
【日時】2025.8.24.(日)13:00〜
【会場】KDDI大手町ホール
【出演】
〇木邨清華(Pf.)
〈Profile〉Sayaka KIMURA
東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を経て、同大学大学院音楽研究科修士課程を修了。修了時、藝大クラヴィーア賞を受賞。
大学院在学中、同大学声楽科ティーチングアシスタントを務める。
第15回大阪国際音楽コンクールAge-G第2位。第4回せんがわピアノオーディション優良賞、及び坂井千春賞。第5回Euregio piano award国際コンクール(ドイツ)カテゴリーC第1位。第9回岐阜国際音楽祭コンクール第1位、及び審査員特別賞。セイジ・オザワ松本フェスティバルリート教育プログラムにリート・デュオとして出演。
マントン音楽祭(フランス)、在ドイツ日本国大使館に於いてコンサート出演や大使公邸での勲章伝達式にて演奏等、各地にて演奏活動を行っている。
現在、ベルリン芸術大学大学院ソリスト課程、パリ・スコラカントルム音楽院に在籍し研鑽を積んでいる。ピアノを伊藤恵、Björn Lehmann、Philippe Entremontの各氏に、歌曲演奏法をEric Schneider、Axel Bauniの両氏に師事。江崎スカラーシップ給費生。
〇伊藤万桜(Vn.)
〈Profile〉Mao ITO
3歳よりヴァイオリンとソルフェージュ、6歳よりピアノを習い、10代から国内外にて演奏活動を行う。
東京都立芸術高等学校音楽科、東京音楽大学音楽学部音楽学科器楽専攻を経て、2019年同大学大学院音楽研究科科目等履修修了。ヴァイオリンを大谷康子、海野義雄、神尾真由子、嶋田慶子、漆原朝子、村瀬敬子、山岡耕筰、マーク・ゴトーニ 各氏に師事。室内楽を山口裕之、店村眞積、横山俊朗、大野かおる、橋本京子 各氏に師事。
2014~15年大学より奨学金を受けバイエルン州立青少年オーケストラの1stヴァイオリンとして、ミュンヘンとベルリンにおけるジョナサン・ノット氏指揮のニューイヤーコンサートに出演。
2015年ドイツと日本にてマギル大学ピアノ科主任教授橋本京子氏のワークショップに参加、ドイツのキルヒベルク国際音楽祭にてショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲を多国籍トリオにより演奏し地元メディアに注目される(2023年も参加し、ブラームスのクラリネット五重奏曲等を演奏)。
〇陬波花梨(Sax)
〈Profile〉Karin SUWA
福島県会津若松市出身。3歳よりピアノ、10歳よりサクソフォンを始める。福島県立会津高等学校を経て、洗足学園音楽大学卒業。サクソフォンを池上政人、冨岡和男、宗貞啓二、渡辺健司の各氏に師事。室内楽を池上政人氏に師事。
第18回ブルクハルト国際音楽コンクール管楽器部門最高位。第16回大阪国際音楽コンクール木管楽器部門第3位。第22回KOBE国際音楽コンクール奨励賞。第14回ルーマニア国際音楽コンクール管楽器部門第2位。第6回下田国際音楽コンクール審査員特別賞。第20回、第22回浜松国際管楽器アカデミーにて須川展也氏のマスタークラスを受講。フィリップ・ガイス氏のマスタークラスを受講。
HIBI☆Chazz-Kアルバム「Jazz Chazz Classic」のレコーディングに参加。発売記念コンサートに出演。NHK BSプレミアム番組挿入歌「オハヨッシャ!」のレコーディングに参加。京都アニメーション「響け!ユーフォニアム」記念CDのレコーディングに参加。 森トラスト株式会社主催「ATT新館ランチタイムコンサート」、ラ・フォル・ジュルネTOKYO、福島県会津若松市主催「あいづまちなかアートプロジェクト」、アークヒルズ音楽週間「アークガーデンコンサート」等に出演。GVIDO MUSIC 株式会社主催 GVIDO Ⅸのオーディションに合格。インターネットラジオOTTAVAにGVIDO Ⅸとして一年間レギュラー出演。
2022年5月、デジタル限定アルバム『夢の色彩』をアールアンフィニ・レーベルよりリリース。リュミエール・サクソフォン・アンサンブル アルトサクソフォン奏者。日本演奏連盟、会津演奏家連盟会員
【曲目】
①モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジークより第1楽章
②エルガー:愛のあいさつ
③クラシック名曲メドレー
④ジブリ・メドレー
⑤ピアソラ:リベルタンゴ
⑥ガーシュウィン/真島俊夫:ガーシュウィン・カクテル
⑦ショパン『ノックターン第2番変ホ長調Op9ー2』
⑧パガニーニ:カプリス24番
⑨ミュージカル曲メドレー
⑩モンティ:チャルダッシュ
他
【主催者言】
手探りで始めたピアノ×ヴァイオリン×サクソフォンの編成、ここまで来ました!! (偉そうですが)今は楽譜も本当に少ないけれど、学生のうちから、この編成に当たり前に取り組める世界になったら良いなぁという思いです。 是非、開拓を見届けにいらしてください。(伊藤万桜)
【演奏の模様】
今回は「ファミリーコンサート」とうたわれていて、しかも夏休み最後の日曜とあって、会場にはママ・パパ達が小さい子を連れて聴きに来ている人も多くいて、会場の雰囲気は和やかでリラックスしたものでした。
椅子に座っている子供の他にパパやママに抱っこされている子供もいました。
演奏は、前半と休憩後の後半に分けられ、前半はVn.Sax.Pf.の三者によるアンサンブルで、主にVn. Sax. が掛け合う中を取り持つPf.といった風の進行でした。陬波さんは二種類のサクソフォーンを用意して舞台に上がり、一つは最も一般的なアルトサクソフォーン、もう一つはジャズなどで良く使われるテナーサクソフォーンです。曲によって使い分けていました。演奏されたのは上記曲目の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や「愛のあいさつ」など子供でも聞いた事のある有名曲、及びクラシック有名曲の一説のメドレー演奏(アイネ・クライネ・ナハトムジーク⇒白鳥の湖⇒鱒⇒パッフェルベルのカノン⇒リスト/愛の夢⇒くるみ割り人形/花のワルツ)続いてジブリアニメ曲の有名曲から成るメドレー演奏、それから最後に軽快でリズミカルなタンゴの演奏などでした。演奏毎に奏者はマイクを握り、楽器の説明や、子供達と若いママ・パパに向かって❝どうぞ皆さん、舞台のすぐ前の方に移動して目の前で聴いて下さい❞と一緒に楽しみましょうと呼びかけていました。子供たちは大体就学前の幼児が殆どでした(流石に乳児は見掛けませんでした。)皆それぞれ体を動かしたり、ジーと聴く子も、中には前の方で寝転んでいる子もいます。泣いたりむずかったり大きい声を立てる子は一人もいませんでした。想像ですが、音楽の場合では、よく「3歳からピアノを学び、或いは4歳からヴァイオリンを学び」等と経歴で見掛けますが、今回の会場には小さいけれど楽器や何らかの音楽教室に通っている子供たちが多かったのではなかろうかと思われました。親子ともども演奏を楽しんでいる様子です。自分の隣席では、ご老人とそのお孫さんが仲良く言葉を交わしながら演奏を聴いている様子など、微笑ましいというか、うらやましい限りでした。
休憩を挟んで、後半は、主に三奏者のソロ演奏が交互に行われました。⑥ガーシュウィンの曲は、Saxのソロ演奏にPf.が伴奏付けしました。奏者の陬波さんの説明では、Sax.の歴史自体がここ200年位の短いものなので、純にクラシックの曲は非常に少なく、クラシック曲の編曲やジャズの曲が多いとのことでした。リズムが安定した力強い演奏でした。
続いては、木邨さん一人の独奏で、⑦ショパンのノックターンです。説明では主題が、変奏されて四回続くとのことでした。これは、しばしば演奏される人口に膾炙した曲なので、恐らくピアニストとしては得意中の得意なのでしょう。良く出来ましたといった感じでした。
ソロ最後は伊藤さんによる⑧パガニーニ『24の奇想曲』より24番、Pf.伴奏付きです。重音のキザミ奏やPizzicato奏etc.ハイテクニックは流石。高音は綺麗な音でしたが中音域がやや陰りを感じたところも有りました。
ソロ演奏は一順し、続くは⑨ミュージカル・メドレーでした。オペラ座の怪人/Phantom the Opera⇒レ・ミゼラブル/夢やぶれて⇒レント/Seasons of Love⇒ライオン・キング/Circle of Life⇒ラ・ラ・ランド/Anoter day of Sun 等でした。
ここまで記入漏れがありました。前後しますが前半も後半も演奏開始と共に舞台後方の大きなスクリーンに演奏曲に関係する景色や風景や場面の映像や写真が大きく映し出され、音は出ませんが字幕で、映像の説明がなされていました。又演奏している奏者の様子の部分を時々切り取ってスクリーンに映し出してもいました。(映像技師役も いるのですね)
最後は⑩モンティ『チャルダッシュ』です。ハンガリーのジプシー風民族舞曲で、ゆったりとした「ラッセン」と、急速な「フリスカ」という2つの部分から構成。
Pf.の短い序奏に続き、Vn.とSax.が入り両者が掛け合いました。陬波さんのSax.音は太くて柔らかく温かな調べ、伊藤さんのVn.の音は今回の演奏中で、一番良く鳴っていたと思いました。重音奏もOK。速いパッセッジもSax.とうまく住み分け、フラジオレット奏法も安定していました。Pf.の速い下行クリッサンド音で終了でした。
最後の最後と言うことでアンコール演奏が有りました。
リムスキーコルサコフの『熊蜂』とヘルマン・ネッケの『クシコスポスト』を交互に演奏するとの説明が有り、会場は演奏音に合わせて手拍子演奏も加わりました。さらに伊藤さんは舞台から客席に演奏しながら降りて来て通路を行ったり来たりの歩きながら(と言うか小走りの)パフォーマンスで観客を魅了しました。

今回の様な子供も巻き込んだ演奏会は、あちこちでなされ(直近では、8/19のミューザ川崎の例)子供もクラシック音楽を楽しめるプログラムで、家族ぐるみで音楽ホールに足を運んで貰う試みは(統計を取った訳ではないですが、実感として)増えてきたと思います。こうした地道な試みは、長い目で考えるとクラシック音楽等の将来性に大きく寄与するだろうと考えます。益々人口が減る一方の日本では、座して死を待つ訳にはいかないでしょう。