HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

新春『6手のためのピアノ連弾』演奏会

 今日(1/6)は、朝から雪交じりの降雨があり、道路以外は薄っすら雪化粧しました。東京、横浜は恐らく今年になっての初雪ではなかろうかと思います。午前中は、年一回の健康診断を受けに中規模病院に行き、それが終わってから午後、同じ街にあるホールで、これも今年初の音楽会を聴いて来ました。以下は、プログラムの概要です。

 

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【日時】2022.1.6.14:00~

【会場】横浜市戸塚区さくらホール

【出演】秋山有子、川田将、菊池美涼

【Profile】

三人は何れも、ザルツブルグ・モーツァルテゥム音楽大学で学んだ、ピアニストたちだそうです。

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【曲目】

①ビゼー(Christiane et Gerard Meunier編)『アルルの女』第2組曲より<ファランドール>

②歌劇『フィガロの結婚』より序曲

③カール・ツェルニー『3人姉妹Op.609より<6.ヘンデルの旋律マカベウスのユダ>

④カール・ツェルニー『ベルリーニの歌劇「ノルマ」の愛好された動機による2つの大幻想曲』

⑤ヨハン・シュトラウス2世(W.T.Skye Garcia編)『美しく青きドナウOp.314』

⑥ヨハン・シュトラウス2世(Mximilian Hofbauer編)『芸術家の生涯Op.316』

⑦ヨハン・シュトラウス2世『トリッチ・トラッチ・ポルカOp.214(ピアノ6手連弾版)』

⑧ヨハン・シュトラウス1世『ラデツキー行進曲(ピアノ6手連弾版)』

【参考】6手の連弾では、

高音部を弾く人・・・プリモ primo (第1パート)

中音部を弾く人・・・セコンド secondo (第2パート)

低音部を弾く人・・・テルツォ Terzo (第3パート)

の様にいいます。

 

【演奏の模様】

 ホールに入ると座席は前後左右を空けた市松模様配置で、しかもあちこち空席があったので結局、1/2の8割方(即ち2/5=4割)程度の観客数でした。

 PrimoとSecondoは菊池さんと秋山さんが交代で、川田さん(男性)はTerzoが多く時々中/高部に交代して弾いていました。

①<ファランドール>

旋律は高音部が受け持つことが多かったのですが、高い音がややいつも聴くオケの曲想からややかけ離れている違和感を感じました。中音部が旋律を受け持った方が相応しいのでは?最もこれは演奏者が選べないのでしょう。編曲がそうなっているのですから。

 

②<フィガロ序曲>

この曲は中音部が主となった演奏で良いと思いました。出もどうしても高音が目立ち易いですね。

 

③<マカベウスのユダ>

曲の演奏前に川田さんが時々マイクを手に取って説明等を話していました。この曲については編曲者のツェルニーに関して、日本ではピアノの練習曲集で有名なこと、ベートーヴェンの弟子でリストの先生だったこと、ピアノ以外の曲も含めて600以上もの曲を作ったこと、オペラは一つも作っていないが、モーツアルト、ベルリーニのオペラ、

またオラトリオを題材として多くの編曲があること、等を説明していました。又面白い話として、バートーヴェンの当時は、腕利きのピアニストには挑戦する者が出て来て、短いテーマ旋律に即興で演奏する、そうした対戦が珍しくなく行なわていたのだけれど、ベートーヴェンは誰にも負けない常勝ピアニストであったそうです。

 この曲の演奏は、高音の旋律が生き生きとして良かったと思います。

 

④<大幻想曲>

 全体的にバランスが優れている曲で、特に中音部が良い。高音部のコロコロという変奏が素晴らしいと思いました。最後スピード感、強さもありました。ツェルニーの六手のピアノ曲はその他にもあるのでしょうが、これを聴くととても魅力的な曲で、その才能が輝いているのが分かります。

 

⑤<美しく青きドナウ>

選曲理由として、New Year なので、後半はこの曲を始めとしたシュトラウス一家の曲を選んだと川田さんは説明、また他の女性二人に、ザルツブルクからウィーンに行った時の思い出を訊いていました。秋山さんは一泊でウィーン歌劇場にオペラを聴きに行った事、菊池さんは、学友協会にピアンコンサートを聴きに行った事、その時、クリムトやシーレの美術を見て回った事などを話していました。

 

⑥<芸術家の生涯>

 ⑤も⑥も6手演奏とは言え、本来のオーケストラ演奏とは比べられない程の小音、少音の演奏です。けれどもウィーンの雰囲気はしっかり出ていたと思います。特に⑥では後半、高音部の演奏が活気を帯びていた。またこの時ふっとペダルはどうしているのだろうと思って見たのですが、3人の脚の衣服に遮られて良く見えませんでした。ほとんど使っていなかった様に見えたのですがどうでしょう?

 

⑦<トリッチ・トラッチ・ポルカ>

曲名に関しての説明は無かったのですが、調べるとトラッチ(Tratsch)はドイツ語でうわさを意味し、シュトラウス2世は語呂のいいトリッチを前につけて曲名とし、自分に関する「うわさ」を揶揄したのだそうです。6手演奏では、本来のものよりせわしない曲想が倍加する感がしました。低音部を受け持った川田さんは、時折トライアングルを手に取って、鳴らしたりもしていました。もともとこの曲は運動会などに名があれる記憶がありますが、6手だと個人走でなくリレー走のイメージかな?

⑧<ラデツキー行進曲>

 演奏最後の曲に相応しく、会場からの手拍子が出るかと思っていたのですが出ませんでした。演奏者からの催促もなし。時間が迫っていたのか演奏はあっけない程短く終わってしまいました。

 それにしてはアンコール演奏が2曲もあったのです。

〔アンコール曲〕

①モーツァルト『6手によるトルコ行進曲』

 

②宮川秦『宇宙船やまとのテーマ曲』

 

 この度は珍しい 一つのピアノを使った6手によるピアノ連弾の演奏を聴けて大変参考になりました。もしこれが2つのピアノや3つのピアノによる演奏だったら、同じ曲でもかなり違った音に聞えるのでしょうか?今回大変素晴らしいと分かったツェルニーの曲で聞いてみたい気がします。若し演奏会があれば是非聴きに行きたいですね。