【鑑賞日時】2022.8.18.
【演奏】イム・ドンヒョク(韓国籍)
<Profile>
ソウルに生まれ5歳からピアノを始める。韓国国内のコンクールにおいて、12歳でショパンの協奏曲第2番を演奏、衝撃を与える。
韓国国立音楽院で学んだのち、1994年にモスクワの中央音楽学校へ移る。その後飛び級で1998年に最年少でモスクワ音楽院に入学し、レフ・ナウモフに師事して修了。19歳での修了は最年少記録である。その後ハノーファー音楽演劇大学へ移り、アリエ・ヴァルディのコースを修了。
(受賞歴)
- 浜松国際ピアノコンクールで第2位。この時のエントリー名は、イムドンへであった。
- 2001年、ロン=ティボー国際コンクールで第1位。
- 2003年のエリザベート王妃国際音楽コンクールで第3位になるも、審査内容が公平でないと主張し辞退。これはコンクール史上前例のないものであったが、「コンテスタントの申し出を尊重する」と審査員団が合意した。
- 2005年、ショパン国際ピアノコンクールで兄のイム・ドンミンと第3位を分け合った。
【演奏曲目】
①シューベルト『ピアノソナタ20番イ長調D959』
②シューベルト『ピアノソナタ第21番変ロ長調D960』
【演奏の模様】
シューベルトの最晩年(と言っても30代ですが)のピアノソナタは昔から大好きで、特にD960番が一番のお気に入りです。でもここのところ他の様々な曲を聴くので精一杯で、またシューベルトのこの曲の演奏会があることが分かっても、既に他の演奏会のチケットを買っていて行けなかったり(たとえば11月13日に小山実稚恵さんがオーチャードホールでD960番を演奏するのですね。でも先に行くことにした演奏会があり行けない)、最近シューベルトは生で全然聞いていないので、今回のライヴ配信は干天の慈雨の様な水みずしい、清々しいさを感じる演奏でした。
それにしても、コロン劇場のファンは、熱気に包まれて聴いているのが、映像でも伝わってきます。
6~7階の天井桟敷まで多くの聴衆が入っていて、アンコール曲が演奏される時などの拍手・歓声(コロナは収束したのでしょうか?マスクもしてないし。)は、熱烈なものがありました。
そうですアンコール演奏もあって、更に聴衆は沸いている。アンコール曲もシューベルトでした。『Impromptus変ホ長調Op.90 No2』です。イム・ドンヒョクは本番の曲と違ってかなりのハイテンポで、軽快に飛ばして弾いていました。こういう弾き方も出来る人なのですね。なかなかいいピアニスト。日本に来たら聴かなくちゃ。