HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

今日九月十七日(火)は、中秋の名月です。

f:id:hukkats:20240917212101j:image

国立天文台の発表を以下に引用しますと、

"「中秋の名月」とは、太陰太陽暦(注) の8月15日の夜に見える月のことを指します。中秋の名月をめでる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。日本では中秋の名月は農業の行事と結びつき、「芋名月」などと呼ばれることもあります。ここ数年、中秋の名月と満月は同じ日でしたが、今年は9月17日が中秋の名月、翌18日が満月と日付が1日ずれています。"

平安時代の年間歳時録の一つとも言える「枕草子」には、中秋の明月の描写らしき段がいくつかありますが、九十六段には次の記述があります。

【原文】
職しきにおはしますころ。八月十余日の月明き夜、右近の内侍ないしに琵琶弾かせて端近くおはします。これかれ、もの言ひ、笑ひなどするに廂ひさし(ひさし)の柱に寄りかかりてものも言はでさぶらへば、

「など、かうも音もせぬ。もの言へ。さうざうしきに」とおほせらるれば、

「ただ秋の月の心を見はべるなり」と申せば、

「さも言ひつべし」とおほせらる。

(枕草子第九六段)

 

 恐らく明月を愛でる会で、琴を弾いたり(多分和歌を詠んだり)談笑したりしていた処、清少納言だけは、柱に寄りかかって黙り込んでいたのを見た定子(皇后)が、「どうして黙っているの?何か言ったら?何か物足りなくさみしい。」と言われたので、「ただ名月の本性を鑑賞しているのです。」

とお答えしたら、「そういう言い方もあるのね(上手いこと言うのね)」とおつしゃった。

 

 唐の時代に様々な行事が盛んになり、日本にも伝わったものがあると言われますが、更に時代は坂昇って、中国北魏の政治家でもあり詩人である温子昇の詩には、『七夕長河爛 中秋名月光』とあります。当時の暦は、現代の太陰暦より、さらに遅い暦法を使っていたのか?、七夕と中秋の名月の時期が重なって詠われています。秋の夜空の光り輝く天体に、神秘的な何かを感じていたのでしょう。

 時代は下がり北宋の蘇東坡(蘇軾)は詠います、「月白風清 如此良夜何」(後赤壁賦)。この意味は、漢字の一語一語の意味から推測つくでしょう。

 また司馬遷の編んだ史記には「月満つれば即ち欠く(祭澤傳)」と言った言葉も記されており、盛者必衰の理りで戒めています。

 今日の夜、月を見るためベランダに出たら、夕刻までは晴れていた空に、鰯雲がかかっており、その雲に見え隠れしながら名月が見えました。

f:id:hukkats:20240917225522j:image

 月の右肩にぼんやりとした小さい円形が見え、天文台の発表を見るとこれは、これはどうやら土星の様です。

上さんが売店で月見団子を買ってきてくれて、一応簡単にお供えしてから頂きました。

f:id:hukkats:20240917220841j:image