HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

パッパーノ/ロンドン響+ユジャ・ワンを聴く(続き、マーラー1番)



【日時】2024.9.27(金)19:00~

【会場】サントリーホール

【管弦楽団】ロンドン交響楽団

【指揮】サー・アントニオ・パパーノ

【独奏】ユジャ・ワン

 

【曲目】PROGRAMB

①シマノフスキ:演奏会用序曲 Op.12

②ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21

 

上記曲の演奏の模様については、

パッパーノ/ロンドン響(マーラー他)+ユジャ・ワン(ショパン2番)を聴く(Ⅰ)を参照

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③マーラー『交響曲第1番ニ長調《巨人》』

(曲について)

マーラーが作曲した最初の交響曲

マーラーの交響曲のなかでは、演奏時間が比較的短いこと、声楽を伴わないこと、曲想が若々しく親しみやすいことなどから、演奏機会や録音がもっとも多い。

1884年から1888年にかけて作曲され、マーラー自身は当初からその書簡などに記しているように交響曲として構想、作曲していたが、初演時には「交響詩」として発表され、交響曲として演奏されるようになったのは1896年の改訂による。「巨人」という副題が知られるが、これは1893年「交響詩」の上演に際して付けられたものの、後にマーラー自身により削除されている。この標題は、マーラーの愛読書であったジャン・パウルの小説『巨人』(Titan)に由来する。この曲の作曲中に歌曲集『さすらう若者の歌』(1885年完成)が生み出されており、同歌曲集の第2曲と第4曲の旋律が交響曲の主題に直接用いられているなど、両者は精神的にも音楽的にも密接な関係がある。マーラーは1889年の初稿(第1稿、ブダペスト稿)の初演が不評だったこともあり1896年、ベルリンでの演奏にあたり、以下の第2稿(ハンブルク稿)から第2楽章<花の章>を削除し、二部構成や標題も取り払い、楽器編成も四管に増強(特にHrn.を4本から7本に増強)して現在の四楽章構成の「交響曲第1番」として演奏したのでした。

第1部 青春の日々から、若さ、結実、苦悩のことなど

第1楽章 春、そして終わることなく

第2楽章 花の章

第3楽章 順風に帆を上げて

第2部 人間喜劇

第4楽章 座礁、カロ風の葬送行進曲

カロはフランスの銅版画ジャック・カロのことで、猟師の死体を獣たちが担ぎ、踊りながら墓地に進むという画がもとになっている。E.T.A.ホフマンの作品『カロ風幻想曲集』にヒントを得たともいう。

第5楽章 地獄から天国へ

(演奏時間約55分)

 

 

【演奏の模様】

 

③マーラー『交響曲第1番 ニ長調 《巨人》』

 この第一番の交響曲《巨人》8月初めにダニエル・ハーディングが来日し、東京都交響楽団を指揮したのを聴いていますので、その時の記録を参考まで、文末に(抜粋再掲)しておきます。

 

〇楽器編成(通常)

編成表

木管

金管

Fl.

4 (2、3、4はピッコロ持ち替えあり)

Hr.

Timp.

2

Vn.1

1

Ob.

4(3はイングリッシュホルン持ち替えあり)

Trp.

4(5は任意 ホルンの補強)

バスドラム1、シンバルトライアングルタムタム1

Vn.2

1

Cl.

4(B♭、A、C管) (3はバスクラリネット小クラリネット、4は小クラリネット持ち替えあり。)

Trb.

3(4は任意 ホルンの補強)

Va.

1

Fg.

3 (3はコントラファゴット持ち替えあり)

Tub.

1(バスチューバ)

Vc.

1

 

 

Cb.

1

その他

ハープ

以上に対し、今回の楽器編成は、Fl.(2) Ob..(2) Cl(3) Fg(3) Hrn.(8)Trmp.(5)Trmb.(4 含Bas-Trmb.1) Tub.(1) Timp.(2) Hrp.(1)Perc.(4) 弦楽五部16型(16-14-10-8-8)

〇全四楽章構成

第1楽章Langsam, Schleppend, wie ein Naturlaut - Im Anfang sehr gemächlich

第2楽章Kräftig bewegt, doch nicht zu schnell

第3楽章Feierlich und gemessen, ohne zu schleppen

第4楽章Stürmisch bewegt

 

 弦楽のゆっくりとした弱い調べと、Picc.等木管の小さい音で静かに開始した1楽章、遠くでTrmp.のファンファーレが聞こえる。カッコーと聞こえる音はCl.でしょう。後の楽章でも色んな楽器で度々聞こえましたが、どういう意味なのだろうか?第2稿の標題では「春」と名付けられています。日本では春一番は何と言っても鶯の鳴き声です。欧州では郭公(かっこう)なのでしょうか?日本ではカッコウという鳥は夏鳥に分類されます(同じ漢字を「ホトトギス」に当てる場合も有りますが、これもまた夏鳥)。Hrn.奏と掛け合うバンダのTrmp.奏。遠くで何かが催されている風情。このバンダは後でステージに戻りました。三人のトランペッターでした。

 次第にテンポを速める弦楽、再度ゆっくりしたテーマ奏にもどり、終盤は誰が聞いても狩りでは?と思いたくなる金管のファンファーレ及び弦楽の囃し立てるアンサン。狩りでなくとも何かウキウキとする春祭りなどかも知れない。Timp.の囃し打と弦楽奏が掛け合い、急速に終了。何回か冒頭の弦楽の細いゆっくりとした弱音の上に管が合の手を入れたり、Vc.の調べや弦楽によるカッコーの連鎖が続きます。急速なテンポ加速の箇所でもパッパーノ・ロンドン響は、エネルギーを爆発はさせず、一貫して安全運転に心がけている模様(要するに抑制している感じ)。Trmp.によるファンファーレが突然鳴り響いたり、Hrn.の揃いも揃ったアンサンブルの堂々とした演奏、この辺りの鳴り響きは、以前来日した時のラトル・ロンドン響の金管群の(別な曲の例ですが)爆発的な咆哮と較べれば、まだまだパッパーノが抑えている様に見えました。でもこの楽章では、金管の揃った安全運転奏にはまだまだ余力を感じます。ここまで全体としては、明るい雰囲気のアンサンブルなので、聞いていて心地良いものでした。トライアングルの音がチリンチリとさらに気持ちがいい。(このTri.奏は、その後かなり強く大きい音を立てていましたが、終盤はまた元の小さい音に戻りました。しかし最後のフィナーレ場面になると、パッパーノの手綱は緩められ、Hrn.(8)の音の一斉放散、弦楽全強奏、さらにTrmb.まで入ったからにはもう止められません、ロンドン響持ち味である大爆発轟音アンサンブルが会場を急襲し、埋め尽く、そして一気に急ストップしたのでした。

 それにしてもホルン8本の斉奏は豪壮その物ですね。以前何処かでも見たことが有る気がしますがにわかには思い出せない。

 第二楽章、ジャ-ンジャ、ジャ-ンジャ、ジャンジャジャジャジャジャーンのテーマ奏が、Cb.とVn.アンサンの躍動感あるリズムで繰り出されました。すぐに木管の合の手が入りこの三者が掛け合います。この楽章の指示記号はKräftig bewegt, doch nicht zu schnellですから、オケも忠実にかなり力強く躍動し、ジャンジャーンに相当の余裕を含めたリズムで演奏しています。弦楽奏と木管の掛け合いにHrn.も参加し、何回かテーマを繰返した後、弦楽奏者は何れもしっかりした弓捌きで強奏。ここの前半でも急加速があり、断音の歯切れの良さを見せました。一呼吸おいて、緩やかな別テーマがしばし繰り出されました。

 流れる様な弦楽アンサンブル、パッパーノ・ロンドン響は、素晴らしく流麗な旋律を紡ぎ出していました。また合の手を入れるOb.(Top)のソロも、軽量でなく深い良く響くとてもいい音を出していました。ロンドン響のOb.奏者と言えば一昨年のラトル来日の際のJuliana Koch(女性)さんの独奏が忘れられません。その時はベルリンフィルデヴューを飾ったのと同じ曲という「R.シュトラウス」の協奏曲を吹きました。彼女は往年のベルリンフィル名オーボエ奏者だったローター・コッホのお嬢さん。今回も来日して吹いているのかな?と思ってオペラグラスを拡大して見てみてもその姿はなく、男性奏者でした(その右手の女性奏者は、若手で売り出し中のImogen Deviesさん)。この男性はコッホさんとTwo topの首席奏者、Olivier Stankievicz氏です。Heinz Holligerの様な深味の有る申し分ない音色を立てていました。名人が揃っているのですね。とても美しい弦楽奏との合奏を聴くと、この場面、何か映画音楽にでもピックアップ出来るのではと思う程でした。凪で風は止まり、船上の人々の頬をかすめる程度、進行を止めた舟から眺める、夕日に染まりつつある海の景色に皆見とれているかの様な、うっとりした調べでした。  

 すぐにHrn.の音と共に再びリズミカルな前半のテーマリズムに戻りました。この一定のリズミカルな響きは、第2稿記載の標題「順風に帆を上げて」の風景描写なのでしょうか?マーラーの時代の欧州では蒸気船も動いていましたが、まだまだ帆船に需要があったのです。確かに風に乗って順風満帆の帆船が進んで行く光景を目に浮かべても違和感がありません。

 次の三楽章では、どこか懐かしいメロディ、どこかで聞いた事のある様な旋律が飛び出してきます。マーラもよく自分の他の作品や、他の音楽から取り入れて作曲しました。これがFg.で静かにゆっくりと奏され、先の楽章の鳥の声に似たCl.の合の手が、ここではOb.によって、さらにFl.へと輪転し、次はCl.に至りました。矢張りCl.の音が一番自然に近いかな?ここの主題は童謡「フレール・ジャック」として知られるフランスの民謡(オーストリアでは「ブルーダー・マルティン」として、また、一般的に英語名 "Are you sleeping?" でも知られている曲がもとで、短調にしたもので、カノン風に扱われ、Ob.のおどけたような旋律が加わるのでした。主部はほぼ三部形式をとり、哀調を帯びたありふれた進行を経て主題に戻りました。

 第2稿の標題では、「カロ風葬送行進曲」とされています。ジャック・カロは17世紀前半に活躍したフランスの版画画家で、戦争等の惨禍を多く描きました。その葬送の場面をイメージしてると謂われます。確かにかなり陰鬱な響きを有する調べ、こうした表情の変化を表現するのはオペラ指揮者だったパッパーノにはお手の物なのでしょう。ロンドン響のパワーは抑えられ弱音演奏が多く続きました。木管の後に続くVn.アンサンブルが美しく奏でられました。 変奏が木管と共にVa.でソロ演奏、その後のコンマスのソロ音も良し。またまた鳴るFg.Hrn.Cl.等のテーマソング、やはりCl.の音が他の楽器を凌駕したかな?何かもやもやするうちに終了した楽章でした。演奏はこのままアタッカ的に最終楽章へと進行しました。

 最終楽章では、シンバルとTimp.の一撃から開始される激烈な突入命令、管弦の強奏は打を含み込み、こんなマーラ演奏は聴いたことないといった具合の熱演、その後20分に及び、静かな弦楽奏や管の斉奏、打の合いの手等が延々と(いった感じ)で続いたのでした。前半の静かなVn.アンサンブルの何と美しいことでしょう。Hrn.の合いの手が効果的。それでなくとも美しいロンドン響のVn.アンサンブル、誠心誠意心を込めて弾く極上の調べを堪能しました。マーラーの旋律って何と美的感覚に優れているものが多いのでしょう。聴く者を虜にします。

 それが静まるとVc.とHrn.がやや不安を予兆する弱音奏、奏者が有りんたけの力を出し切って魂が抜けの殻になるのではと心配になる程の強奏がスタート、パッパーノもこれまた渾身の力でオケのありったけの力を引き出そうとする様子。換言すれば、

トラファルガー海戦で、提督率いる英国海軍が、艦隊を二列縦隊(弦部隊と管部隊でしょうか?)に分け、ネルソン提督の号令一下、自ら率いて仏西連合艦隊に突撃、敵を分断して(ネルソン・タッチと言います。指揮者のオケ誘導のタッチか?)見事勝利を収めた様な物。

 フィナーレも同様に混沌とした大混乱の中、これまた見事に差配に成功したパッパーノ提督は、振り上げた拳を振り下ろしたのでした。

 満員御礼(僅かな当日券販売はあった様ですが)の大ホールからは、嵐の様な拍手喝采と歓声が沸き起り、人々はこの戦いの将に当事者であり稀有な体験をした大興奮の渦の中に身を投じたのでした。


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止まぬ観客の興奮の中パッパーノは何回か舞台に現れましたが、アンコール演奏は有りませんでした。それも当然です。前半は結構長い曲を二曲も演奏し、ピアニストのソロアンコル演奏が三曲も有り、しっかりと休憩時間も取って、その後短いとは言え一時間近くもかかるマーラーを演奏したのですから、終わった時は21:30を過ぎていました。しかも今回はその後、指揮者のサイン会も有るというのです。すぐにサイン会場の左手通路に小走りで行きましたらかなりの人が並んでいました。

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指揮者のサインは、何年か前にネルソンスのサインをもらって以来です。

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 帰り通路からホワイエに進んだら、ホワイエの1/3を埋める程にまで行列は伸びていました。数えた訳では有りませんが、百人以上並んでいたのでは?

自分は早い方でしたが、それでも横浜の自宅に着いたのは午前様になる直前でした。終電に間に合って良かった。

 

///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 2024-08-11 HUKKATS Roc.(抜粋再掲)ハーディング・都響『ベルク&マーラー』を聴く


東京都交響楽団第1006回定期演奏会

【日時】2024.8.9.(木)19:00〜

【会場】サントリーホール

【管弦楽】東京都交響楽団
【指揮】ダニエル・ハーディング

【独奏】ニカ・ゴリッチ(Sop.)

【曲目】

①ベルク:7つの初期の歌 

②マーラー:交響曲第1番 ニ長調 「巨人」 

(曲について)《割愛》

 

【演奏の模様】

①ベルク『7つの初期の歌』

《割愛》

 

②マーラー交響曲第1番 

楽器編成 《割愛》

全四楽章構成

 マーラーの交響曲は、あちこちの管弦楽団により演奏されているので、随分聴いたような気がしていましたが、1番「巨人」の演奏は東京ではそう多くないのですかね(配布プログラムノートには❝第5番とともに演奏頻度の高い・・・❞と書いてありますけれど?)。でも各楽章とも特徴があるので、頭にはある程度入っていて(という事は主に録音で聴いたのかな?)聴けば、そうそうここはこのアンサンブルのクレッシェンド、この旋律、かしこは管の掛け合いが面白いなどと思える曲です。

 今回の都響のマーラーの演奏が(いつもにも増して)素晴らしかった。指揮者が異なるとこんなにも違って聞こえるかと驚きを持って聴いていました。

 静かに開始する1楽章、カッコーと聞こえる音はCl.です。後の楽章でも度々聞こえます。次第に弦楽のテンポは速まり、終盤は金管のファンファーレや弦楽の囃し立てるアンサン、Timp.の囃し打と弦楽奏が掛け合い、急速に終了。将にこの囃し立ての急速感が並みでは無く、まるでポルシェの急発進か空母から急発進する戦闘機の如し。都響のVn.奏者も後の楽章でも同様でしたが、必死になって、大袈裟に言えば、顔色を変えて必死に指揮者に食らいついて急速奏をしていました。終了前のトライアングルの音がチリンチリと、大きな楽器に負けない小さな巨人振りを発揮。飛び立っていたジェット機は空母に急着陸してすぐにストップした感がありました。

第二楽章、ジャ-ンジャ、ジャ-ンジャ、ジャジャジャジャーンのテーマリズムで躍動感ある曲が繰り出され、ここの前半でも急加速、断音の歯切れの良さを見せます。幾ばくかのG.P.の後、緩やかな別テーマがしばし奏されすぐにHrn.の音と共に再びリズミカルな前半のテーマリズムに戻りました。この一定のリズミカルな響きを聞いて、どういう訳かダンスホールでの踊りを見ている「ムーラン・ド・ラ・ギャレット(ルノアール画・オルセー美術館)」の風景が思い起こされました(頭が大分オリンピック化されたかな?)。

 次の楽章では、どこか懐かしいメロディ、いつかどこかで聞いた事のある様な旋律が飛び出してきます。マーラもよく自分の他の作品や、他の音楽を取り入れて作曲しました。これは何もマーラーに限りませんね、ベートーヴェンだってシューベルトだってあのバッハでさえ、普通に行っていた技法(?)ですから。これがFg.で静かにゆっくりと奏され、先の楽章のCl.の鳴き声に似た合の手がここではOb.によって、さらにfl.に輪転し、次はCl.に至りました。矢張りCl.の音が一番自然に近いかな?こうしたこまごました箇所でもハーディングは奏者の歩みに向き直り、合図を出していた。ここまでダイナミックさと繊細さを兼ね揃えたハーディングの指揮でした。 

 木管の後に続くVn.アンサンブルが美しく奏でられ、変奏が木管と共にVa.でソロ演奏、その後のコンマスのソロ音も良し。またまた鳴るCl.の鳴く声、やはりCl.の音が他楽器を凌駕したかな?何かもやもやするうちに了となる楽章です。
 演奏はこのままアタッカ的に最終楽章へ進行、シンバルとTimp.の一撃から開始されるハーディングの激烈な突入命令、管弦は打を多く含みこんなマーラ演奏は聴いたことないといった具合の熱演、その後20分に及び、静かな弦楽奏や管の斉奏、打の合いの手等が延々と(いった感じ)で続いたのでした。前半のVn.アンサンブルの何と美しいことよ。それでなくともいつも美しい都響のVn.アンサンブルが皆、渾身の力を込めて演奏し、それをハーディングは奏者がも抜けの殻になるのではと心配になる程、これまた渾身の力で引き出し吸い出している様子、これはもう両者の戦いですね。 敢えて言えば、ハーディングは都響に大合戦を挑んで、都響の持てるところを白日(実際は夜でしたが)に曝け出そうと、もがいているかの様に見受けられました。しかもそこは「恥も外聞も無く」でなく、非常にスマートに頭脳的に理詰めでキッチリすきなく指揮した感がある演奏会でした。

 当然の如く満員御礼の大ホールからは、嵐の様な拍手喝采と歓声が沸き起り、恰も第4楽章から続く1番の曲のエピローグであるかの様でした