今日は、久し振りに講演を聞いて来ました。講演と言っても、美術展覧会に付設されたトークです。Dream/Landsの関連企画の一つ②『中野信子トーク・イベント』でした。この展覧会は、12/18~1/28の会期で、神奈川県民ホールで開催中、その関連企画として実施されたものです。関連企画としては、その他に、①『アーティスト・トーク(12/18済み)』、③『パフォーマンス・イベント1.Aokid(1/9)』、④『パフォーマンス・イベント2.ジェルジ・リゲッティ(1/14)』等があります。④は、作曲家リゲッティの100台のメトロノームによる演奏だそうです。
今日の中野さんの公演では、今回の企画の担当者はキュレーションという今後益々重要な仕事になるであろうと推測されるキュレーターであり、今日はキュレーションの目から芸術(美術)を見ていきたいと前置きし、❝アートとは何か❞という事に関し、それに関係する脳の部位の話、人とチンパンジーを分けた能の部位の発達の話、美の認知には二通りあるという話などいろいろなトークが有りました。実験に基づくという事も強調してその例も挙げていましたが、実験条件の厳密さは医薬品認可に必要な場合と比べて少し漠然とした側面がある様に思われた。
最後に30分間の時間が質問に充てられ、熱心に質疑・応答がなされました。
この公演を聴いてから、本企画展である『Dream/Lands』を見て回りましたが、公演の話により見方が変わったとは思われませんでした。
次に展覧会を見た状況について記します。
①シンゴ・ヨシダ作の映像
白黒の映像が大画面に投影されていましたが、白黒で漠然としていて大きいだけなのでスルーしました。次は
②青山悟作の万円札
刺繡手法によりお札のサイズの布等にミシン刺繍により模様を刻んで紙幣様にした作品、これを床の所々に陳列(ただ置いた)した。
次のブースに入ると明るい色彩と音楽に合わせた歌声が繰り返し繰り返し続きます。(③Pansy)
目が左右に動き、電飾にも動きが有って動力が使われているのでしょう。裏面側をのぞいたら各種の機構がベニヤ板に施こされていました。
簡易パチンコ台を複数並べたようなビデオ・インスタレーション作品。歌は「パンジー、パンジー」と歌っていました。この作品は笹岡由梨子さん作。
次のブースは山嵜雷蔵さん作、④宝船ー宝島。
⑤角文平さん、『Monkey trail』
林勇気さん『another world vanishing pointo』
広い展示室の隅に投射機が置かれ、様々なカラフルな小物を沢山撮影した映像を回転させて、展示室内のカべや階段上の壁面に映し出す動的な作品。回転速度が次第に速くなり高速だと目が回るような気もしました。
以上の展覧会を観た感想は、残念ながら中野さんの講演にあった、「美を認知する前頭葉」も「美とは感じず何でこんな物と思っても、心で何か騒めくものがある」といった認知能の両方とも働きませんでした。