HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『横浜山手・芸術祭 第15回記念コンサート』参加録

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【日時】2022.2.11.(金・祝)14:00~

【会場】横浜・山手イギリス館

【出演】TSUMUJI(Vn)    渚 まいこ(Pf)

【Profile】

〇TSUMUZI(ツムジ)本名(永代 祐司)
バイオリニスト。作曲家。
“変拍子(へんびょうし)の貴公子” “5拍子の伝道師”との呼び名で親しまれている日本の作曲家 / バイオリニスト。音楽家でありながら、東京医科歯科大を卒業しドクターライセンスを持つという異色の理系バイオリニストである。岐阜県関市出身。
世界的に見ても珍しい ’変拍子’ '5拍子'に特化した音楽性と心の琴線に訴える独特なバイオリンの音色で国内外から注目を集めている。
楽曲のみならずバンド編成で魅せる躍動感のあるライブも魅力で、近年では サントリーホール、神田明神ホール、日本橋アートアクアリウムなどで舞踊、和楽器、いけ花など多ジャンルを取り入れた公演を成功させ、そのプロデュース能力でも定評を得ている。また代表作『俺のリベルタンゴ / Libertango My Own』のミュージックビデオは2015年の発表以来、定期的にヨーロッパ、ロシア、アジア、南米のジャズチャート1位を獲得するなど 世界に通用する変拍子の第一人者としての地位を確立している。

 

〇渚 まいこ

京都市出身、横浜育ち横浜在住。 東大経済学部卒。3歳からクラシックピアノを始め、物心ついた頃よりピアノと戯れる。

高校生の頃に初めて聴いたジャズに衝撃を受け、大学在学中からジャズピアノに触れ始める。
卒業後就職を機にピアノを一時離れるが、後に師となるラテンジャズピアニスト、故モヒカーノ関(関恭史)氏との出会いによって、再開を決意。
以降、都内・横浜等を中心に演奏活動を開始、現在は、自己のピアノトリオ等での活動の他に、様々なセッションに参加。

2016年5月、本人名義初のリーダーアルバム「Seasons」(等々力ジャズレコーズ)を全国リリース、名古屋・京都・三島・横浜でのリリースツアーでは各地で好評を博す。

また、2017年10月から半年間、TOKYO MX「激論!サンデーCROSS」にて収録曲が使用されていた。
2021年6月、2ndアルバム「Unknown Days」をURBAN JAZZ一期一会よりリリース。

現在もビジネスコンサルタントとしての顔も持ち活動中。
2017年には、多様な働き方・ライフスタイルの一例として「PRESIDENT WOMAN」に取材を受けた。

 

【演奏曲】

 あとに記した様に、曲名は発表せず、My Albumに収録した曲をあたかも流れのままに思い出して弾いていた様です。

【演奏の模様】                              

 昨日は関東地方は春の雪で一瞬たじろぎましたが、横浜では気温がそれ程下がらず降水量も多くなかったので、ほとんどと言って良い程積雪がありませんでした。一夜明けた今日祝日はいい天気となり、小さなコンサートであれば、コロナ感染リスクは低いとみて、表記のコンサートに参加しました(勿論、公私ともども感染対策は出来る限りのことを講じることを確認してからですが)。何回も訪れたことがある横浜山手のイギリス館には備え付けのピアノと演奏室があることは知っていましたが、そこで開かれる音楽会は一度も聞いたことがなかったことも行く動機の一つでした。何せコロナで上野や東京の大ホールに行くのは自粛していて、配信ばかり見ていると肩が凝って仕方がない。凝りほぐしとストレス発散も動機の大きな要因でした。

 会場に着くとこじんまりした会場に20人程既に席についていました。これまでの通常時には40~50人くらいの座席を作る(椅子を置く)そうなので、半数以下に抑えたコロナ対応の座席です。一番後ろの席に座りました。

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 開演となり登場したヴァイオリン奏者は、頬がややこけた痩せぎすの体形で、別な言葉だとスマートな感じで精悍さも感じました。いきなりVnを弾き始めアルゼンチンタンゴ風の調べが流れ出ました。ピアニストもすぐにそれに合わせて弾いている。何の曲か分かりません。予備知識を何も待たないで来たので、当初頭には当然クラシック音楽だという先入観でいたので、おやこれは違うぞ、ちょっと場違いに来てしまったかな?と一瞬思ったのですが、聴いているうちにあまり聞いたことのないリズム感に何ともフレッシュな感じを受け、曲想も一種シックな調べの中に情熱が籠った様な不思議な旋律でした。配布資料によると、変拍子、特に5拍子のリズムだそうなのです。指を振って調子を合わせてみると確かに5拍子になっていました。女性客がほとんどでしたが、体をゆすって気持ち良さそうに聴いている人も数人いました。

 次の曲はジャズぽい曲で、時々永大(ながよ)さんは、ヴァイオリンの筐体を手で叩きながら調子を取っていました。この様な調子で演奏は進み、休憩まで全七曲が演奏されました。その内で奏者が名を挙げて少し聞き取れた曲名は、「ローチェの香り」とか「愛のハイボス・・」「ロマネスクのアロエーズ」等知らないものばかり、それもその筈、演奏者が作った曲なのだそうですから。作曲もするのですね。 

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 午後の天気は快晴、換気で少し開けた庭側の窓からは爽やかなそよ風(春風?)がレースのカーテンを揺らし、外の庭木のまだ芽生えていない枝も何となく潤いある様子に見えます。カーテン越しの日差しのぬくもりと気持ちよいVnの調べにより、少し心地良い初春の眠気を催すのでした。

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《休憩》

 休み時間に換気で少し開いていた庭園側の出入り口から外に出てみました。後で主催者が話していたことは、通常の室内見学者は庭には出られない様鍵がかかっているそうです。今日は数名外に出ていましたが、例外的に咎められませんでした。

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前庭

 後半の曲は全五曲、前半と同様な進行で演奏されました。曲名は変わらず不明瞭。『A pond of wonder』など。最後の曲は『沈黙の春のソネット』と言っていました。

 

尚アンコール曲が三曲演奏されました。

 最初の曲では、重音も入った甘いメロディの曲でした。三つめは確か『二月二十六日のタンゴ』と言っていました。将にタンゴ、リズムにノリノリの演奏でした。特にピアノ演奏が力強くジャズ風の変化の激しい速いテンポの調べを一気呵成に弾き切りました。大きな拍手が沸き心地良い後味の演奏会でした。

 今回のコンサートは14時からだったので、JR元町駅には昼過ぎ頃着いたので昼食をどこかで食べようと思いました。元町には昔から利用している飲食店が幾つかあり、中でも本通りから一本山側に入った道路沿いにある「EL ELLA」というレストランは、その店名からは仏語の彼・彼女を連想させ(スペイン語でしょうか)、料理はフレンチの香り一杯の店なので昔はよく利用したのです。去年、今年と山手西洋館や庭園を訪れた時は、夕方帰りに寄ってみたのですが、コロナの影響もあったのか、いつも「閉店」となっていました。店の気配から推測しても、つぶれた訳ではなさそうなので、早く店を閉めていた様です。今日の昼食時はどうかな?と思って行ってみると、営業していました。

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本日のランチメニューがパリのビストロ風に黒板に書き出されています。

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より取り見取り選べる様になっていて、この中から

(前菜)「フォアグラと鶏白レバーのムース」

(主菜)「真鯛と海老、ムール貝 あさりのブイヤベース」(デザート)は、「プディング」を選びました。これにコーヒー、自家製パンが付くので、書いてある価格はお得な値段です。何といっても昔からフランスで修業したというシェフの料理はおいしさ抜群。見た目も彩どりが綺麗。しばし待って運ばれて来た料理は期待を裏切りませんでした。ところで店内は昼初めでしたが、客は数名しかいません。

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それでも室内換気はしていても空気清浄機はなく殺菌はしていないので、外のテラス席で食べることにしました。

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テラスは道路沿いにあり少し狭く寒いのですが、フードをかぶり背中には家を出る時に張った貼り付けカイロが温まってきたので大丈夫でした。

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前菜とパン

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主菜のブイヤベース

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デザート菓子とコーヒー

前菜のフォアグラは濃厚で美味しいしブイヤベースも濃厚な汁で南仏で食べた時を思い出し、またムール貝でベルギーのことを思い出しました。ブリュッセル、グランプラス近くのギャルリー・サンテュベールのムール貝専門レストランで食べたことを。バケツ一杯入ってやってくるのです。食べ終わった貝殻で別の貝の肉を挟んで食べたことを。家内と二人で全部食べてしまったことなど。