

【日時】2025.4.25.(土)14:00〜
【会場】新国立劇場(NNTT)オペラパレス
【主催者言】
プティパ最後の傑作 中世へと誘う豪華絢爛のバレエ絵巻。中世十字軍の時代を物語とした、プティパ最後の傑作といわれる古典バレエです。新国立劇場では、この格調高い古典名作『ライモンダ』を2004年に初演。牧阿佐美の入念な振付と演出、現代的でスピード感あふれるスペクタクルな舞台展開、そしてルイザ・スピナテッリの印象深い色彩と衣裳・装置は大変評判をよび、朝日舞台芸術賞を受賞。また、2008年2月にはケネディー・センター主催の日本フェスティバルで上演し好評を博しました。アレクサンドル・グラズノフの美しく抒情的な音楽に合わせた、ヒロインのライモンダによる5曲ものヴァリエーションや夢の場の群舞、民族舞踊など煌めく踊りの数々をご堪能ください。
【振付】マリウス・プティパ
【演出・改訂振付】牧 阿佐美
【音楽】アレクサンドル・グラズノフ( 1865〜1936)

〈Profile〉
ロシア帝国末期およびソビエト連邦建国期の作曲家・音楽教師・指揮者。ペテルブルク音楽院の院長を1906年から1917年にかけて務め、ペトログラード音楽院およびロシア革命後のレニングラード音楽院への改組を担った。グラズノフは、ロシア楽壇における民族主義(ペテルブルク楽派)と、国際主義(モスクワ楽派)を巧みに融和させた重要人物である。
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【指揮】アレクセイ・バクラン
〈Profile〉
1987年キエフ国立音楽学院を卒業後ウクライナ国立歌劇場で指揮者を務める。95年キエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場首席指揮者に就任。ウクライナ芸術功労活動家の称号を授与される。ウクライナ国立歌劇場では『マーメイド』『コッペリア』『ウィンナー・ワルツ』『海賊』、またキエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場では『リゴレット』『ロメオとジュリエット』『ラ・バヤデール』『ジゼル』『白鳥の湖』『不死身のカシェイ』『森の詩』などのオペラやバレエに指揮者・音楽監督として参加。交響曲ではベートーヴェン『交響曲第9番』ロッシーニ『スターバト・マーテル』、オルフ『カルミナ・ブラーナ』などを手がける。2003年、06年にはメキシコで、マリインスキー劇場、ボリショイ劇場、ウクライナ国立歌劇場、アメリカン・バレエ・シアター、ニューヨーク・シティ・バレエ、シュトゥットガルト・バレエなどで活躍する世界のバレエ界のスターたちを集めて行われたガラ・コンサート「バレエティッシモ」で指揮を務めた。またウクライナ国立歌劇場のドイツ、フランス、スペイン、スロベニア、ポルトガル、韓国、イギリス公演(05、06、07年)に参加。キエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場首席指揮者およびウクライナ国立歌劇場指揮者。新国立劇場では08年『ラ・バヤデール』、09年、10年『白鳥の湖』、09年『ドン・キホーテ』で指揮を務めている。
【演出】牧 阿佐美
〈Profile〉
牧 阿佐美(まき あさみ、1934年5月12日- 2021年10月20日)は、日本のバレリーナ、振付家。文化勲章受章者。本名は福田 阿佐美(ふくだ あさみ)。母方の別名義として橘 秋帆(たちばな あきほ)を用いた。
東京府東京市(現在の東京都杉並区阿佐谷[5])生まれ。バレエダンサー、インド文化研究家の牧幹夫を父に、バレリーナ、振付家、バレエ指導者の橘秋子を母に持つ。
1933年5月12日に誕生。母の秋子はバレエダンサーとして身を立てたばかりであり、また当時はバレリーナが結婚・出産することは舞踏家として不利になることが多かったため、生後18日から小学5年生まで他家に預けられ育つ。父母の結婚は双方の家族から宗教の違いなどを理由に反対を受けていたこともあり、正式なものではなかったという。
母の秋子は、バレエの早期教育を提唱していたため、牧も4歳の頃より文京区小石川から杉並区宮前にあった母が主宰する橘バレエ学校に通ってレッスンを受けた。同年、父がインドに渡航する。
1954年アメリカに留学、アレクサンドラ・ダニロワ、イゴール・シュヴェッツォフに師事した。
1956年母と共に牧阿佐美バレヱ団を結成する。
1970年に父の幹夫がインドで客死し、1971年に母の秋子も死去した。1971年に現役を引退し、橘バレヱ学校校長として後進の育成、指導にあたった。1999年から新国立劇場舞踊芸術監督に就任し、新国立劇場バレエ団を率いた。
1984年、50歳の時に17歳年下の三谷恭三と結婚。
2010年、新国立劇場舞踊芸術監督を退任。後任にはイギリスバーミンガム・ロイヤル・バレエ団芸術監督のデヴィッド・ビントレーが就任した。
振付師として古典バレエの改訂演出の他、『牧阿佐美の椿姫』、『ア・ビアント』(三谷、D・ウォルシュとの共作)などを発表した。
2021年10月20日11時35分、大腸ガンのため東京都内の自宅で死去した。87歳没。
【美術・衣裳】ルイザ・スピナテッリね
【照明】沢田祐二

【公演日程】

【公演時間】約2時間55分(プロローグ/第1幕 60分・休憩 25分・
第2幕 35分・休憩 20分・第3幕 35分)
【配役4/25(土)】
◯ライモンダRaymonda:米沢唯
◯ジャン・ド・ブリエンヌ Jean de Brienne:福岡雄大
◯アプデラクマンAbderachman:中家正博
◯ドリ伯爵夫人Countess de Doris:関優奈*
◯アンドリュー2世王King Andrew II:趙載範*
◯クレメンス Clemence:金城帆香*
◯ヘンリエット Henriette:花形悠月*
◯ベランジェBeranger:森本晃介*
◯ベルナール Bernard:中島瑞生
【ワルツファンタジア】
◯第1ヴァリエーション:根岸祐衣*
◯第2ヴァリエーション:山本涼杏*
◯サラセン人:交替出演
◯スペイン人:山本涼杏* 仲村啓*
◯チャルダッシュ:原田舞子*小柴富久修
◯マズルカ:交替出演
【グラン・パ・クラシック】
◯ヴァリエーション:飯野萌子
◯パ・ド・カトル:上中佑樹* 石山蓮* 山田悠貴* 田中陣之介*
◯パ・ド・トロワ:赤井綾乃* 東 真帆* 川本果侑*
◯客人、貴族、アプデラクマンの一団: 新国立劇場バレエ団
◯従僕:新国立劇場バレエ研修所(佐竹備直 末吉慶次 前上裕基、松田 昂祐、松山明功)
【アプデラクマンの小姓】日本ジュニアバレエ(井手唯愛 、木村凛、齊藤有抄、坂井 凛乃)
◯ゲストアーティスト:光岡幸姫、宮脇沙来
【粗筋】
《第1幕:愛の誓いと夢》
プロヴァンスの城。ライモンダは、十字軍に出征する婚約者ジャン・ド・ブリエンヌからヴェールを贈られ、別れを惜しむ。その夜、夢の中で白い貴婦人(守護精霊)に導かれ、幻のジャンと踊るが、突如としてサラセンの王アブデラクマンが現れ、愛を訴えられる。
《第2幕:宴と決闘》
ライモンダの誕生日パーティー。アブデラクマンが来訪し、強引に求愛し連れ去ろうとする。そこへ帰還したジャンが登場し、二人は決闘する。ジャンが勝利し、アブデラクマンは倒れる。
《第3幕:結婚式》
ハンガリー王アンドレ2世の祝福のもと、ライモンダとジャンは結婚式を挙げ、喜びの踊りを披露する。
【上演の模様】
◯ライモンダにおいては、場面場面毎に、様々なヴァリエーションがあって、其れ等に依り登場人物の心の動きや舞台物語の雰囲気を表現しています。しかしかなり専門的な事柄になるので、以下には専門サイトの説明を引用して置くことにします。
《Act I》
ソロバリエーション
・Pizzicato Variation
軽快なピチカートのリズムに乗せた技巧とリズムセンスを要する演出的バリエーション
・Variation I/Variation II(Raymondaのソロ):テクニックの見せ場としてのターンやポーズ、華やかなアラベスクなどが多く含まれる。
・Dream Variation(寝夢の場面):幻想的・詩的な表現が求められ、音楽と動きの調和が必要。
《Act Ⅱ》
社交的・物語的な場面が中心で、Raymondaだけではなく、Henriette(あるいはClemenseと呼ばれる役)のVariationも登場。
またRaymonda自身のバリエーションIVも有り、Henriette(Clemense)のVariation I/II:軽やかな性格付けと明るい動きが特徴的
Variation IV(Raymonda自身):よりドラマティックで技術的難度が高く、音楽との呼吸を感じさせる
Grand Pas d’Action(物語展開を伴うパ・ド・アクション):RaymondaがAbderrakhmanの求愛を拒むシーンなど情緒表現が重要。
《ActⅢ》
結婚宴(Festival des Noces)の祝祭感が強く、華やかなGrand Pas Classique Hongrois(ハンガリー風グラン・パ)や民族舞踊スタイルのキャラクター踊りなどが並びます。RaymondaのAct III Variationや男役とのパートナーソロ、男性パ・ド・キャトルも含まれ、群舞とソロのコントラストが見処です。
RaymondaのAct III Variation:壮麗で高難度、ラストに向かうクライマックスの一つ
Men’s Pas de Quatre(Jean, Bernard, Bérangerなどによる男性四人のソロ群舞):力強さと協調性が問われる
Character Ensemble:ハンガリー風ダンスや祝祭的な民族舞踊がキャスト多数で描かれる盛大なパート
【主要場面】
①1幕の夢のシーンでのライモンダのバリエーション
②1幕のジャンとの夢のパ・ド・ドゥは幻想的でロマンティック、
③2幕のアブデラクマンとのはシーンは情熱的。
④3幕の華やかな結婚式でのソロ(高い技術と表現力が求められる
異国情緒ある群舞: ハンガリー風、サラセン風など、多様な踊りが全幕を通して展開される。
米沢さんと福岡さんを中心とする各キャラクターの演技は、以上の様々なヴァリエーション等でのスピード感あふれる、また手振り身振りの繊細な動きの美しさを見事に表現、日頃の鍛錬の賜物と思われるもので、このラッシァン演目を如何に自らのものとして身につけているか、またその結果としての新国立バレエ団がこの演目でも、如何に高水準の域に達しているかを、まざまざと見せつけられた初日観劇でした。
全ての演技が終わると、びっくりする程一杯に詰め掛けた、初日の観客からは、大きな拍手と歓声の怒号が沸き起こりました。こうして何回も何回もカーテンコールが繰り返され、無事初日は終了したのでした。


【参考Fhoto Gallery】





以上NNTTのH.P.より引用