今日ハロウィンの日なので、一種のお祭り気分で一杯飲んで愉快な気分になろうかな、などと思っていたら、大変なニュースが入って来ました。首里城炎上のニュースです。火は瞬く間に広がり、駆けつけた消防も手の施し様がないようで、ほぼ全焼に近い状況です。今年4月のパリ、ノートルダム大聖堂の火災の時もそうでしたが、首里城は世界遺産なのですね。また人類の貴重な宝が失われてしまうのでしょうか? 以前(それ程昔ではありません)親戚の者(新郎新婦とも東京の会社勤めです)が、沖縄で結婚式を挙げるというので、親戚一同大挙して、沖縄に行ったことがありました。その時初めて首里城を見学したのですが、その建築物、様々な展示物等は目新しく非常に感心した記憶があります。何より驚いたことは、その石垣でした。積み重ねられている石と石の
間は隙間が無く、それこそカミソリの刃1枚入らないと思われるくらいです。石垣を見て驚いたのは、首里城で二度目の経験でした。一回目は、昔フィレンツェに行った時。アカデミア美術館で、レプリカでない本物のダビデ像を見ようとしたものの、休館で見られませんでした。ガッカリしながら政庁舎方向に歩いて戻る途中、あちこち歩いて行くと、建物を支える基礎と言うか壁と言うか、石組みが高さ2mにも達するかと思われる位高く、黄黒い石で積みあげられている屋敷が見えたのでした。これはすごい石積みだと思って近づいて見ると、「STROZZI」と書いてある。メディティ家の邸宅だった政庁舎の壁石などと比べても、はるかにすごく金がかかっていると一目で分かります。それもその筈、ストロッツィ家はメディティ家と一時拮抗するぐらいの力のあった貴族だった様です。(日本のお城は大阪城にせよ江戸城にせよ、石の大きさはすごいけれど、石組みは雑ですよね。)首里城火災で、あの石組みに被害が及ばなければいいなと祈る気持ちです。沖縄の皆さん本当に災難でした。お見舞い申し上げます。気を取り直して、復興、復活されんことを祈念します。あのラグビーのフォワードの様に、つぶされてもつぶされても起き上がり、前に進んで下さい。
ハロウィンの方は、今日はどこにも出かけないで(渋谷など大変な賑わいの様ですが)夕食にカボチャ料理を用意して貰い、肉とワインでささやかに乾杯しました。