8月7日(水)は、二十四節気の立秋です。この立秋の前日で、土用の日は終わりました。暦書によれば、「立秋は旧暦七月申の月の正節で、新暦八月七日ごろ になります。この日から暦の上では秋に入りますが、実際には残暑が厳しく、まだまだ暑い最中です。しかし朝夕は何とはなしに秋の気配が感じられます。」とあります。確かにそうなのです。今年は、毎日毎日、酷暑、猛暑、烈暑の連続で、日本列島沸騰という語が踊っていますが、しかし二、三日前、横浜でかなり強い雨が降った翌早朝のこと、目が覚めて雨戸と硝子戸を開けると、東の空にはまだ日は上がっていない薄雲りの空から、一陣の風が頬を掠めました。その時何となく秋の気配を感じたのでした。盆東風(ぼんごち)なのでしょうか?横浜の海の方から吹いて来るのでしょうか?この語は 「盂蘭盆(うらぼん)のころに吹く東風」を意味します。
盆東風に光を漏らす墨衣(蝶子)
そうそう来週は、月遅れの盆なのですね。お盆には、休みになる会社も多いですがお坊さんは大忙し、電車やバスの中でも見掛けます。
立秋といえば、何と言っても次の歌をおもいだします。
「秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風のおとにそ おどろかれぬる」(藤原敏行・古今和歌集)
天気予報によれば、まだまだ暑い日が続く様ですが、予想に反して秋の到来は早いかも知れないなどと、希望的観測をする秋立つらむ夜でした。
「川風の 涼しくもあるか うち寄する
波とともにや 秋は立つらむ」(紀貫之)