HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

ベルリンフィルチャリティコンサート配信を観る

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 ベルリン・フィルとそのゲスト奏者たちが、イスラエルからガザに拉致されたすべての人質の解放と、パレスチナ人およびイスラエル市民の保護を求めるチャリティー・コンサートを開催しました。首席指揮者のキリル・ペトレンコ、ピアニストのマルタ・アルゲリッチ、バリトンのトーマス・ハンプソン、チェリストのスティーヴン・イッサーリス、ソプラノのクリスティアーネ・カルクや、歌手のNoaをはじめとするイスラエルからの音楽家も出演しました。収益は、人質の家族、イスラエルとパレスチナの2つの平和団体に寄付されました。

【鑑賞日時】2024.6.10.~6.11深夜

【会場】ベルリンフィル・デジタルコンサートホール

【管弦楽】ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

【指揮】キリル・ペトレンコ

【出演】マルタ・アルゲリッチ

    クリスティアン・テツラフ

    ガイ・ブラウンシュタイン

    ジェラール・コセ

    スティーヴン・イッサーリス

    タイセール・エリアス

    シュテファン・ドール

    キリル・ゲルシュタイン

    リサ・バティアシヴィリ

    Noa

    ギル・ドール

    エマニュエル・パユ

    トーマス・ハンプソン

    イド・バル=シャイ

    アミハイ・グロス

 演奏に入る前にアンドレア・ツィーチュマンによる開会の挨拶がありました。その一語一句毎に会場からは、大きな拍手が起こりました。

 

【曲目】

①ローベルト・シューマン『ピアノ五重奏曲変ホ長調 op. 44』より第1楽章:アレグロ・ブリランテ 10分

マルタ・アルゲリッチ (ピアノ)

クリスティアン・テツラフ (ヴァイオリン)

ガイ・ブラウンシュタイン(ヴァイオリン)

ジェラール・コセ(ヴィオラ)

スティーヴン・イッサーリス (チェロ)

 

〇エフラート・マチカワの挨拶(拉致・行方不明家族フォーラム)10分

 

②メスード・ジェミル『ウード独奏のための 《Samai'e Nahawand》』7分

タイセール・エリアス (ウード)

 

③ヨハネス・ブラームス『ホルン三重奏曲変ホ長調 op. 40』より第3楽章:アダージョ・メスト 7分

シュテファン・ドール(ホルン)

クリスティアン・テツラフ (ヴァイオリン)

キリル・ゲルシュタイン (ピアノ) 

 

④ルイーズ・ファランク『ノネット変ホ長調 op. 38』より第3楽章:scherzo vivache 6分

リサ・パティアシヴィリ (ヴァイオリン)

アミハイ・グロス(ヴィオラ)

ディトマー・シュヴァルケ (チェロ)

ヤンネ・サクサラ (コントラバス)

エマニュエル・パユ(フルート)

ジョナサン・ケリー(オーボエ)

アンドラジュ・ゴロブ (クラリネット)

バーバラ・ケーリヒ (ファゴット)

シュテファン・ドール(ホルン)

 

⑤アキノアム・ニニ

(There must be another way》(作詞:Noa、ギル・ド ール、ミーラー・アワド/作曲:Noa、ギル・ドール)

 

⑥Noa (歌唱) ミーラー・アワド(歌唱) ギル・ドール(ギター) 5分

(Think of Other) (作詞: フムード・ダルウィーシュ、英詞: Noa/作曲:ミーラー・ 7分 アワド)

Noa (歌唱) ミーラー・アワド(歌唱) ギル・ドール(ギター)

 

○メーラ・エイラポニ(イニシアチブ 「平和を築く女性たちと太陽の女性たち」) 6分

 

⑦アンドレ・ジョリヴェ 『五つの呪文』より〈世界との穏やかな交わりのために〉4分

エマニュエル・パユ(フルート)

 

 

⑧グスタフ・マーラー『少年の魔法の角笛』より〈塔の中で迫害されている者の歌〉5分

トーマス・ハンプソン (バリトン) キリル・ゲルシュタイン (ピアノ)

 

⑨エルネスト・ブロッホ『ユダヤ人の生活』より第1曲〈祈り〉

スティーヴン・イッサーリス (チェロ)

イド・バル=シャイ (ピアノ)

 

⑩ヨハン・セバスティアン・バッハ『カンタータ第106番 《神の時こそいと良き時》』よりソナ ティーナ(ジェルジ・クルタークによるピアノ四手編)  4分

マルタ・アルゲリッチ (ピアノ)

イド・バル=シャイ (ピアノ)

 

⑪マックス・ブルッフ『コル・ニドライOp.47

アミハイ・グロス(ヴィオラ)

 

【感想】

 こうした趣旨の大々的なコンサートは、これまで、自分の知る限り、我が国では開かれていません。定期演奏会やコンサートの中で、演奏曲を「・・・・のために捧げます」と言った、ささやかな献辞が述べられるケースや、震災関係等のチャリティコンサートは有りますが、戦争や政治的紛争に関わる演奏会は、例えそれが人道的なことに関してであっても、ご法度の意識が蔓延しているのか?そのせいで行われないのでしょうか?

 大昔から言われて来た、日本人の事勿れ性、消極性、長いものにまかれやすい性状が関係しているのでしょうか?最近はいろいろな分野で、自己主張する積極的な若者が出ている様なので、そんなことは無いと思いますが。

 

 各演奏の一部(抜粋)は次の様でした。

 以上室内楽を中心に最後はペトレンコの指揮でオーケストラがブルッフのヴィオラの曲を演奏して終了となりました。自分としては①アルゲリッチのお元気な姿に安堵した事(昨年病状悪化で演奏会キャンセルの報が有)②室内楽も色んな組合せが有り、そのための曲が作曲されている事、③今度サントリーでピアノ五重奏を聴きに行くのが一層楽しみになった事④作曲家のブロッホに興味を持った事
等々大いに刺激を受けました。勿論今回のコンサートの趣旨である、戦争の残虐性と悲惨さ、弱い立場の者に救いをと言う訴えに心が痛む思いをしたのは当然でしたが。演奏曲の合間に二人の戦争地域に住む女性が切実に訴えるスピーチは胸を打つものが有りました。

 

〇エフラート・マチカワのスピーチ(拉致・行方不明家族フォーラム)



○メーラ・エイラポニ(イニシアチブ 「平和を築く女性たちと太陽の女性たち」)