBWV 171の冒頭曲の転用。
テキストは前曲と続いている部分で、3つの上声部が「われは信ず」を歌い、バスが「全能の父」を歌う。この「全能の父」の主題は後で他の声部にも引き継がれ、「われは信ず」の主題もバスに時々現れる。⑫Et in unum Dominum「唯一の主」 二重唱(ソプラノ1、アルト)。ト長調、アンダンテ、4/4拍子。
ソプラノとアルトの2声部が、三位一体の第1の「位」(父なる神)と第2の位(子なる神)の一体性をカノン風に歌う。
⑬Et incarnatus est「肉体をとりたまいし者」 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ロ短調、アンダンテ・マエストーソ、3/4拍子。
通奏低音の上で2つのヴァイオリンがユニゾンで演奏する。声楽パートは下降主題で「肉体をとりたまいし者」を静かに1声部ごとに歌う。
⑭Crucifixus「十字架につけられたまいし者」 四部合唱(ソプラノ2、アルト、テナー、バス)。ホ短調、グラーヴェ、3/2拍子。カンタータBWV 12「泣き、嘆き、憂い、怯え」 (Weinen, Klagen, Sorgen, Zagen) 第2曲冒頭のシャコンヌのパートの転用。Crucifixusの最後の部分はBWV 12にはなく、新たに作曲された。
3拍子のパッサカリアの形式になっていて、4小節にわたる半音階のバッソ・オスティナートは13回も繰り返される。弦楽器とフラウト・トラヴェルソは「葬られたまいし者」の歌詞の前で演奏を止め、合唱は「葬られたまいし者」の歌詞でホ短調からト長調に転調し、静かに終わる、
⑮Et resurrexit「よみがえり」 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ニ長調、アレグロ、3/4拍子。
テキストが表現している「復活」「昇天」「再臨」の三つの場面は、管弦楽のリトルネロで分けられている。最初に合唱はホモフォニックに「よみがえり」と歌う。「栄光とともに再び来り」の歌詞からフガートになる。
⑯Et in Spiritum Sanctum「聖霊を」  アリア(バス)、オーボエダモーレオブリガート。イ長調、アンダンティーノ、6/8拍子。
自由なダ・カーポ形式で、オーボエ・ダモーレのリトルネロで終わる。
⑰-aConfiteor「唯一の洗礼を信認す」 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。嬰ヘ短調、モデラート、アダージョ、2/2拍子。
4分音符の通奏低音の上で合唱がフーガを歌う。「待ち望む」の歌詞でアダージョとなり転調する。
⑰-bEt expecto「来世の命を待ち望む」 五部合唱(ソプラノ1、2、アルト、テナー、バス)。ニ長調、ヴィヴァーチェ・エド・アレグロ、2/2拍子。カンタータBWV 120の第2曲の転用。
前曲から続けて演奏される。最後は「アーメン」で終わる。


Ⅲ. Sanctus

第3部サンクトゥス、

⑱Sanctus「聖なるかな」 六部合唱(ソプラノ1、2、アルト1、2、テナー、バス)。ニ長調、ラルゴ、4/4拍子・ヴィヴァーチェ、3/8拍子。現在では失われた1724年作曲のソプラノ3声、アルト1声の作品からの転用。
6声部が2つ(ソプラノ1、2、アルト1とアルト2、テナー、バス)に分けられる。後半の「天地に満てり」の部分は3拍子となり、6声部の合唱がフーガを取り入れながら展開される。

⑲Pleni sunt caeli「主の栄光は天地に満つ」六部合唱(ソプラノ1 ソプラノ2 アルト1 アルト2 テノール バス)

 

 Ⅳ.Hosanna, Benedictus, Agnus Dei et  Dona nobis pacem(第4部ホザンナ、ベネディクトゥス、アニュス・デイ ドナ・ノビス・パーチェム)

⑳Hosanna「オザンナ」 八部二重合唱(複合唱)(ソプラノ1、2、アルト1、2、テナー1、2、バス1、2)。ニ長調、アレグロ、3/8拍子。BWV 215の冒頭曲の転用(ただし共通の原曲がある可能性もある)。
合唱は8声部に分けられる。合唱の「オザンナ」で始まり、このホモフォニックな部分と16分音符を主体にした主題にもとづくポリフォニックな部分で構成されている。
21.Benedictus「ほむべきかな」 アリア(テナー)、フルートオブリガート。ロ短調、アンダンテ、3/4拍子。
ミサ曲の中で唯一のテノール・アリアである。オブリガートには楽器の指定がなく、以前はヴァイオリンで演奏されていたが、新バッハ全集ではフラウト・トラヴェルソが指定されている。
⑳Hosanna「オザンナ」(ダカーポ) 八部合唱(複合唱)。

22.Agnus Dei「神の子羊よ」 アリア(アルト)、ヴァイオリンオブリガート。ト短調、アダージョ、4/4拍子。失われた1725年作曲の結婚カンタータの転用。同じ曲が、昇天祭オラトリオ(BWV 11)にも使用されているが、明確な差異があるため、同じ曲を原曲としていると考えられている。

23.Dona nobis pacem「われらに平安を与えたまえ」 四部合唱(ソプラノ、アルト、テナー、バス)。ニ長調、モデラート、2/2拍子。「グロリア」の "Gratias agimus tibi" と同曲。

 

以上合計23曲の二時間に及ぶ大曲でした。

全体的に、ソリストのレベルは高く、特にSop.1とSop.2の立ち上がりでの二重唱は、オラトリオ歌手ならではの、オペラでは聞けない清透さに溢れる歌声で、将に神への慈しみの懇願に相応しいものでした。

また今回は、アルトを男性とおぼしき歌手が担当、将にアルトの声域と音色を自然に出していたのには、少なからず驚きでした。⑧Qui sedes

での独唱は見事でした。アルトに掛け合うOb.も素晴らしかった。

    バスの黒田さんやテノールの小堀さんは、他の声楽演奏で周知している歌手ですが、本日の様な宗教音楽しかも古楽アンサンブルに合わせて歌うのを初めて拝聴しました。お二方とも非常に器用な歌手なのですね。小堀さんは全体的に安定した歌唱だったのですが特に㉑Benedictus

が安定感も抜群、抑制も良く効く名ドライバーの車に乗っている居心地良さを感じました。

また黒田さんの歌い振りは、前半の9a. Quoniam tu solus sanctus. での独唱では、不安定な点も感じ、満足が行きませんでしたが、⑯Et in Spiritum Sanctumの独唱では、可成力が籠もった力強い詠唱で、高音域も良く出ていたし、またOb.の合いの手がこれまた素晴らしい音で掛け合いこの日一番のアリアだと思いました。

    又一番最後の合唱の直前の㉒Agnus Deiでは、Vc.の調べからコンミスの暗い短調の調べで開始した後、アルト新田さんの独唱は、女性アルト歌手のお株を奪う絶品物でした。

上記した様に5人のソリストは、ブロ歌手の気概を発揮したのですがその力発揮の要因の一つが、これまたプロ集団を謳っているTumuraya・プロムジカ・アカデミーの皆さんの手練れた演奏技術と、その力を引出しバランス良く纏めあげた指揮者の熱意を感じる牽引力は、大したものものだと思いました。通常のオケとは、一味も二味も違ったtaste.を実感しました。世に有名なB.C.J.にそのうち追いつくのでは?などと思ったりして。

 それに対し、今回の一方の柱、合唱団の活躍には、事前のパンフや参考事項をサーチして知った、「合唱団はアマチュア」という先入観が、完全に吹き飛ばされました。どこが素人なのでしょう?皆さん素晴らしい歌声でした。これまで、可成り歌を歌って来たキャリアの団員から出来ている合唱団の息吹きを感じます。

舞台奥下手に陣取った女声SopⅡ15名+男声Tenor12名、Bass10名。その対面舞台奥上手には、女声Sop.Ⅰ15名、Alt.18名は、ミューザの大ホールの可成一杯に集散した聴衆を大満足させた斉唱からフーガ、ひいては、ソリストとの掛け合い、また後半途中で。合唱団の配置を左右とも再配置し直してから歌った二重合唱の分厚さ、何これ?NNTT合唱団でもオペラシンガーズでも見たことない配置替えまでして歌う拘り様、配布プログラムには、合唱指導大野彰展との記載がありますから、きっと大野さんの指導が徹底して合唱団の声部の調合具合を、塩梅を考え抜いた末の配置で、かなりの練習を積んだ結果が、今回の目を見張る歌声となったものと思います。もちろんそれは完璧な歌い振りとは言えず、「晴れ時々曇り、所によっては雨」の斑模様含みのものでしたからこそ、今後の伸びしろがある合唱団だと思いました。兎に角予想を遥かに超える演奏会だったので、『ラ・フォル・ジュルネJapon』をパスしてまで、ミューザに来た甲斐がありました。

      この指揮者の力量は相当なものですね。

    演奏が終わると大入りの会場からは、大きな拍手・喝采が、鳴り響きました。

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