HUKKATS hyoro Roc

綺麗好き、食べること好き、映画好き、音楽好き、小さい生き物好き、街散策好き、買い物好き、スポーツテレビ観戦好き、女房好き、な(嫌いなものは多すぎて書けない)自分では若いと思いこんでいる(偏屈と言われる)おっさんの気ままなつぶやき

映画鑑賞『オーバーエヴェレスト…陰謀の氷壁』

  この映画は12月になったら、友人と会って忘年会をやる時に、見る予定だったのですが、11月下旬で上映終了になることを知り、慌てて一人で見に行きました。役所広司が救助隊「チーム・ウィングズ」の隊長役を演じる日中合作映画で、字幕版は、場面により、中国語と英語で進行。【監督ユー・フェイ】【製作】テレンス・チャン。
[配役]チーム・ウィングズ 隊長・姜[ジアン]役所広司、
              隊員・小袋子[シャオタイズ]チャン・ジェンチュー、
                                           隊員(ヘリパイロット)・韓[ハン]リン・ボーホン
                                           隊の一員(実は武器密売人の一味)・スヤ
                                           特別捜査官(兄弟は密かに殺害され武器密売人が成りすまし                                                                ている)・ヴィクター・ホークと弟のマーカス
    先ずストーリーの概要を記します。
冒頭、ヒマラヤ周辺関係国の重要機密文書を積んだ航空機が、エヴェレストのデスゾーン8000m級の山に衝突した。インド政府は、文書回収のためチームウイングズに捜索と回収を依頼、引き受けた姜隊長以下隊員は、現場へ向かうことになった。さて、行く手には、何が待ち受けているのでしょう。墜落場所は、分かっているので、そこを目指すのですが、そこまでの艱難辛苦、氷原の大アクション劇は、まだこの映画がどこかの映画館でやっているかも知れないので、実際に見て醍醐味を味わって下さい。ただストーリーは「陰謀の氷壁」と表題に掲げる程の陰謀ではなく、特別捜査官ホークとマーカス兄弟を殺害し、二人になりすました武器密売人が、チームウイングと契約して、隊に参加して墜落場所に向かう処がまず腑に落ちない。契約する時、裏を取らないのがまずあり得ない。そうやすやすと騙されるとは、隊長の責任ですね。それから、小袋子を二度と勝手な行動は取らないという約束で、隊員に再度採用したのも、隊長の甘さ。小袋子は、ひそかに別な目的(即ち、かってエヴェレストで遭難した恋人を探したいという目的)を心に秘めてチームウイングに加わったのだから。この二点がなければ、捜索は天気さえ許せば何ら問題なく進められた筈です。上映が思っていたより早く打ち切りになったのは、やはり人気が出なかったのでしょうか?
 ''陰謀の氷壁”というからには、機密文書の中身にもっと陰謀のストーリーを組み込み、ある種、スパイ戦的な中身があれば、もっと面白くなったかもしれない。全体を通して、7000m級の氷壁が次々に迫る映像は、迫力が有り、役所広司のアクション演技も臨場感あふれるシーンに撮れていました。でも、役所が主役というよりも、小袋子役の日本人似の中国人女優チャン・ジェンチューの活躍が目立ったが、最後に彼女が氷河の中に氷漬けになった恋人を奇跡的に発見したのは、余りにも偶然過ぎるストーリーで、その後、行方知れずになってしまうのも、不思議でならない。恋人の近くで凍え死んで、二人が永遠に結ばれたのかと想像していたら、最後、生き延びた韓が登山口の街にあるウイングズ・バーに久しぶりに行って、チームウイングのメンバーが元気だった頃を懐かしんでいると、後ろから小袋子に声をかけられたという、いったい何なんでしょう。これではロマンティックな物語でもなくなる。それとも、小袋子の亡霊?或いは韓の幻覚?
 結論として、アクションサスペンスと云うには、その色彩が薄いし、ラブロマンと云う程でもないし、中途半端な作品になってしまった感がある。。
不人気で上映期間が半月と短かったのも、むべなるかなですね。

(氷壁山の雰囲気は、以前撮ったヨーロッパアルプスの写真で、参考

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アイガー北壁

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スイスアルプス氷河



下さい)