
〜第2044回N響 定期公演Cプログラム2日目〜
【日時】2025.9.27.(土)14:00〜
【会場】NHKホール
【管弦楽】NHK交響楽団
【指揮】ライアン・バンクロフト
〈Profile〉
1989年アメリカ・ロサンゼルス生まれの36歳の指揮者。カリフォルニア芸術大学でトランペットを学んだあと、スコットランド王立音楽院で指揮を学ぶ。2018年、コペンハーゲンで開かれたニコライ・マルコ国際指揮者コンクールで優勝。2020/2021シーズンから英国カーディフを拠点とするBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団の首席指揮者、2023/2024シーズンからスウェーデンのロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めている。
これまでに、フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとする英国各地の楽団や、ベルリン・ドイツ交響楽団、ケルンWDR交響楽団などの欧州著名楽団に客演。近年は、ロサンゼルス・フィルハーモニック、ボストン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団など、母国の一流楽団からも招かれている。日本では、2022年にサントリーホールで行われた「五嶋みどり デビュー40周年記念」公演の「協奏曲の夕べ」で、新日本フィルハーモニー交響楽団を指揮している。
N響とは今回が初の共演。マーラーの歌曲とシベリウスの交響詩で、持ち前の生気と活力漲(みなぎ)る音楽を披露する。なかでも、キャリア的に関係の深い北欧の作曲家で、同様にゆかりのある英国の楽団も得意とするシベリウス作品の表現に大きな期待が集まる。
【独奏】 トマス・ハンプソン(バリトン)
〈Profile〉
アメリカ合衆国、インディアナ州のエルクハートに生まれる。1978年、79年の夏の間にウェスト音楽アカデミーでマルシアル・サンゲールらに学び、そこでロッテ・レーマン賞を受賞。南カリフォルニア大学に進み、マルシャル・サンゲルとホルスト・ギュンターに師事。1981年、メトロポリタン歌劇場のオーディションで1位を獲得。その後ヨーロッパに渡り、デュッセルドルフのライン・ドイツ・オペラでデビューした。1985年からチューリッヒ歌劇場で、モーツァルトのオペラなどを歌い、次第に国際的に注目を集める[1]。1986年、メトロポリタン歌劇場でモーツァルトの『フィガロの結婚』を歌いデビュー。同年、レナード・バーンスタインのオーディションに招かれ、1987年にプッチーニの『ラ・ボエーム』をバーンスタイン指揮、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の演奏で歌う。1988年ザルツブルク音楽祭出演。その後バーンスタイン指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共にマーラーの歌曲『さすらう若人の歌』、『亡き子をしのぶ歌』などを録音するなど世界的に活躍している。
ニューイングランド音楽院、ウィットワース大学、サンフランシスコ音楽院の名誉教授である。これまでにバーンスタインやアーノンクール、テンシュテット、ラトルなど世界的指揮者と共演している。
【曲目】
①マーラー/こどもの不思議な角笛─
(曲ついて)
『子供の不思議な角笛』は、マーラーが作曲した10曲からなる歌曲集。アルニム(Ludiwig Achim von Arnim)とブレンターノ(Clemens Brentano)がドイツの民俗的な里謡や童謡などを収集した同名の民謡詩集の中から選んでテキストとしている。
1892年から1898年にかけて作曲された。ピアノ伴奏版と、オーケストラ伴奏版がある。
※全曲目
歩哨の夜の歌
むだな骨折り
不幸な時の慰め
この歌を作ったのは誰?
この世の生
魚に説教するパドヴァの聖アントニウス
ラインの伝説
塔の中で迫害されている者の歌
美しいラッパが鳴りひびくところ
高い知性を賛える
初期の出版時には、以下の2曲が存在した。
原光(交響曲第2番の4楽章に転用)
3人の天使が歌った(交響曲第3番の5楽章、合唱から独唱への編曲)
当初含められていたが、出版時に削除された。
天上の生(交響曲第4番の4楽章)
単独の歌曲として作曲されているが、含められることが多い。
10a.死せる鼓手
10b.少年鼓手
今回は以上より次の5曲が歌われました。
1.「ラインの伝説」
2.「トランペットが美しく鳴り響くところ」
3.「浮世の生活」
4.「天上の生活」
5.「原光」
②シベリウス/交響詩「4つの伝説」 作品22
(曲について)
ジャン・シベリウスの交響組曲もしくは連作交響詩で『レンミンカイネン組曲』とも呼ばれ以下の4曲からなる。
〇第1曲:レンミンカイネンと島の乙女たち
〇第2曲:トゥオネラの白鳥
〇第3曲:トゥオネラのレンミンカイネン
〇第4曲:レンミンカイネンの帰郷
これらは、フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』に基づいた作品で、1890年代を通じて推敲と改作が繰り返され、約半世紀を経た1950年代にようやく現行版に落ち着いた。なお、4曲まとめての呼称はあくまで便宜的なものであり、出版は各曲別個に行われた。
4曲まとめて演奏されることもあるが、先に出版されていた2曲、ことに「トゥオネラの白鳥」が単独で演奏されることが最も多い。「レンミンカイネンの帰郷」がこれに次いでよく演奏される。また 4曲まとめて演奏される場合でも、曲順は異なる時がある。
【演奏の模様】
オーケストラバックに歌うトマス・ハンプソンは、既に名の知れた世界的歌手で、昨年6月にベルリン・フィルが開催した 『ベルリン・フィルチャリティコンサート』 に出演し、キリル・ゲルシュタインの伴奏で、今回と同じマーラの『少年の魔法の角笛(こどもの不思議な角笛に同じ)』から 〈塔の中で迫害されている者の歌〉を歌ったのを聴きました(atデジタルコンサートホール)。

トーマス・ハンプソン (バリトン)
キリル・ゲルシュタイン (ピアノ)
参考まで、この演奏会の概要は以下の通りです。
『ベルリン・フィルチャリティコンサート』
(主催者言)
ベルリン・フィルとそのゲスト奏者たちが、イスラエルからガザに拉致されたすべての人質の解放と、パレスチナ人およびイスラエル市民の保護を求めるチャリティー・コンサートを開催しました。首席指揮者のキリル・ペトレンコ、ピアニストのマルタ・アルゲリッチ、バリトンのトーマス・ハンプソン、チェリストのスティーヴン・イッサーリス、ソプラノのクリスティアーネ・カルクや、歌手のNoaをはじめとするイスラエルからの音楽家も出演しました。収益は、人質の家族、イスラエルとパレスチナの2つの平和団体に寄付されました。
【日時】2024.6.10.~6.11深夜
【会場】ベルリンフィル・デジタルコンサートホール
【管弦楽】ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
【指揮】キリル・ペトレンコ
【出演】マルタ・アルゲリッチ
クリスティアン・テツラフ
ガイ・ブラウンシュタイン
ジェラール・コセ
スティーヴン・イッサーリス
タイセール・エリアス
シュテファン・ドール
キリル・ゲルシュタイン
リサ・バティアシヴィリ
Noa
ギル・ドール
エマニュエル・パユ
トーマス・ハンプソン
イド・バル=シャイ
アミハイ・グロス
この様に世界的に活躍しているハンプソンが今回歌うというので、NHKホールに足を運んだのでした(金曜の第1日目は、用件があって行けなかったので翌第2日目となりました)。
①マーラー/こどもの不思議な角笛─
1.「ラインの伝説」
この曲は、今は自分から遠く離れている恋人を思って女性が歌います。ライン川に自分の指輪を投げ入れれば、それを魚が飲み込んで、ひいては捕えられたその魚が王様の食卓にのぼり、食べている内に指輪が出て来て王がこれは誰の物じゃ?と尋ねるのです。すると女性の恋人が、それは自分の思い人の物ですと答えると同時に自分の事を思い出してくれるだろうという中身の歌です。
ハンプソンはテノール域の高い歌声もらくらくと声を張り上げて歌いました。往年の絶世期の頃に比すれば、時々声の張りにやや陰りを感じましたが、声量も充分流石と思わせる歌唱でした。
2.「トランペットが美しく鳴り響くところ」
これは非常に悲しい歌で、遠く戦場にいる恋人の魂が、夜中に自分のところに合いに来てドアをノックするのですが、乙女は泣き出します。何時戻って来るも分からないし戦死してしまったかも知れない、会いに来た魂は、どうか泣かないで!1年以内に君と一緒になれるんだからと慰めるのです。この歌に合わせて、Trmp.の調べが、心の動きに寄り添って響くのでした。言葉の性別が明確な独語から考えれば、歌詞は、女性が中心に位置しているので、ソプラノ又はメゾソプラノが歌った方がより相応しいのかも知れませんが、コンサートでは男性歌手が歌うこともよくあります。今回のハンプソンの歌唱も、男女を意識させない、戦争の悲しみを切々と表現出来ていたと思います。
3.「浮世の生活」
4.「天上の生活」
この二つの歌は、対になっていると考えて良いでしょう。現世の世界の厳しさを、パンを食べたい食べたい、と母親にせがむ子供に、中々用意出来ない母親が苦労してやっとバンを焼き上げた時には、子供は飢餓で息絶えていたと歌う「浮世の生活」。それに対して、食べ物は、子羊肉、牝牛肉、酒、パン、野菜、魚、何でも御座れ。踊れ、喜べ、幸いなる魂かな、の天国の生活を対比良く歌うハンプソンでしたが、歌詞自体は、前者の中の最後、
「Und als das Brot gebacken war , lag das Kind auf der Totenbahr!(そしてパンが焼けた時には、もはや子供は、棺桶の横たわっていた)」という箇所と、後者の冒頭部
「Wir genießen die himmlischen Freuden, d'rum tun wir das Irdische meiden! Kein weltlich' Getümmel hört man nicht im Himmel! Lebt Alles in sanftester Ruh'! Wir führen ein englisches Leben! Sind dennoch ganz lustig daneben!(私たちは天国の生活を楽しんでいるのだからもうこの世に用はない。この世の喧騒は天国には聞こえてこない。私たちは天使のような暮らしをしている。おまけにそれはとても陽気な暮らしで 私たちは踊ったり跳んだりしている)」という箇所は、貧富の差が開き過ぎている現代社会の問題が、提起をされている様な気もしました。
最後は、5.「原光」です。この歌は、マーラの交響曲第二番にも取り入れられています。この歌が、今回ハンプソンが歌った中で、一番良かったと思いました。最もこの歌の前半と終盤の旋律が麗しいこともありますが(中盤は中々厳しいです)。
原光とは、難しい翻訳をしたものですが、独語で「Urlicht」です。
次の歌詞の全文を見れば、何となく原詩の意味する処が理解出来ると思います。
O Röschen rot!
Der Mensch liegt in größter Not!
Der Mensch liegt in größter Pein!
Je lieber möcht' ich im Himmel sein, je lieber möcht' ich im Himmel sein!
Da kam ich auf einen breiten Weg. Da kam ein Engelein und wollt mich abweisen. Ach nein! Ich ließ mich nicht abweiser Ach nein! Ich ließ mich nicht abweiser Ich bin von Gott und will wieder zu Gott! Der liebe Gott, der liebe Gott wird mir ein Lichtcher geben, wird leuchten mir bis in das ewig selig Leben!
おお、小さなバラよ!
人は大いなる苦悩の中で横たわっている! 人は大いなる苦痛の中に横たわっている! いっそ私は天国に行きたいものだ! いっそ私も天国に行きたいものだ!
私は広い道を歩いていたすると天使がやってきたそして出て行けと言ったいやだ!出ていかないぞ! いやだ!出ていかないぞ! 私だって神様から生まれたんだだから神様のところへ戻りたいんだ! 優しい神様は小さな光をくれるはず
私の道を照らしてくれるはず至福の永遠の命に私がたどりつくまで!
中盤では、苦しむ人々が天国に入ろうとするのを、天使が阻止するという一悶着を、ハンプソンは、激しさをもって歌いました。
何か、現代社会の貧しい難民と富める人達の入国騒動を思い出してしまいます。貧しい人々でも、神の恩寵に授かりたい(経済的な豊かさを求める)気持ちがあるのは、当然です。宗教は違いますが、わが国には「善人なおもて往生す、況や悪人をや(歎異抄)」と説いた聖人がいたくらいですから。
全曲を歌い終わると、会場からは、大きな拍手と歓声が沸き起こりました。何回も指揮者、オケ奏者、ハンプソンを讃える繰り返しがあり、その後、ハンプソンと指揮者が出て来て、アンコール演奏がありました。

《ソリストアンコール曲》
マーラー『こどもの不思議な角笛』より
〈誰がこの歌を作ったか〉
②シベリウス/交響詩「4つの伝説」 作品22
各曲の構成は次の通りです。
第1曲:レンミンカイネンと島の乙女たち
〇楽器編成:フルート2(うち1本はピッコロ持ち替え)、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、ティンパニ、大太鼓、トライアングル、シンバル、弦5-8部 演奏時間:16~18分
【物語】カレワラ第11章に基づいている。レンミンカイネンは、島に住む名家の娘キュッリッキを見初め、求婚したいと思っていた。馬ぞりの名手であったレンミンカイネンが島に行って馬ぞりを走らすと、たちまち島の娘達の人気者になり、彼は島中の娘達と関係を持った。しかし「島の花」と謳われるキュッリッキだけは見向きもしなかった。ある夕方、キュッリッキが牧草地で娘達と踊っているところにレンミンカイネンはそりで突入し、キュッリッキをさらった。抵抗するキュッリッキをレンミンカイネンがなだめ、必死に口説くと、やがて彼女は妻となることを受け容れた。その時、お互いに一つずつ条件を出し合った。レンミンカイネンは戦いに出ないこと、キュッリッキは踊りの輪に加わらないこと。この条件を互いに了承し、レンミンカイネンはキュッリッキを母親の元に連れて行った。母親は喜びの歌を歌った。
第2曲:トゥオネラの白鳥
〇楽器編成:オーボエ、イングリッシュ・ホルン、バス・クラリネット、ファゴット2、ホルン4、トロンボーン3、ティンパニ、大太鼓、ハープ、弦楽合奏(最大13部まで分割)
【物語】『カレワラ』第14章に基づいている。11章から14章に話が跳んでいるが、その間のあらましは次のとおりである。踊り好きの妻キュッリッキは、夫との約束を破って娘達の踊りの輪に加わってしまった。レンミンカイネンは激怒し、新しい妻を見つけに北国ポホヨラへ向かった(第12章)。ポホヨラの老婆から娘をやる条件にと、3つの課題が出された。ヒーシ(妖かしの森)の大鹿を捕らえること、ヒーシの火のような口をした雄馬に轡をはめること、トゥオネラ川の白鳥を一矢で射ること。レンミンカイネンは大鹿を捕らえ、雄馬に轡をはめた。そして白鳥を射るためトゥオネラ川へ向かった。(第13-14章前半)トゥオネラ川とは、冥界との境を流れる川で、音楽は、その川に浮かぶ幻想的な白鳥の姿を描いている。
第3曲:トゥオネラのレンミンカイネン
〇楽器編成:フルート2、オーボエ、イングリッシュ・ホルン、クラリネット、バス・クラリネット、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、小太鼓、大太鼓、トライアングル、シンバル、弦5-10部 演奏時間:14~16分
【物語】カレワラ第14章に基づいている。トゥオネラの白鳥を射ようとトゥオネラ川に向かったレンミンカイネンを、彼を憎む盲目の羊飼い「濡れ帽子」が待ち伏せていた。レンミンカイネンが岸辺に着くと、濡れ帽子は水蛇をつかんでレンミンカイネンに飛びかかり、水蛇はレンミンカイネンの心臓めがけて噛み付いた。レンミンカイネンは死に、川に落ちた。黄泉の国トゥオネラに運ばれたレンミンカイネンは、死の神の息子「血まみれの赤帽子」によって体を5つに切り離されてしまった。
第4曲:レンミンカイネンの帰郷
〇楽器編成:ピッコロ2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ、大太鼓、トライアングル、タンブリン、シンバル、鐘、弦5部 演奏時間:6~7分
【物語】『カレワラ』第15章に基づいている。レンミンカイネンの母と妻キュッリッキが暮らす家の柱にかけた刷毛が突然血を噴いた。それはレンミンカイネンが、自分が死んだらここから血が流れる、と言って柱に掛けていったものであった。母親はポホヨラの老婆から、息子がトゥオネラの白鳥狩りに出かけたことを聞き出すと、トゥオネラ川に向かった。しかし途中で太陽から、息子は殺されて死者の国に運ばれたと聞かされる。母親は鍛冶屋に大きな熊手を作ってもらい、トゥオネラ川からバラバラになった息子の死体を掻き集めた。神に祈りながら体を並べ直し、ミツバチに頼んで手に入れた創造神の膏薬を塗ると、息子は息を吹き返した。レンミンカイネンは、それでもポホヨラの娘を得ようとするが、母親に諭され、故郷へと向かう。音楽は、この物語の最後の部分、蘇生後の帰郷を描いている。
以上4曲を通して、バンクロフト・N響は、シベリウス節とも呼べそうな個性豊かなアンサンブルの響きを、たとえば第3曲「トゥオネラのレンミンカイネン」における、弦楽アンサンブルのトレモロ奏、殊に低音弦の刻む震えによる分厚い響きとうねりを見事に現出していたし、また第2曲「トゥオネラの白鳥」での、大きな特徴であるイングリッシュホルンのソロ演奏の渋い響き、さらには、同曲でのVc.のソロ演奏とそれ等と管弦楽のゆったりした掛け合いの妙が、しっかりとした発音で現出されていました。第4曲のステッブを踏む様なリズミカルな演奏は、蘇生・復活したレンミンカイネンと母親が勇んで故郷に帰還する様子が、目に浮かぶ様な気がしましました。
確かにこの交響詩は、シベリウスの後の交響曲の先駆けとなった記念碑的意味合いを有しているのも宜なるかなと思いました。
尚、演奏終了後真っ先に指揮者はEn.-Hrn.奏者を起立させて労っていましたが、この奏者は、N響のOb.奏者の和久井さんだった模様(Vc.ソロ演奏は、ゲスト奏者の水野優也さん)。

確かにEn.-Hrnの音は、聞いていて嫌やとは、思ったことはないですね。
ワーグナーのオペラ『トリスタンとイゾルデ』に於いて、イゾルデがブルターニュの瀕死の(或いは殆ど死に状態なのかも知れない)トリスタンの処に着いた際その時、鳴らされる楽器は、スコア上イングリッシュホルンが指定されています。非常に陰鬱で淋しい音だけれども何処か惹きつけられる魅力のある調べです。