HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

『大学オーケストラⅣ』---中央大学管弦楽団定期演奏会』

 11/30(土)と12/1(日)の二日間、音楽大学のオーケストラを、3+3=6大学分聴いて来ましたが、想像以上に演奏レベルが高いことに驚きました。今日の演奏会は、音楽大学オーケストラのチケットが売り切れてしまい、当日券をやっと入手した経緯があったので、年内に演奏して、まだチケットを手当て出来る大学オケを探したら、中央大と横浜国大がヒットしたのでした。中央大学は、昨日12月20日(金)の夜(18:45~)、みなとみらいホールで定期演奏会を開催したのです。会場は学生のみならず、関係者なのか老若男女が談笑しながら歩いていてかなりにぎやかな雰囲気でした。入り口で渡された資料によると、演奏曲目はオールチャイコフスキー。前半が、①『白鳥の湖』より、抜粋。②『序曲1812年』変ホ長調Op.49の2曲、休憩を挟んで、後半が③交響曲第4番ヘ短調Op.49です。
 先ず前半の①はよく知られている曲で、かつバレー音楽の代表格と言っていいものです。②は、「1812年」という一風変わった題名ですが、この年に何があったかを思い出せば、チャイコフスキーの意図がすぐ分かります。1812年は、ナポレオンにロシアが侵略されたが、冬将軍の到来とともにナポレオン軍が自滅し、ロシアが反撃してついにはナポレオンを敗走に追い込み、歴史の転換点となった年なのです。
①も②も弦楽のアンサンブルは良いのですが、金管特に大音量のパートの音が、オケからはみ出す時があって少し気になりました。でも②のObやFtの活躍は立派でしたよ。独奏的箇所も奇麗な音を出していました。②では何と言っても「バンダ」が、面白いですね。今回のバンダは、客席から真正面に見えるパイプオルガンの左右、対象の位置に金管楽器等を配し、高い位置から天主に向かって救世を祈る音と勝利の音などを高らかに鳴り響かせました。大変よい仕掛けでした。
 次に後半のシンフォニー4番。この曲は、実は12月1日の洗足学園音楽大学も演奏した曲です。申すまでもなくチャイコフスキーは約30年間に6つの交響曲を作曲しましたが、一番人気はやはり6番≪悲愴≫ですね。次いで4番が人気者なのです。もの悲しい第2楽章のObの調べが胸に響きます。良かった。奏者は女子学生。配布されたプログラム資料によると、法律学科所属の様です。「管楽器が上手な法律家」が誕生したら是非法廷での演奏会を実現して欲しいですね。内部が木張りの法廷が多く、すこぶる音響効果が良さそう。(じょうだん、冗談、)ついでに気が付いたことは今回のプログラム資料は相当練っていますね。演奏曲の解説のページがあるのですが、学生さんが書いています。相当詳しい。勉強していますね。本業の学科はもっと勉強していると想像出来ます。またメンバ一覧に所属学科も書いてあるし、演奏曲ごとの構成メンバー図も有りさらにご丁寧にそれらの訂正表まで配布しています。真理と正義を追求する学研の態度が現れて非常に感心しました。もちろん4番の演奏はその日の一番の出来でした。
観衆の声援に答えてアンコールは、『劇付随音楽雪娘より「道化師の踊り」』。再び登場したと思ったとたん指揮台に飛び上がり、すかさず演奏した指揮者佐藤寿一さんの機敏な指揮も光っていました。